神戸から大阪に戻ってきて、地下鉄を乗り継ぎ現地へ。
大阪NHKホールはとてもきれいな建物で大阪城の近くにある。
そういえば、大学生の時、司馬遼太郎の小説を読みまくって、出てくる舞台を歩こうと企画を立て、3年4年のときはいろんなところを回った。そのとき、大阪城に来たことを思い出した(大阪夏の陣、冬の陣を描いた「城塞」を読んで)。
開演は18時だが当然遅刻。15分くらいは過ぎていたと思う。
これは想定の範囲内。理由は、チケットが思いのほか、前に近かったからだ。正直に言って若いはしゃぎ回るヲタの隣はごめんこうむりたい。
そこで、客の入りは悪いだろうから、遅れて入って後ろの空いている席でまったり観戦したかったからだ。
案の定ホールにはいると後ろの方は空いていて、何事もないかのごとく座り、楽しく観戦。
傾斜がそれなりについているホールとはいえ、前の列に立っている客がいればそりゃみることはできない。それでも座って観戦できるということはどれくらいの客の入りかはわかると思う。
昨日の渋谷公会堂をソールドアウトできなかったのだから、大阪では推して知るべし。
女の子のファンが前よりも増えている気がする。「地蔵」も増えている。前列に近いほどファンクラブ枠だろうからそれなりには盛り上がっているが、後ろの方はみんなまったり。サイリウムを頼りなく振ってるだけだ。もちろんそれは俺にとってはとても居心地がいい。楽しみ方は人それぞれだからだ。
サイリウムを両手に持っていると(片手だけだとしても)、手拍子・拍手はしにくい。となると、それを補うのはコールになるが、コールが少ない。mixを打つやつがほとんどいない。そうなると、雰囲気的にはどうしても盛り上がりは欠けているようにみえる。なかなか難しいもので、一体感というものが感じられないのだが、個々人は楽しんでる。そういう空間だったように思えた。
スパガのこの全国ツアーのコンセプトはニューアルバムを引っさげて「歌を伝えたい」というものだろうが、これも騒ぎたいだけのおバカヲタがはしゃげない面もあるが、さりとて、今のスパガのファンの質からみて「静かに」盛り上がり、ステージにみなが視線を集中させることで一体感が出ることはない。
俺の想像なのだがメンバーが10人もいれば、それぞれお気に入りのメンバーをみることになる。これは視線を拡散させてしまうために、どうしてもステージの一点に視線が集中する感覚がなくなるのではないかと思っている。
そういう中で溝手るかのヴォーカルは相変わらずの迫力で、彼女のソロパートは客を惹きつける強さを持っていた。
思えば80年代アイドルのコンサートはこんな感じだった。バラードもあれば手拍子すら起きないミディアムテンポの曲もあれば、定番の盛り上がる曲で締めて、といった感じだった。
今のアイドルはライブアイドルであって、客席を盛り上げてナンボ、という悪くいえばノリのいい曲だけをぶっ続けでやれば対面が保たれるようなものになっている(バンドとアイドルのフュージョン形態)。
スパガのこの全国ツアーでは、いろんな曲調の楽曲を組み合わせることで、ステージをもっとみてもらおうという思惑があったように思われる。
大阪では座ったところもよかったが、遠目に見る限りでは厄介ヲタはとても少なくみえた。こういう現場だと足を運ぶのも苦にならない。俺は今のスパガを脱ライブアイドル路線と捉えているが、それが今までのファンからみてどういう風に映るかはわからんが、俺自身はまだまだ興味は続くという感覚が残った。
ニューアルバムはCDで聴いたときにはピンとくるものはなかったが、今日のコンサートで衣装やダンスといった視覚情報と合わせると、そんなに嫌いでもない。ただ難しい曲が多く、ダンスをしながら歌うと音程がずれてしまうし、歌唱力の面からみると今日のコンサートは今までのコンサートでワーストだった。ノリだけで押していける曲ばかりではないのだからあたりまえだが、このツアーで成長して、最後の戸田でその姿を見ることができればと思っている。
