荒巻豊志の整理されないおもちゃ箱

日本一下手なドラマーです。仕事の話をすることはこのブログではめったにありません。

40半ばにしてAKBにハマる(10)~握手会への道 ラスト~

2011-03-01 02:13:34 | 「AKB48」
 東京競馬場での未使用握手券が今後の握手会でも使えることを知って、仕事のスケジュールを確認しながら、どこかに参加できないかと調べる。
 10月24日は大阪に出張だ。仕事は16時過ぎから。うまくいけば一回分は握手できるかもしれない。大阪まで一番早く行くことが出来る飛行機を調べる。早速予約を入れる。予定通りだと朝の9時には会場につける。「大阪は東京同様、多くの客が集まるだろうから9時だとかなりの行列だろうな。まぁ、東京ほどではあるまい」。タカをくくっていたのが大きな誤りであることに気づくのは当日になる。
 
 握手会当日、この日もいろいろと記憶に残る一日だった。朝から環八をバイクでかっとばして羽田へ。眠い目をこすりながら、荷物チェックの入り口へ。朝からキャピキャピうるさい集団だなぁ、と思っていた女性たちがまさか握手会へ参加するAKBのメンバーだと気づくのに時間はそうかからなかった。俺の前にはともちん、後ろにはゆきりん。なんとすごいニアミス。平静を装うのに精一杯だったが、挙動不審に思われていたかもしれない。まぁ、見ていた人だけがわかることだ。
 荷物チェック場をすぎて、搭乗口へ歩いていく途中もメンバーと一緒だった。まぁ、きょろきょろするわけにもいかんし、視界に入る範囲で「あっ、優子だ!、たかみなだ!」と確認することだけはやっていた。こういうときはいったいどうすればいいんだろう?。いまだにわからん。
 案の定、同じ飛行機だ。メンバーの服装をはじめ様相については、つまびらかにしない。さて、会場に到着。メンバーたちと「分かれて」俺は電車で会場へ。
 駅に着くと、ひどい状態だった。隣の駅まで行列が続いている。東京と一緒くらい???。ワクワクする。しかし、東京と違うところは行列がいっこうに動かないところだ。確か12時からイベントが開始されるはずだったと思うが、定刻になっても会場まであと200mくらいのところで、会場が満員のため入場が打ち切られてしまった。?。会場の外にはまだ数千人の行列が並んでいるというのにイベントがはじまったようだ。これが沈没する日本を後ろに最後の船が出ると仮定したら大暴動だろう。それでもAKBのファンたちは暴動を起こすこともなくマッタリしていた。
 ひとりアルカイーダにでもなろうかと思ったが、ぐっとこらえる。ここからぎりぎりの勝負に出なければならない。仕事の時間に間に合うためには15時20分にはここを出る必要がある。どうする?。見切りをつけて帰るか?。
 結局はギリギリまで並ぶことにした。こういう時間との勝負っていうスリル感はたまらん。並んでいる近くに高校生がいて、会場の中の様子をその高校生の友達が電話で伝えてきている。全国握手会はメンバー2人が一組になっておこなうことが多いらしい。はじめて参加した東京競馬場の握手会はメンバー1人との対応だったので、ここではじめて知った。誰と誰がペアになっているのかという情報がここで入手できた。会場の中がどうなっているのかはわからんが、この時点でどの列に並ぶか素早く計算。東京競馬場のときにはメンバーによって過疎列、渋滞列、普通列とくっきりわかれていた。残された時間との兼ね合いで、さらに綿密に計算。
 14時30分、いよいよ会場に入る。「あと30分あれば握手できるだろう」この読みが甘かった。会場は東京競馬場の比ではないくらいの人口密度だ。アメリカ軍がベトナムのジャングルで進行不能に陥ったのと同じように全く前に進めない。「ヤバイ、これはもうあきらめて引き返そう」。ところが後ろからは濁流のごとく人の流れが押し寄せてくる。この流れにさからって外に出ることは不可能だ。

 「行くしかない!」

 会場の流れをあわてずつかむ。なんとかショートカットすることはできないものか?。ここからは図にかいたりするめんどくささがあるので省略。とにかく合法的に前へ進む。あからさまにずるをできないところが悲しい性だ。
 陰にかくれたところでメンバーは握手しているために、どの列が混雑しているのかが全くわからない。「出たとこ勝負だな」。


 結局、みいちゃんとゆきりんの列に入り込み、無事握手して一言二言会話を交わし、会場から脱出をはかる。なんとか気合いで予定通り電車に乗って仕事へ。  
 

 任務終了。


 思えば時間との戦いを楽しむ習性はいつごろからだろう。大学入試のときに、残り少ない時間で手が震えながら解答を作成した充実感は覚えている。下手っぴのままだったが、二輪ジムカーナで1秒を削る努力をしていたのも楽しかった。AKBとの握手よりも、この時間との戦いに賭けることが面白いものと思われる。
 

 それにしても、全国握手会とは修行以外の何ものでもない。いったいこんな状態で苦情が出ないのか?。俺は別にクレームをつけることはないが、普通の人なら我慢できんだろう。ただ、この1年間でAKB48が運営サイドの予想を超えて膨らんだのは事実だろう。人数が増えれば予期せぬこともおきる。実際に俺が参加した東京競馬場と神戸の握手会の「失態」の教訓から運営はしっかり学んだと思われる。「Beginner」の東京握手会は埼玉ドームと味の素スタジアムの2回行われたが、どちらも非常にスムーズであった(俺は味の素スタジアムにしか参加してないから埼玉ドームは聞いた話)。待ち時間も退屈することはなかった。
 俺が参加した味の素スタジアムもさすがに長蛇の列に朝から並ぶことは並んだが、イベントもしっかり観ることが出来、握手自体も「Begginer」の握手券2枚とあわせて、4回分、苦痛もなく17時前には全て握手券を消費しおえた。
 

 これでいいのだろう。一枚しか握手券を持っていない人たちに数時間を待たせるというのは、いくらイベントが無料で観られるといっても酷だ。大幅な改善があったことを素直に喜ぶべきなのだろう。ただ、俺としては全くつまらん。全国握手会とはガキが泣け叫び、ピンチケ学生たちが我が物顔にふるまい、床に倒れた老婆が笑う。そんな修羅場でなければいく意味はない。

 さよなら全国握手会。


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