Death & Live

いわゆる日記とは違うようで。死に様や心の疲労について、つれづれなるままに書き綴るだけ。

映画 『明日の記憶』

2006-06-16 08:03:24 | 映画 「あ段」
最近、自分の記憶力に危機感を感じているので(本気に)、観に行きました。
大ヒットしてますね。

『明日の記憶』 2006年
東映
監督 : 堤幸彦

ミッチーのセリフがたまらんのですよ。

「死から逃れることはできない」

人は死ぬために生きている。

ミッチーが診察をしているシーン。
これが医者にできるいっぱいいっぱいなんだろうな、と思った。
それでも、渡辺謙演ずる佐伯という患者は激怒する。
どんなに人が人を思いやろうとしても、必ずしも分かり合えるとは限らない。
だからと言って、その努力をしなくなってしまったら人は人でいる意味が無くなる。
努力を止めずに、屋上で訴えたミッチーが良かった。
泣けたな。

「私の父も同じ病気です」

この一言で佐伯はコロッと変わってしまう。
"苦しみを背負っているのは自分だけ、イライラして当たり前" なんてことはないんだよな。
患者とか医者とかは立場の違いなだけであって、患者だから苦しく、医者だから苦しくない、ということではない。


最後に出てきた施設の女性は、見学に来るのは患者の家族で、入所するのは見学者の家族、って決めてかかってたっけ。

「奥様の様子を見てから・・・」
「いえ、入所を考えているのは私なんです。」

そういう、決めつけた言葉のひとつひとつが、人を傷つけているんだ。


せっかく戦争の無い日本にいるんだ。
わざわざ言葉で人を傷つけたくない。