庭の花たちと野の花散策記

山野草と梅が大好きの「雑草」。花以外は思考不可の植物人間の庭の花と野の花散策記です。

イワヒバの目覚め

2010年02月28日 | 庭の花たち

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このところ4月の気温であったり、雨がよく降っているので、イワヒバが葉を広げました。イワヒバは夏でも乾燥すると葉を丸めて水分の蒸発を防いでいるのでしょう。そのため、カラカラに乾いてしまい他の草が生きていけない岩場でも生き残ることができます。また、一番寒い冬の時期は寒さに耐えるためなのでしょうか丸まってしまうと、水を与えても開きたくなさそうで、陽だまりでは少し開くことがあっても、多くは全く開きません。

このイワヒバが開きはじめると、春を実感するのであります。そういえばカタヒバも同じように、乾燥すると丸まり、寒いときも丸まっています。長崎からこの冬に来たカタヒバは乾燥させたわけではないのに、寒さのために翌日には丸まってしまいました。そのカタヒバも葉を開き始めました。どちらもほぼ同じ条件で丸まったり、開いたりするようです。

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カタクリ

2010年02月27日 | 野草を訪ねて

庭のカタクリの葉が出てきました。今年も花が咲く様子はなさそうです。この庭に来てからもうまもなく30年になろうとしています。初めのころは花が咲くことが多かったように覚えているが、昨年に続いて咲きそうにない。野生ではコナラなど落葉樹林にあって、新緑によって地面へ太陽の光が届かなくなるまでのほんの一ヶ月ちょっとの間に、それも日当たりのあまりよくない場所で葉を広げて栄養を蓄える。5月以降は全く日が射さず、葉もまもなく枯れて地上から姿を消してしまう。というわけで植える場所を自然の状態にできるだけ合わせないと花を咲かせません。逆に自然の環境と同じにしてやれれば、毎年花をつけ、栽培にこれほどやさしい草はないと言ってもよいでしょう。

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我が家の環境はというと、かなり自然に合わせたつもりであるが、年々木が伸びて日陰になったり、空気の流れがいまいちよくないために、どうしても自然にあるような立派な花を咲かせることはできませんし、花を咲かせない年も何回かありました。ここ2年は続けて花をつけないのは、異常気象による都市型の環境にカタクリがついてゆけないこと。また、都市型環境にあっても少しでも自然環境に近づける努力を怠ったためと思います。

そこで、今年は、木陰を作るために植えたが、伸びすぎてしまった常緑樹の枝を思い切って刈り込みすっきりとしました。カタクリは南北に走るブロック塀の東側近くに植えてあるが、北西の風が母屋の壁に当たって通るので比較的風通しがよい場所ではある。でも、あまりにも木の葉に覆われて風通しが悪くなったと思われるので改善してみたのである。果たしてこの効果はいかがなものであろうか。結果は来春に表れるはずである。

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ゆうこう

2010年02月21日 | 庭の花たち

ゆうこうとは?初めて目にする果物です。ゆうこうは古くて新しい柑橘類です。ゆうこうかもしれないと長崎のyumiさんから送っていただきました。柑橘類といえば柚子くらいしかならない北関東では、種類まで調べるには経験不足もはなはだしくとても断定することはできません。そこで返事は「はははは、たとえゆうこうでなくても、あなたとの友好は変わりません。」とわけのわからぬ返事しかできませんでした。

早速NETで検索して概要はわかってきました。古くから長崎の外海地方で各家ごとに植えてあったジューシーなレモンと柚子と夏みかんをかけあわせたようなもの。レモンのような酸っぱさ、それもレモンのように顔をしかめるのではなく、香りもなんともよい香り。古くから栽培されて、果実にストローを刺して飲むなどして親しまれていたが、ミカンなどに押されて、いつしか邪魔な庭木となって伐採されて非常に少なくなっていましたが、ふとしたことから新種であることがわかり、風味もよし、健康にもよいといういうので注目され出した、古くて新しい果物だそうです。詳しく知りたい方は 「長崎ゆうこう」などで検索してください。

こんなに珍しくて美味しい果物の種をぜひ庭に播いてみたいと思うのが、雑草の常です。そこで緑の相談所の先生にも見ていただき種の播き方について教えていただきました。果たして長崎の柑橘類が茨城で育つか。一般的にはノーでしょう。でも、一部ではミカンも栽培され、ふくれミカンの名で売られていますので、全くダメとも言い切れません。厳寒の冬を乗り切ることができれば可能性はあると思います。

比較するために左にレモン、右に柚子を置いて撮影しました。 

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結婚しました

2010年02月15日 | まち歩き

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クチバシの変形したキジバトはまもなく姿を見せなくなりました。一緒にいた常連はちと寂しそうでした。せっかくカップルになれたのですから、それはショックが大きいのでしょう。     それでも、庭に来ては餌を食べていました。しばらくして、今から一週間ほど前になりますが、別のキジバトが常連について庭の木に来ました。まえのクチバシ曲がりかと思いましたら、正常なクチバシをもったキジバトです。

