庭の花たちと野の花散策記

山野草と梅が大好きの「雑草」。花以外は思考不可の植物人間の庭の花と野の花散策記です。

スズメバチの吸蜜と素敵なお客様との出会い

2019年08月31日 | 偕楽園の四季 梅、桜、萩、紅葉など

偕楽園のクヌギの大木から樹液が盛んに流れ出ていました。クワガタかカブトムシでもいないだろうかと近づいてびっくりしました。最近視力が落ちたので30cm位まで近づいてしまったのです。

何と目の前に大きなスズメバチが。
後ずさりしてカメラを向けました。通常ハチはカメラを向けると反応するので、スズメバチが向かって来やしないかと恐る恐るカメラを向けたのですが、幸いなことに吸蜜に夢中で反応しませんでした。

ところが、大変なことが。カメラを向けている私の前をお客様が横切ろうとしました。おもわずお客様にお声をかけてしまいました。
スズメバチなどは吸蜜中などは襲ってくることはまずないことをお話ししましたが、不用意に近づくことは大変危険です。

このことがきっかけでお話を伺いましたら、岡山のお方で、もう何度も偕楽園に来ていただいているとのことでした。それではと もう少し偕楽園の魅力を知っていただきたいと思いました。


近くの樫の木に絡みついたテイカカズラの実です。この実からタンポポの綿毛のような実が出てくることをお話ししました。

ケンポナシの実がなっているのを見ていただきました。この実は食べられませんが、実のついている枝が太って食べられることをお話ししました。

下手な説明ではお分かりにくいかと思いますので、秋になって落ちていたものをここにアップしました。枝が太ってあたかもクルミの実のようです。この太った枝の先に着いた黒くて真ん丸のものが実です。食べられるのは丸い実ではなくて太った枝です。梨のような、クルミのような味がします。

今まさに臥龍梅にならんとしている梅の古木を見ていただきました。この写真は今年の春で花が咲き始めようとしているときのものですが、現在は緑の葉でおおわれています。
下は同じ梅の木の2011年・8年前の姿です。

右側の幹がまだかなり上を向いています。私が初めてこの梅の木に着目したのは2005年ころでした。その時はもっと幹が上向きでV字形でした。このように梅の木が倒れて地上に横たわっているのを臥竜梅と言うことをご説明しました。
なんだか、梅の木が竜に見えてきたとのご感想をいただきました。
着地した枝が根を出して新しい株になることが期待されています。
 典型的な臥竜梅は宮崎県の湯の宮座論梅という古木で、新しい株がさらに古木となって倒れて次々と新しい株ができて今では80株ほどになっています。この湯の宮座論梅のことを知った私は、この梅の木を始め多くの古木が臥竜梅になってほしいと思い始めました。
 このほかにも偕楽園の魅力を知っていただきたくなり、東門の見晴し亭にご案内しました。

偕楽園の古い絵図面・好文亭四季模様之図を見ていただきました。桃や栗の木、茶畑、桜山などと鶴などを見ていただきました。ちょうどこの時ミスター偕楽園こと吉田雅夫さんが来られました。

畳の間に移り、茶道の心得・巧詐不如拙誠 と水戸八景についてご説明し、弘道館における鍛錬と偕楽園が深い関係があることを一張一弛などからお話ししました。
 ミスター偕楽園
ミスター偕楽園こと吉田雅夫さんからたくさんの偕楽園の魅力などをお話しをいただきました。また大震災以降弱ってしまった梅の木に毎日欠かさず水を運んで、見事に再生した「ミスター偕楽園の梅」を見ていただきました。
それから、ミスター偕楽園お手製のみとちゃんセンスをお客様に差し上げました。

お客様はすでに10回以上もご来園いただいているのですが、今回のご来園をとてもお喜びになられて、次のご来園をお約束いただきました。梅の花咲く偕楽園でお待ちしております。
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コバノボタンヅルとタヌキマメが庭で初開花 ナガサキギボウシの首振り運動

2019年08月28日 | 庭の花たち

コバノボタンヅルが庭で初開花です。花はセンニンソウやボタンヅル、コボタンヅルなどとよく似ているので区別することは困難です。

葉はコボタンヅルに似ています。同じ3出2回ですが、コボタンヅルよりとがっているようです。

花はコボタンヅルより大きいということですが、コボタンヅルの花が手元にないので大きさの程度がわかりません。明確に区別できると思われるのは、花柄の中間に苞がついていることでしょう。
 神奈川県植物誌によると、四国九州地方に分布するものであるが、神奈川県でも自生しているのが発見されたそうです。そのスケッチにも苞が描かれています。
この花柄の中間に苞があるのは珍しいことで2015年に散策中に見つけたセイヨウヒルガオを思い出しました。
 セイヨウヒルガオの花柄にある苞


