金澤詩人第13号

詩誌「金澤詩人」第13号が発行されました。Aの投稿詩が4編掲載されています。

誰でも電子版　bach2.sakura.ne.jp/kanasi13.pdf　で読むことができます。
この中から主宰されている近岡礼さんの詩を1篇ご紹介します。

日々是新

怒ることを忘れて
私は人間から遠ざかった

けれど梅雨がおのずと怒気をふくんできたので
私は紫陽花の首を切った
そして祈った

祈りも欺瞞だった
私は今日の私でありたい
昨日の私を引きずって仮面をかぶるつもりか

おお　繊細に色づいて万物が近づいてくる
運命は緻密な策略で追いたてるから
私は笹舟

風と波にたゆたい
翻弄をたのしむ