はじめは、遠慮がちに、そして常連が近づくと逃げてしまいます。はじめは、常連が縄張りを主張して、男やもめ同士の鬼ごっこで、ここは俺の餌場だ、あっちへ行けと追い払っているのだともみえました。それでも来ていた新入りが、だんだんと餌をたべるようになりました。はじめは庭の反対側に撒いた餌を食べていました。数日でついに同じ場所で食べ始めました。どうもライバルではなさそうです。

そして、その次の日に不思議なことが起こりました。後から来たほうがせっせと餌を食べています。常連は、そのまわりをうろうろと歩いています。何か、いっぱい食べなさいと言っているようです。こちらも食事中だったので、サッシを閉めて、4畳半のコタツで食べていると、常連がサッシの外側を行ったり来たりしています。何か用があるの?とサッシをあけて、3尺の縁側に少々餌をまくと、入ってきて食べながら、私たちを見ています。目つきというか様子からして、何かを訴えているようでした。

何か言いたいことがあるのかい?。それではと敷居の上に餌を置いたら、これを食べながら、またまた私たちを見ていますので、じゃあ、もっと近くに来たらと、畳の上に餌を撒きましたら、なんと畳の上にまで来て食べました。そして食べ終えてからゆっくりと外へ出て行きました。(このへんの画像数枚はzasouで登録したマイ天気に載せてあります。)

こうなると、外へ行ったキジバトの様子が気になってみてみますと、もう一匹とともにブロック塀の上に飛び上がって、そこで、なんと交尾したではありませんか。そうか。常連はこのことを知らせたくて今日は窓の外を行ったり来たりして、中に入り報告したかったのだ。常連は素敵な相手が見つかって本当に嬉しくてしかたがなかったのだと合点がいったのです。私たち結婚しました。これからは二匹分の餌をよろしく。ということです。

それから、二匹は連れ添って庭に来るようになりました。常連は相変わらずまわりをうろうろしながら撒かれた餌を食べます。縁台の上にも来て餌を探しまわります。新入りにたくさん食べさせようとの気配りがうかがえます。そしてここ二三日のことですが、餌を縁台の上に撒くと二匹とも縁台に上がり、さらにサッシの内側の縁側にも二匹とも来るようになりました。今日はさらに、畳の上に餌を撒いたら、常連は敷居を越えてきて畳の上にまで来て食べました。新入りも、ちょっと恐れながらも敷居に足をかけました。

野生のキジバトにこんな風に餌をやってはいけないのでしょうが、庭でたびたび野良猫に襲われるのを見かけるので、安全な場所で餌を食べらせてやりたいと思ってしまいます。そして子育てが終わるまで生き残ってほしいと思います。

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桜田門外ノ変

2010年02月09日 | まち歩き

水戸藩開藩400年記念映画 桜田門外ノ変の撮影中です。

千波湖畔にできた江戸城桜田門などの撮影用オープンセットで撮影をしていました。馬、籠、そして行列の人たちなどが門の内側=セットの外側に待機していました。セットの内側=桜田門外では人工雪を降らせて撮影が行われているようでした。先日この場所を通ったら、セットの屋根に雪が積もっていたのですが、これは本当の雪ではなかったのですね。セットの屋根には雪に見せた白いものが実にうまい具合につけてあったのですね。この人たちの着物や持ち物にも雪に見せかけた白いものがついていました。2010_0208kairakuen0067web

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梅花の凍死  耐凍温度

2010年02月08日 | 偕楽園公園

今日の偕楽園の梅花は一見して元気がありません。寒さのために花びらがしおれているものがおおいためです。早咲きでかなり咲きそろった八重寒紅の花弁も鮮やかな紅色のものは少なく、薄茶色に変色してしおれているものが多い。他の梅の花がまだ咲かないうちは、きれいだとお客様を喜ばせてくれましたが、これからは、他品種の花が咲き出すと、実にみすぼらしく見えてくるものです。というわけで、八重寒紅の出番はまもなく終わります。

ところで、どんなに花びらがしっかりしていても、めしべが茶色に変色したり、すでになくなっている花が虎の尾などでたくさん見られます。これが凍死した梅花です。めしべはマイナス6℃くらいで凍死するそうです。品種によってもこの温度には差があるようです。柳川枝垂と玉英が並んでいますが、玉英のめしべは害をうけていません。画像は虎の尾です。めしべが凍って枯れてしまい、しおれためしべが残っています。多くの花ではめしべが落ちてしまって花に残っていませんでした。このようにめしべが枯れた花は、どんなにきれいな花びらがあったとしても死んだ花です。

