頂梁柱

結婚してから今まで、我が家の家計の管理は全部猫がしてきました。猫の通帳も老鼠の通帳も全部。老鼠は自分のお財布の中身が寂しくなると、猫に言えば補充してもらえると言った具合に。猫は独身時代からずっと家計簿（しかもかなり細かく）をつけています。老鼠は「いい習慣ね～猫に任せておけば安心安心。」てな感じで、自分の通帳にも興味なしでした。
最初の１年目の生活費はすべて猫負担、２年目以降は老鼠が５万円（家賃と駐車場）で残りは猫負担でした。老鼠の通帳の残高は、老鼠が仕事をがんばればがんばるほど増えて、ある程度たまると猫が定期に預けかえていましたが、仕事を辞めてパートのみになった猫は生活費と病院代で１０万弱の給料のすべてが無くなっていました。
「不公平だ～！」と文句を言う猫に、老鼠は「だって僕貯金無いもん・・・」　それは独身時代に好きに使って、ちゃんと貯めなかったからでしょ！最近はよくこんなバトルを繰り返していました。
それが今日突然老鼠が「僕自分の通帳自分で管理するかな～。」　おおっ！？急にどうしたんでしょう？猫は「いいよ、毎月生活費として１０万円くれるなら、後はどう使おうが老鼠の勝手にして。」と言ってみました。すると「う～ん・・１０万！？・・いいよ！」　やった～！５万円からいきなり２倍に増えました。これで少しは楽になって猫のへそくりも出来るかも。いえいえ宝宝のために蓄えなきゃ。どうやら老鼠はずっと猫に頼りっぱなしで、こりゃいかん自分で自分にプレッシャーを与えないと、と思ったらしいです。猫も宝宝が出来たらしばらく働けないし。
初めて自分の通帳を全部眺めて、僕本当にやっていけるのか？と不安げな老鼠に「がんばれ我が家の大黒柱（頂梁柱）！」と言うと、老鼠は嬉しそうに「そうね、僕もうすぐパパになる。大黒柱ね！」 今日も張り切って仕事に出かけました。