Activated Sludge ブログ ~日々読学~

資料保存用書庫の状況やその他の情報を提供します。

●『石原慎太郎よ、退場せよ!』読了(3/3)

2010年01月03日 23時25分12秒 | Weblog

斎藤貴男・吉田司著、石原慎太郎よ、退場せよ!

 新銀行東京のバカ施策と元行員に対する虐め・SLAPP(p.123)。「吉田 ・・・自分の仕草や言動で、将棋の駒のように大衆心理を動かせると思っているんでしょうか。・・・/斎藤 ・・・何をやっても許されると思ってるんでしょうね。事実、都民はそうしちゃったんだから。石原に何をされても仕方ないのも現実です。新銀行の内部なんて、石原の人間性が凝縮されたようなところですよ。・・・/・・・組織ぐるみの威信的虐待―――モビングといいますが―――・・・」。

 東京オリンピックでの税金の無駄遣い、それを許す都民。「斎藤 ・・・全部、税金ですよ。・・・ここでも責任転嫁です。/・・・もう見え見えの、行政が都知事のせがれに仕事をあげるための事業ですよ。それでも石原本人は・・・と居直っています。・・・/吉田 ジャーナリスト青木理のレポート・・・そもそも『公』という発想がない・・・」(p.130)。『私』しかない男。「斎藤 我田引水の塊のような人ですからね。・・・/・・・人のものは俺のもの、俺のものは俺のもの、というだけの人ですからね。・・・私に言わせれば、ただのコソ泥でしかありません」(p.133)。「コソ泥以上でも以下でもない」(p.181)。

 舛添要一元厚相に言われちゃおしまい。このバカ都知事を総理にという声があるが、との問いに答えて、「・・・国会じゃ友だちいないし、鼻もちならないし、あいつはイヤって意味において、石原が総理になったって3日持たない。・・・『友だちのいない国王』は、知事だからやってられるの」、「吉田 ・・・そしてね、石原慎太郎という男は・・・リアルな政治力学に手を汚さないで済む政治家だから気楽でいいね・・・・・・と笑ってたぜ」(p.142)。

 ミルトン=フリードマン(p.152)。社会ダーウィニズム(p.154)。「知性のかけらもない世界」。「・・・市場原理、競争原理。公正さを無視できるパワーこそ絶対だという、何度でも言いますが暴力団的世界観なんです」(p.159)。

 「空疎な小皇帝」の時代の終わり。「吉田 ・・まず小泉純一郎が「政界引退」を宣言した。彼の「痛みを伴う」構造改革によって日本は下流社会化し、ワーキングプアな貧民大国となった。・・・/・・・世界はフリードマン型新自由主義(小さな政府)から、ケインズ的なオバマ米大統領のスマートパワー、グリーン・ニューディールや財政出動型の「大きな政府」への流れに大転換しようと急いでいる。/そんな中で「空疎な小皇帝」だった人間の役割は終わりました。・・・/斎藤 どうでしょう。退場勧告も何も、最初から私はお呼びじゃないと思っていたのですが。・・・オリンピック招致だの築地市場の豊洲移転だの、まともな首長なら言えっこないデタラメを次々に打ち出しては財界の歓心を買うことに懸命ですから・・・。・・・はっきり言ってどうかしている」(p.181-183)。

 ここに尽きる。「吉田 ・・・いまなお「退場勧告」しようとしない、石原と大東京庶民有権者の政治的握手については、お前ぇら、死ヌマデヤッテロ!って本気で思っちゃうな。/斎藤 ・・・わざわざ権力の座に据えた方が悪い。落とす選択肢があったんですから。実際、都民は責任とらされて、自分たちの血税を、あの人の遊びと利権のために使われているんだからね。・・・批判を承知で言うけど、石原都政に本気で怒れないとしたら本物の奴隷ですよ」(pp.187-188)。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ●『新版 悪夢のサイクル/ネ... | トップ | ●『石原慎太郎よ、退場せよ!... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事