庭の花たちと野の花散策記

山野草と梅が大好きの「雑草」。花以外は思考不可の植物人間の庭の花と野の花散策記です。

足利学校孔子廟の「西階の不断梅」  稚態保留

2017年07月12日 | たのしい自然観察
 足利在住の小学同級生の彼女から、「7月には足利に来ると言ったのに、もう7月だよ。いつ来るの。来る日がわかれば友達を集めるから」と催促の電話がありました。
 そういえば、3月に西階の不断梅の花を見に行ったときに、山奥の梅林に行こうとしてわからずに、電話をしたら、突然のことなので私の相手ができず申し訳なかった。次に来るときはミニ同窓会をしようと言われて、7月頃梅の実が熟すころ来ると言っていました。
 というわけで、7月後半は忙しくなるので、急遽10日に行ってきました。
1707100004西階の不断梅実
1707100004西階の不断梅実 posted by (C)雑草
 西階の不断梅は足利学校の孔子廟に有ります。
足利学校の入徳門、学校門、杏壇門と一直線に進み、孔子廟に行くと、左手に西階の不断梅なる看板が立っています。
 「西階」とは孔子廟の西側の階段という意味です。孔子廟に階段があるのかやと考えましたら、孔子廟の中に中央と左右にと3個の階段がありました。中央の階段の先には孔子座像があります。右側の階段の先には小野篁座像があります。そして左側、つまり西側の階段の先には像は無いのですが、像を安置できる座が設けられていました。
つまり「西階の不断梅」とは西側の階段のちかくにある不断梅と言う意味になると理解しました。
1707100005西階の不断梅実
1707100005西階の不断梅実 posted by (C)雑草
 西側には不断梅のほか2本の梅の木があります。また反対側、東側にも1本あり、孔子廟には不断梅を含めて全部で4本の梅の木があります。
3月に訪れたときの花はどれも不断梅と同じようで区別ができませんでしたが、実の熟し具合には違いには違いがありました。
 西階の不断梅は樹齢100年ほどの古木が昨年枯れてしまい、同じ遺伝子を持つ予備の梅の木を植えたばかりということでしたが、今は枝もちゃんと出て、実も少しですがなっていましたので安心しました。
1707100008西階の不断梅実
1707100008西階の不断梅実 posted by (C)雑草
1707100013西階の不断梅実
1707100013西階の不断梅実 posted by (C)雑草
 梅の実をさがしましたら、まだ葉と同じ緑色なので、あれ、実がなっていない?とあわてましたが、よく見ると、2本の枝にかたまってついていました。
この時期の梅の実は、黄色く熟して、落ちた実もあるものですが、なんとこの実はまだまだ熟していません。
1707100029西階の不断梅実
1707100029西階の不断梅実 posted by (C)雑草
 偕楽園では毎年6月10日ころに梅の実を落として販売します。6月10日ではまだよく熟したとは言い難いものですが、その時よりももっと未熟な状態のままです。

1707100017梅2実
1707100017梅2実 posted by (C)雑草
 西階の不断梅の左隣に2本の梅の木があります。(梅2と梅3)この梅の実はまだ落ちた様子がなかったので、付近の梅林では実が落ち始めているのにたいして、やや熟すのが遅いようです。それでも実は黄色く熟していました。西階の不断梅の実と見比べるとその熟し具合の差がはっきりとわかりました。
1707100018梅2実
1707100018梅2実 posted by (C)雑草
1707100019梅2実
1707100019梅2実 posted by (C)雑草
1707100021梅3実
1707100021梅3実 posted by (C)雑草
1707100024梅3実
1707100024梅3実 posted by (C)雑草
1707100025梅3実
1707100025梅3実 posted by (C)雑草
反対側の梅の木(梅4)は実がついていませんでした。

ふたたび西階の不断梅の実です。
1707100030西階の不断梅実
1707100030西階の不断梅実 posted by (C)雑草
 いかにも稚い若く未熟な状態であることがわかります。
このまま実が熟すことが無いので、夏すぎても実が落ちません。秋になると木になったまま実が黒く枯れてくるようです。そして冬の木枯らしによって落ちるとのことです。
 おそらくその時には蕾が大きく膨らんでいるものと推定します。もしかすると開花してもまだ実がなっていることも稀にはあるのではないかと考えました。
 このように幼いまま実がついているのを稚態保留というそうで、突然変異のひとつらしいです。
コメント
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