タヌキマメも庭で初開花です。昨秋楽しい自然観察で実のなっている枝をいただき、湿地に見立てた鉢に挿し木をして、種を落としておいたものが発芽したものです。発芽時の幼苗も初めて見たので、これがタヌキマメかどうか疑問もありましたが、成長してようやくタヌキマメらしくなりました。発芽時の様子は前回のブログに載せました。


ナガサキギボウシの花もようやく咲きました。10時半ころの花茎は東向きに曲がっています。

これは同じ花茎です。午後2時ころには直立しています。夕方は確認しなかったのですが、もしかして西のほうに曲がったりはしなかったでしょうかね。
ナガサキギボウシはこのように首振りをするのが大きな特徴です。


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夏なのにシモバシラの花 コバノボタンヅル シマサルスベリ タヌキマメ ナガサキギボウシ ノシラン マキエハギ カモメヅル トラノオスズカケなど

2019年08月25日 | 庭の花たち

早くもシモバシラの花が咲き始めました。昨年、一昨年は9月10日ころの開花であったので今年は2週間以上も早い開花です。

今年は猛暑少雨で地面の乾燥が激しい時があったので草丈は短めです。それが一転して秋雨前線の停滞で曇天小雨の日が続いたので咲き始めたのでしょう。まだ節ごとに蕾が出そろっていません。シモバシラは気候の目まぐるしい変化について行けないかのようです。

そのほか庭で咲いている花や蕾など。

四国、九州などで見られるコバノボタンヅルの蕾が膨らんできました。種をいただいた実生苗で初めて花を見ることになります。

神奈川県植物誌によると大磯でも発見されています。花が咲くのが楽しみです。とはいえつる草なので庭のジャングル化が一層激しくなるのが恐怖です。

シマサルスベリも種をいただいた実生苗です。実生苗は3本ですが、3本とも性質が異なり、サルスベリとの交雑かと思われます。
これは白花で花期が早いものです。本来のシマサルスベリに近いものと思います。他に花期がやや遅い赤花とさらに花期が遅い白花があります。

タヌキマメの蕾が膨らんできました。庭で見るのは初めてです。

昨年楽しい自然観察でいただいた実がついていた枝を湿地に見立てた鉢に挿しておいたところ、こぼれ種が発芽したものです。

タヌキマメの発芽を見るのも初めてで、これがタヌキマメかどうかはわかりませんでした。楽しい自然観察の教室でもわからないほどでした。

本葉の中央に筋が現れてきてはじめてタヌキマメらしいことに気が付きました。


ナガサキギボウシの蕾が膨らんできました。ナガサキギボウシの花茎は分枝したり、首振りをするなど他のギボウシでは見られない特徴があります。

ナガサキギボウシの葉柄は白っぽい明るい緑色です。新しい花茎も出てきています。



ノシランが咲いています。濃い緑色の葉の中に真っ白な花が咲きます。花茎は平べったいのでヤブランのように直立ではなく倒れています。

ヤブランの花


マキエハギの花



カモメヅルの花


トラノオスズカケの花
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テーダマツの球果採取 記念樹大王松とテーダマツの後継樹つくり

2019年08月23日 | たのしい自然観察

 左側の大木がダイオウショウ。右側がテーダマツです。樹齢は約70年。日本の松より成長が早く高木になります。
 この2本の松の木は昭和26年のサンフランシスコ平和条約調印式に参加された、全権委員の一人であった水戸徳川家第12代当主・徳川篤敬の次男・徳川 宗敬氏が記念に持ち帰られたものです。
 徳川ミュージアムのブログ参照 https://ameblo.jp/tokugawamuseum/entry-11539678677.html


かなり長い梯子なのですが、テーダマツの下のほうの枝にやっと届きました。左側のダイオウショウはさらに高いために球果を採取するのは無理でした。


採取したテーダマツの球果です。ちょっと若すぎでしょうかね。
森林総合研究所にテーダマツの球果の熟す時期を問い合わせたところ、
・テーダマツの採取適期(松かさを採取して種子を取り出す時期)
 米国の文献情報をみますと、テーダマツの種子は10月中旬頃から11月に散布さ
れるとのことです(地域によって異なります)。種子採取の時期は、球果が開き
始めた頃に採取するとのことです。
ということでした。
このことをもとに、マツなど種々の種蒔き経験の豊かな方に採取時期を検討いただいたところ、8月末くらいがよいとのことでしたので、この採取となったわけです。