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 ところで、樹木の枝はどのくらいの低温に耐えられるのでしょうか。樹木の種類にもよりますが、同じ固体でも、寒さに耐えるための準備ができているかどうかで違うそうです。夏の成長中の枝は全く準備ができていないので弱いそうです。秋口に耐えられるように変化しますが、この変化の過程によっても、真冬の厳冬期の耐えられる度合いがちがうそうです。つまり、温暖な地方での秋冷を体験されるのと、より寒い地方で体験するのとでは、より寒い地で体験したほうが強いようです。より寒い体験といっても、種類により体験する温度が違いますので、寒すぎる体験ではダメのようで、種類によって決まった温度があるようです。最強は柳などで、マイナス15度くらいの温度にある期間おいて準備させると、耐凍温度がより低くなって液体窒素にも耐えられるそうです。種類により違いがあるが、植物ごとに、ある期間、ある低温を体験することにより、さらに低い温度にでも耐えられるように植物体が変化するようです。つまり夏の成長モードから、準備期間を経て冬の低温にまでは耐えられる冬モードに変わるのですね。人も急に冷え込むと11月の気温でも寒くてやり切れませんが、真冬のいまごろに11月の気温になったら暖かいと感じ、現に1月のマイナス気温に耐えています。人も準備期間を経てより低い温度に耐えられるよう変化しているようですね。

そういえば、長崎から送っていただいた、トラノオスズカケはとても水戸の寒さに耐えられないのではと思いましたが、どうやら寒さの峠を越えたいまでも、屋外で葉を赤紫色にしながらも生きています。これは、水戸の寒さをはじめから体験したので、より低い耐凍温度に絶えられるように植物体が変化したのかもしれません。もしも、真冬になってから長崎から葉が緑色をしたままのを水戸へ連れて来たのだったら、急な寒さのために絶えられずに枯れてしまったかもしれませんね。また、もし水戸よりさらに寒い地方に連れて来られたとしたら、冬モードに変化する暇もないためにやはり枯れてしまったことでしょう。

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品字梅

2010年02月03日 | 偕楽園公園

今朝の最低気温は予想ではマイナス3度でしたが、水戸気象台の記録はマイナス1.5度でした。昨日前半までは春が来たかと思うほどで、落差が大きいためか記録以上に寒かったのではと思います。梅の花もマイナス1~2度ではしおれることは無いようだが、今日の偕楽園ではことごとく花が元気がない。こうなるのには記録のマイナス1.5度の気温では起こらないのではないかと思う。他県の記録を見ると、東北地方では軒並み「最も寒い時期を下回る」気温です。また、新潟県の多くの場所ではもっと厳しく「今期最低気温」を記録していました。茨城県以南では山間部などを除いては2月中旬から下旬並みかそれよりも暖かかったのであります。その茨城で「もっとも寒い時期を下回った」のは北茨城、日立、古河、つくばです。水戸は記録の上では2月中旬並みですが、すぐ近くまで「最も寒い時期を下回る」記録があったということを考えると、記録には出ないがその冷たい空気が流れ込んだことが伺えます。水戸地方が一律に記録された気温ではなく、寒気が流れ込んで記録よりも冷えた場所、記録以上に冷えなかった場所などがあるということでしょう。そうでもないと、今日の偕楽園の梅の花の様子を説明できませんね。

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ということで、咲き始めの品字梅の花を見て、偕楽園のこの場所では一時的にせよマイナス3~4度にはなったのではないかなと思ったりしています。品字梅はめしべがひとつの花の中に2~3本あることがよくあって、したがって実も一箇所に2個、3個ついていることがあります。この実がラグビーボールのような形をしていまして、1個所に3個ついた様子が、品という字に似ているので品字梅というそうです。この画像は05年のものです。

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ところで、偕楽園の公式ホームページの梅図鑑には梅の種類が100種類近く載っていますが、品字梅が載っていません。そこで、品字梅はいかなるものかと、詳しい方にお聞きしましたところ、座論のことを品字梅とも言うとのことでした。私が知っている座論は白花ですが、赤花もあるのですね。そして、座論には花座論と実座論とあって、実座論は白花で立派な実がなるそうです。これは好文亭内にあるそうです。実が熟すころにも好文亭を見学して確かめてみたくなりました。

花座論は赤花で、偕楽園の藤棚の近くにあります。そして、この実がラグビーボールのような果肉の痩せた実をならせ、時に3個くっついていることがあります。3個くっついているとまさしく品の字に見えます。藤棚近くに2本並んで品字梅があり、さらに東門との中間地点にも1本あります。花をよく観察して、めしべが3本あるのをみつけたら、実が熟すころもう一度訪ねて、品の字状の実をご覧になってはいかがでしょうか。偕楽園では6月10日くらいには実を収穫しますので、6月初めまでがチャンスです。

品字梅、六名木、そのほかの梅の木が偕楽園のどこにあるか探すのには、速報偕楽園の梅マップがとても便利です。茨城新聞に今年は寅年ですから、虎の尾が注目されそうだという記事が掲載されたためか、虎の尾はどこにありますかという問い合わせも多いと偕楽園事務所でお聞きしました。この虎の尾も、速報偕楽園の梅マップにはちゃんと載っています。でも、今現在咲いているのは六名木として赤い文字で書かれたものではなくて、御成門左手の杉の木側と東門に近いNエリアの若い木です。 I エリアの虎の尾もまもなく咲きます。

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