Death & Live

いわゆる日記とは違うようで。死に様や心の疲労について、つれづれなるままに書き綴るだけ。

【21世紀の死】 青島幸男氏

2006-12-21 08:15:18 | 死・自死
彼の死は衝撃です。

もうちょっと頑張って欲しかった。
もうひと花、咲かせて欲しかった。

略歴やなんやかやは、あちこちの新聞に任せておいて、
ここは自分の感じたこと。

彼は放送作家、作詞家、俳優、政治家など多才な人物であるけれど、自分にとって一番印象が濃いのが、やはり東京都知事の彼である。

都民は計算ずくめの腹黒い政治家たちに辟易していた。
だから青島氏が選ばれた。
何も選挙運動をしていないのに。

「都知事と同じ名前の青島です」
彼が就任してすぐに始まったドラマ「踊る大捜査線」で、織田裕二扮する青島刑事の自己紹介のキマリ文句。
なつかしい。

でも、巨大な官僚組織はそんな青島都知事をイジメ抜いた。
彼の公約を受け付けまいと、議会も彼をイジメ抜いた。
大人の世界であるはずの都政の中で、公然とイジメがまかり通っていたのだ。

その上、イジメられ続けた彼を、今度はマスコミや世論も批判した。
そして、彼は憔悴していった。

自分は絶対に、青島氏の都知事選への再選出馬は有り得ないと思っていた。
あんな思いをしてまで、自分のプライドを日々切り刻まれる世界に居続けるなんて、普通の神経があったらできないことだからだ。

政治家の世界、国の中枢の機関が清く正しくならなければ、
世間一般の企業からも、
ましてや小中学校や高校からだって、
イジメなんてなくならない。

大人がしっかりできなくて、
子どもに何を要求できよう。

それを彼はしっかり分かっていた。
信念も持っていた。
それまでの行動を見れば一目瞭然、彼自身本当はとても強い人だった。
その彼さえも、耐え切れず萎えてしまうような、大人のいじめ。

もう一度、別の世界でいいから、立ち上がって欲しかった。
でも、気が付いたら既に高齢と言ってもいい年齢になっていたのですね。

悔しくて仕方が無い。
ああいう人を排除しなくてはならない、都政も都議会も許せない。

そのバックグラウンドを正確に報道できないマスコミにも
腹が立つ。
それに流される世論も。

彩りのある才能を持った人が、亡くなった。

自分ごとぎが失礼かもしれないが、
心からご冥福をお祈りしたい。