松の落ち葉を拾っていたら、驚きました。4本が束生したものがありました。ダイオウショウとテーダマツは3本束生のはずです。そこで、もうちょっと落ち葉を拾って確かめました。

けっこう4本束生が見つかりました。
A4用紙の上に並べました。用紙は長辺が約300mmです。
長い葉は約300mmあります。これはダイオウショウでしょう。
短い葉は約200mmです。これはテーダマツでしょう。
それから中間の長さ約250mmもありました。直感はテーダマツと思いました。
ということは、ダイオウショウもテーダマツも基本は3本束生ですが、どちらも例外的に4本束生があるということですね。新発見です。

テーダマツの葉を切断してみました。3本合わせると円形になります。1本では扇形で角度は120度です。
アカマツやクロマツも2本を合わせると円形になるそうです。ということは1本では断面が半円形・180度ですね。五葉松ではきっと72度です。

テーダマツの葉の表面はざらついています。先にダイオウショウの苗の葉を見ましたらトゲ状の突起が並んでいました。どちらも葉(尋常葉)には鋸歯があるということでしょう。

22日に採取したテーダマツの球果は天日乾燥して開いたら種子を採取して専門家の盆栽屋さんに蒔いていただく予定です。

採取した球果が若すぎるようにも思えたので、ネットで球果の熟す時期を調べましたら、
Wikipediaには春と説明されていました(下の引用文)。前述の秋とは違うのが気になります。仮に春なら、球果はまだ未熟で、種を蒔いても発芽しないのではないでしょうか。ちょっと不安になりました。

Wikipediaのテーダマツの項から
蕾の形成は6月中旬から7月上旬に行われる。雄花は7月下旬につぼみの中に、雌花は8月に形成されるが、秋に芽の根元に雄花が、少し遅れて芽の頂点に雌花が作られるまで区別できない。雄花雌花ともに翌年の春まで休眠状態で過ごす。花粉を飛ばすピークは2月1日以後の積算温度350℃、日平均気温13℃を超えたときであり、地域により違いがあるが2月中旬から4月中旬である。開花はその地域の緯度にも関係しており、低緯度の地域では高緯度の地域よりも早い。1本の木で見た場合には雄花は雌花よりも早く成熟する傾向があり、これは自家受粉を防ぐためと見られる。受精した雌花は翌年の春に球果を熟す。球果は乾燥によって開閉を繰り返し種子を散布する。


ダイオウショウについては準備した梯子では枝まで到達できないので、球果の採取は断念しました。その代わり、昨年11月にこの庭で拾った種を発芽させたものが1鉢に4本ありますので、これを後継樹にすることとしました。


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庭のトリトマが5年ぶりに花をつけました オオトリトマらしい

2019年08月06日 | 庭の花たち

庭の垣根の中のトリトマが何年かぶりで花を咲かせました。

何年も咲かなかった理由は、道路際の生垣の中にあるために、生垣からはみ出す葉をいつも切られてしまうからでした。今年もかなり刈り込みました。でも長雨の後に猛暑続きでした。この間苅込をわずかに怠った隙をついて花穂が伸びて花を咲かせました。

最後に花を見たのは2014年10月でした。秋も深まった10月中旬過ぎでした。
トリトマは初夏から晩秋まで花をつけるようです。

これは同じ年の6月に自転車散策で見た野にあったトリトマです。狭苦しい我が家の、それも生垣の中とはまるで違ってのびのびとしていました。

我が家のトリトマは蕾が展開しているときは赤い色ですが、下のほうから花が咲き始めると黄色になることに気づきました。というか今まで色の変化に無頓着だったのです。今回色鮮やかな蕾だったので、開花すると色が変わるのがはっきりとわかりました。
そこでこのトリトマの種類は何か調べてみたくなりました。

NHKの趣味の園芸の基本情報によると
主にオオトリトマKniphofia uvariaとヒメトリトマKniphofia rufaがあるということです。何となく大きさからはヒメトリトマの方かなと思いました。大きさ以外に花の色も書いてありましたが難しいですね。
そこで学名のKniphofiaで画像検索したのですが、いろいろな花が出てきてますますわからなくなりました。気を取り直して花の形、色の似ているサイトを次々に開いては、パソコンで和訳してゆきましところ、詳しいことはわからないのですが、オオトリトマKniphofia uvariaの系統ではないかと思うに至りました。