了
大阪NHKホールはとてもきれいな建物で大阪城の近くにある。
そういえば、大学生の時、司馬遼太郎の小説を読みまくって、出てくる舞台を歩こうと企画を立て、3年4年のときはいろんなところを回った。そのとき、大阪城に来たことを思い出した(大阪夏の陣、冬の陣を描いた「城塞」を読んで)。
開演は18時だが当然遅刻。15分くらいは過ぎていたと思う。
これは想定の範囲内。理由は、チケットが思いのほか、前に近かったからだ。正直に言って若いはしゃぎ回るヲタの隣はごめんこうむりたい。
そこで、客の入りは悪いだろうから、遅れて入って後ろの空いている席でまったり観戦したかったからだ。
案の定ホールにはいると後ろの方は空いていて、何事もないかのごとく座り、楽しく観戦。
傾斜がそれなりについているホールとはいえ、前の列に立っている客がいればそりゃみることはできない。それでも座って観戦できるということはどれくらいの客の入りかはわかると思う。
昨日の渋谷公会堂をソールドアウトできなかったのだから、大阪では推して知るべし。
女の子のファンが前よりも増えている気がする。「地蔵」も増えている。前列に近いほどファンクラブ枠だろうからそれなりには盛り上がっているが、後ろの方はみんなまったり。サイリウムを頼りなく振ってるだけだ。もちろんそれは俺にとってはとても居心地がいい。楽しみ方は人それぞれだからだ。
サイリウムを両手に持っていると(片手だけだとしても)、手拍子・拍手はしにくい。となると、それを補うのはコールになるが、コールが少ない。mixを打つやつがほとんどいない。そうなると、雰囲気的にはどうしても盛り上がりは欠けているようにみえる。なかなか難しいもので、一体感というものが感じられないのだが、個々人は楽しんでる。そういう空間だったように思えた。
スパガのこの全国ツアーのコンセプトはニューアルバムを引っさげて「歌を伝えたい」というものだろうが、これも騒ぎたいだけのおバカヲタがはしゃげない面もあるが、さりとて、今のスパガのファンの質からみて「静かに」盛り上がり、ステージにみなが視線を集中させることで一体感が出ることはない。
俺の想像なのだがメンバーが10人もいれば、それぞれお気に入りのメンバーをみることになる。これは視線を拡散させてしまうために、どうしてもステージの一点に視線が集中する感覚がなくなるのではないかと思っている。
そういう中で溝手るかのヴォーカルは相変わらずの迫力で、彼女のソロパートは客を惹きつける強さを持っていた。
思えば80年代アイドルのコンサートはこんな感じだった。バラードもあれば手拍子すら起きないミディアムテンポの曲もあれば、定番の盛り上がる曲で締めて、といった感じだった。
今のアイドルはライブアイドルであって、客席を盛り上げてナンボ、という悪くいえばノリのいい曲だけをぶっ続けでやれば対面が保たれるようなものになっている(バンドとアイドルのフュージョン形態)。
スパガのこの全国ツアーでは、いろんな曲調の楽曲を組み合わせることで、ステージをもっとみてもらおうという思惑があったように思われる。
大阪では座ったところもよかったが、遠目に見る限りでは厄介ヲタはとても少なくみえた。こういう現場だと足を運ぶのも苦にならない。俺は今のスパガを脱ライブアイドル路線と捉えているが、それが今までのファンからみてどういう風に映るかはわからんが、俺自身はまだまだ興味は続くという感覚が残った。
ニューアルバムはCDで聴いたときにはピンとくるものはなかったが、今日のコンサートで衣装やダンスといった視覚情報と合わせると、そんなに嫌いでもない。ただ難しい曲が多く、ダンスをしながら歌うと音程がずれてしまうし、歌唱力の面からみると今日のコンサートは今までのコンサートでワーストだった。ノリだけで押していける曲ばかりではないのだからあたりまえだが、このツアーで成長して、最後の戸田でその姿を見ることができればと思っている。
了