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さて、申し遅れましたがサンバタウンは本日より事業内容を変更しました。
詳しくは弊店サイトをご覧下さいませ。
気分一新、これまで以上に頑張りますのでどうぞよろしくお願い申し上げます。
さて(笑)。
ヤマンドゥとはまた違った強烈な個性を振りまく新進気鋭の7弦ギタリスト、ホジェーリオ・カエターノの新譜がようやく到着しました。今の名古屋(っちゅうか当店の常連客たちの嗜好)にピタリとハマる快作です。毎回ぜじろぐにアップというところまではいきませんが、今回はこのアルバムの中身を、参加ミュージシャンを中心に解きほぐしてみましょう。どんな作風かをイメージしていただければ幸いでございます。
まず1曲目。
Rogério Caetano - sete cordas
Claudio Jorge - violão
Mauro Diniz - cavaquinho
Amoy Ribas - pandeiro
Marcelinho Moreira - repique de mão/ tan-tan
ここで「おお、イカすサンバ調・・・」と胸がときめいた方はかなりの通。クラウヂオ・ジョルジは確かヴィラ・イザベル畑の人。良い曲書きます。マウロ・ヂニスはご存知モナルコの息子。ちなみにマウロの娘Juliana Dinizのデビュー盤、これは素晴らしいのでモーホ系サンバファンは是非ご一聴下さい。モナルコの合いの手一発で昇天できます。マルセリーニョ・モレイラはパゴーヂ界では要注目のパーカッショニスト。ヘピマン叩かせればウビラニーも顔色を失くします。余談ながらこの人、ウチで入荷しても入荷しても瞬時に売り切れる破竹の勢いのArranco de Varsóbia "Na cadência do samba"というCD(フリーペーパーMPB097号でも店主がコメントを書かせていただいてます)で最高にグルーヴィなパーカッションをキメてくれています。というわけでこの青年、ただの高速ショーロマシンというわけではなさそうだということが予感できます。でも再生したら物凄かったです、7弦のランニング(苦笑)。
さて、お次は2曲目。作曲はマウリシオ・カヒーリョですね。
Rogério Caetano - sete cordas
Mauricio Carrilho - sete cordas
Luciana Rabello - cavaquinho
Celsinho Silva - pandeiro
Pedro Paes - clarinete
Rui Alvin - clarone
Marcelo Bernardes - flauta
このあたりはもうおわかりですね。お馴染みのアカリ軍団がバックを固めている、さあ答えは、どうでしょう?(児玉清風)
「・・・保守派、ショーロ?」
その通り!
更にはRui Alvinはテレーザ・クリスチーナのバックで流麗なクラ吹いている人です。ポイントが加算されました。Marcelo Bernardesはワタシの記憶が確かならばっ(鹿賀丈史風)、よくリオのショウで熊本尚美さんの隣でピッコロ吹いてる巨体の兄ちゃんだったような気がします(注:完全な間違いであることが後日判明)。バリバリのトラディショナルショーロがかえって骨太な印象を受けましたね。お見事!(再び児玉清風)
3曲目はなんと!世界のヤマちゃんこと、あのヤマンドゥ・コスタと7弦デュオです。クレジット見た瞬間から笑いが吹きこぼれそうです。これはさすがに二人で爆走カーチェイスならぬギターチェイスを繰り広げると収拾がつかなくなってしまうのでこのようにぐっとスローに絡む曲を敢えて録音したのかもしれません。でもいっそのことハチャメチャなコンビプレーも聴いてみたいものです。
6曲目に飛んでみましょう。ははあ、これは凄そうですね。
Rogério Caetano - sete cordas
Marco Pereira - violão
Amoy Ribas - pandeiro
Marcelinho Moreira - repique de mão/ tan-tan
マルコ・ペレイラといえば「飛んで火に入る夏の虫」状態のお客様がウチには10名以上いらっしゃいます。これはどうでしょう。おお、軽快なテンポながらまるでギンガのような微妙なバランスのメロディがマニア心をくすぐります。マルコ・ペレイラのプレイは一聴してそれと気付くほどきらびやかな存在感を放っています。
それから10曲目。
Rogério Caetano - sete cordas
Fernando César - violão
Alencar - violão
Zé da Velha - trombone
Silverio Pontes - trompete
Pedro Vasconcellos - cavaquinho
Valerinho - pandeiro
Leander Motta - percussão
もうゼー・ダ・ヴェーリャ&シルヴェリオ・ポンテスがコンビでトロンボーン&トランペットを担当するとなると、はい、お約束のガフィエイラ的サロンミュージック的ゴージャスショーロの出来上がり。こういうのが1曲入るともうグッと内容に「濃さ」が高まってたまりませんね。最近店主この二人ホントに好きです。
あとは至るところにHamilton de Holanda(10弦バンドリン)の名が。今や現代ブラジルインストミュージックにおいて彼を知らないというのははっきり言ってモグリ。このアミルトンとホジェーリオはTrio Brasilia Brasilというトリオの頃からの盟友。息もぴったり。ていうかなんでそんなスピードでシンクロするのか不思議。もっと言うと不気味。超絶という形容が彼の前ではむしろ陳腐すぎます。
ちなみに上記クレジットの中で名前を挙げなかった人達が誰なのかは恥ずかしながら存じません。きっと熊本尚美さんだったらリオであちこちのホーダ・ヂ・ショーロとかの場を通じて皆とお知り合いなんだろうなあ。いいなあ。羨ましがってどうします。それはさておき、サンバタウンではいつもこのように店主が入荷商品について演奏陣やプロデューサー、本人コメントや献辞とかを確認し、どのような作風か、どんなお客さんにぴったりかを整理して(実際は整理してないんだけどね)来店客にご案内するようにしています。コンサルティング営業っちゅうやつですね。手間がかかる作業ですがとても勉強になりますし、見事お客さんを撃沈させた時は大変に嬉しいものです。と言うワリには店頭陳列盤にはほとんどオススメPOPとか挿してません。こりゃ本末転倒ですね。反省します。
面白そうなアルバムですね~!
興味津々で読んでしまいました。
ところで、
>Marcelo Bernardes
この方は長い間シコ・ブアルキのバックで吹かれてそうです。
すでにおじいさん。
でもサックスもフルートも、アドリブ全開で素敵。
音だけ聴いていると、とてもおじいさんとは思えません!
今度焼き肉食べにいきます♪
そうか、シコ様のDVDで時折見られるアタマ薄くて痩せた渋いじさまのことですね!嗚呼勘違い。ぼ、僕はっ・・・!(←もうええちゅうに)