我が家のトリトマはこの家付きの土地を購入した時から庭にあったものです。家はすでに築50年以上です。したがってトリトマも50年以上この土地にあったと思われます。今はジャングルと化した庭を整理してトリトマの居場所を作ってあげなければと思っています。
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ノシランの長崎産と茨城産の違い

2019年08月05日 | 庭の花たち
 ノシランの花
庭のノシランが咲き始めました。名前にランとついても、ヤブランと同じ仲間です。ヤブランの花はやや紫色ですが、ノシランは真っ白です。
 ノシランの実 2017年3月
ノシランの実は瑠璃色で大粒。ヤブランの黒色で小粒なのとは比較にならないほどきれいです。2017年は暖冬だったのでしょうか、実が傷まずによく色づきました。
長崎の友人がブログに載せたノシランのこの色に魅せられて、友人にお願いして苗と実をいただいたのは10年以上前でした。
早速種を蒔き発芽に成功しました。また苗もいただき庭に植えましたところ冬季の寒さにも十分耐えられることがわかりました。こうしてノシランを始めてこの目で確認したわけです。



もみじ谷のノシラン
植物というものは自分の目で確認すると、野に行っても同じ植物によく出会うものです。出会うというより、以前からあったものが見えてくるものですね。これは偕楽園のもみじ谷のノシランです。もみじ谷にはこのようなノシランが5群もありました。さらに愛宕神社にありました。またこれは明らかに植栽ですが、なんと同じ町内にも見つけました。

当時は県民大学で茨大名誉教授の鈴木先生とその教え子の先生に植物について学んでいた時でして、ノシランを持参したところ非常に驚かれたものでした。というのは水戸の千波町にノシランがかつてあったという記録があるが、今は不明であるとのことでした。もしかするともみじ谷のノシランが町名は違うが千波湖に近いことから記録のものかもしれないと思われたからです。


これはもみじ谷のノシランの花穂です。

これは長崎産のノシランの花穂です。両者にはっきりとした違いがあります。
それは苞です。もみじ谷のノシランは苞が大きく数が多いようです。反対に長崎産は苞が小さく目立ちません。数も少ないのでしょうか。

このような地域差のあった例としては
ツワブキです。長崎からいただいたものは花弁が細く長いもので、私が庭に植えておいた茨城産とは明らかに違いました。
 
ツワブキ長崎産

ツワブキ茨城産
ツワブキの花弁については各地の花をネットで調べたところ花弁の細いのと広いのとがあるようですが、茨城のは際立って花弁が短く幅が広いと思います。
また広島山中のマツムシソウと群馬山中のマツムシソウの種を蒔いて比較したことがあります。葉の毛の有無がはっきりと違い、花弁の形もわずかながら違うものでした。
このような地域差がノシランの苞の場合はどのようなものか、そしてもみじ谷のノシランと同様なものがどの地方にかあるものなのか?
それによってはもみじ谷のノシランが、この地特有の自生なのか、植栽の可能性が考えられるのかなど興味深いことです。

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大王松の尋常葉にもトゲ状の鋸歯がある 新発見

2019年08月02日 | 庭の花たち

 昨年11月末に徳川ミュージアム中庭で採取したダイオウショウの種から発芽した苗が順調に育っています。尋常葉の長さが200mmから260mmくらいになりました。
 松の葉は発芽時に出てくる子葉、続いて出る初生葉、そして私たちが日頃見ている松の葉・尋常葉があります。他にも鱗片葉というのがあって全部で4種類の葉があるそうです。
この度の発芽苗の成長にあわせて1番目の子葉、2番目の初生葉、3番目の尋常葉について順を追って確認してみました。

発芽後1カ月のころです。まだ殻を被っている苗もあります。この時の葉が1番目に出てくる子葉です。双子葉植物の発芽時の双葉に相当するものですね。

殻がとれて1番目の子葉がばらけました。中心の小さい葉が2番目の初生葉です。

発芽後2カ月ころです。2番目の初生葉がだいぶ伸びてきました。この時の初生葉を拡大して見ると、

トゲ状のものが見えます。ネットの説明で、初生葉に鋸歯がある。というのはこのことと思います。

発芽後8カ月頃です。
青色矢印・枯れて茶色になった葉が1番目の子葉です。
紫色矢印・3本束になっているのが3番目の尋常葉です。
その他の緑色の葉が2番目の初生葉です。

