湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

未来をテーマにした詩の合評パート2

2015-02-09 00:18:29 | 
Tの「磁力」という詩について話し合ったことを報告します。
 久木大池
私という輪郭の中にある宇宙
そのなかに深い 深い湖があり
湖は外世界とつながっている
私を形作るために必要な情報は
そこから入り込んでくる
湖の表面に浮かび上がる様々な泡を
掬い取り集めて できたのが私だ
やがて未来もそこから忍び込み
私に適した宇宙へ連れ去っていく
それは私の意志など必要としない必然なのだ


:作者の弁 :評者の弁
未来は意志を必要としない、自然に生まれてくるということを表現しました。
「過ぎ行く時」同様、大きな流れに心身を任せる感覚が新鮮でした。人生を見つめる素直さと深さと強さがあって、ただ運命に流される受動的で諦観めいた人生観ではないんですよね。内部に宇宙がある不思議さとスケール感を持った感性豊かな詩だと思います。

コメント
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