発芽後9カ月目の現在のダイオウショウです。気温も上がり尋常葉が伸びました。
茶色に枯れた葉が1番目の子葉です。
手でつかんでいる長い葉が3番目の尋常葉です。長さは200mmを超えて最長は260mmほどです。
短い緑色の葉が2番目の初生葉です。
この時尋常葉をつかんだら、ザラザラとしか感触があったので、拡大して見ましたら、

驚きました。トゲがあります。トゲは上向きです(左側が上・葉の先方向です)。
尋常葉にも鋸歯があったのです。

昨年11月に拾った落ち葉・尋常葉を確認して見ました。葉の表面が凸凹ですが、トゲまでは確認できませんでした。毛のある布地の上に置いたために紛らわしいです。
尋常葉のトゲ状の鋸歯は苗の時だけなのでしょうか。成木の尋常葉にはないのか。
それとも成木になっても若葉の時はトゲ状の鋸歯があるが、のちになくなるのか。
この辺をさらに観察しなければなりません。

ネットの説明では松の初生葉には鋸歯があると説明されていますが、尋常葉では鋸歯についての記述がないので鋸歯はないと思っていました。
また牧野新日本植物図鑑ではゴヨウマツについては、上方の辺にまばらでかすかなきょ歯がある。との記述がありますが、ダイオウマツやその他のアカマツ、クロマツなどには鋸歯の記述があいません。
ということで私にとってはダイオウショウの尋常葉の鋸歯は新発見であります。尋常葉の鋸歯についてご存知のお方がおりましたらぜひお教えをお願いいたします。



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アフリカハマユウらしい アフリカハマユウとインドハマユウの混同

2019年08月01日 | 庭の花たち

ハマユウらしいものをお預かりしていたのですが、見事に咲きました。

昨年8月に牧師夫人がいただいたということで、管理ができないからということでお預かりしました。ハマユウは当地には自生していません。それは当地が寒すぎるからです。
また10年近く前にハマユウの種をいただき苗を起こしましたが、いまだ花が咲きません。ということで冬季は廊下に取り込み、春になって屋外に出しておいたところ、

7月26日に大きな蕾が出ているのに気づきました。花弁の色からピンクの花であることがはっきりしました。じつは赤系の花であることは、葉の折れ目が濃い茶色になっていたのでそれとなくはわかったのです。
それで、ネットで赤系の花を咲かせるのはもしかしてインドハマユウではないかと推量し、花が咲いたら名前を確認しようと待っていたのでした。

花はとてもやさしいピンク色です。早速ネットで調べました。日本語のネットで調べてゆくうちに疑問が湧いてきました。インドハマユウとアフリカハマユウというのがあって、両者は別物とあったり、両者は同じ物であったりして、さっぱりわかりません。

仕方なく関連しそうないくつかの学名から外国のページを探り、どうやらこの花が、Crinum × powellii(パウエリー) ではないかと思うに至りました。
Crinum × powellii(パウエリー) は両親ともにアフリカハマユウです。もしこの花がパウエリーであるならアフリカハマユウの園芸種ということですね。
Crinum × powellii(パウエリー)はCrinum longifolium(Crinum bullbispermumと同じ?)を種子親に、Crinum mooreiを花粉親として交配したものということです。
この両者は耐寒性も日本のハマユウよりもあるということです。そして、その子のパウエリーは両親よりもすぐれた耐寒性をもっているとか。冬季は屋内に取り込んだとは言っても、こんなにきれいな花を咲かせるとはさすがですね。
牧師夫人から送り主へ花の咲いたことをお伝えしたところお喜びになっておられたということでした。物言わぬ花ですが、千の言葉にもまさる微笑みで人と人とを優しくつないでくれました。



なぜ、日本語のネット検索ではアフリカハマユウとインドハマユウが混同されているのか?
 調べてみましたらある植物学者がアフリカハマユウをインドハマユウとしてしまったことに端を発したために、多くの図鑑も長い間名前はインドハマユウで写真はアフリカハマユウ、説明は?ということで、園芸界にも混乱が広がりました。これには疑問がいだかれ、のちにやはりアフリカハマユウであったとわかったのですが、いまだにアフリカハマユウ=インドハマユウなどと説明されている図鑑やネットがあることがわかってきました。 この辺のことが慾斎研究会だより 2009年NO.119に詳しく書いてありました。

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