ヴァンフォーレ甲府熱血サポーターへの道!!

山梨に住むユタカのブログ。地元ヴァンフォーレを応援してこのブログもなんと18年目を迎えました。ヤングパワー炸裂!

ACL大冒険はベスト16で敗退【ACL蔚山現代FC戦第2戦】

2024-02-24 | Weblog
2月21日にホーム国立競技場にて行われたAFCチャンピオンズリーグ2023/24 ノックアウトステージラウンド16 第2戦蔚山現代FC戦ですが、試合結果は1対2で敗れてしまいました。ヴァンフォーレの得点は後半に決めた三平選手のゴールでした。この結果2試合合計1対5となり、蔚山現代FCの準々決勝進出が決定。ヴァンフォーレはラウンド16で敗退という結果となりました。


【良かった点】
この試合良かった点は3点。まずは堅守速攻のショートカウンタースタイルのサッカーが蔚山相手にも通用していたこと。この第2戦を臨むにあたってヴァンフォーレは3点を追いかけなければいけない状況になっていたので、いつもより多くの機会で攻撃的に仕掛ける必要がありました。そこでチームが採った作戦が前から組織的プレスをアグレッシブにかけ続けることでした。大柄ながらも前線の守備を精力的に行うことができるファビアン・ゴンザレス選手を先頭に、サイドハーフの鳥海選手や宮崎選手も勇猛果敢にボール奪取にチャレンジしていきます。そして昨年は守備意識の低さが懸念されていたウタカ選手もこの試合では鋭くプレスに行く姿勢をみせるなど、主にトップ下の位置でボールを追いかける献身的な姿をみせていましたね。この前線に続くように木村選手&佐藤選手のボランチや小林選手&関口選手の両サイドバックも前に詰めていく動きで組織的プレスに参加。敵陣にボールがあるときにはなるべく高めの位置でDFラインを保つなど、ボール奪取とパスカットが前目の場所で連動して狙える環境ができていたように感じます。しかし相手の蔚山はパスの繋ぎがうまく生半可なプレスは簡単にかい潜られる技術がありましたが、こちらが何度も何度も前からのチャレンジを続けることで次第にプレスからボールを引っかけるシーンも目立ち始めます。そのなかで前目の位置でボールを奪ったら素早く攻守を切り替えてあまり手数をかけずにゴールまで目指すショートカウンターを発動。素早くゴール付近まで向かいフィニッシュに繋げようとしますが、今回は肝心のゴールがなかなか決まらなかった展開でした。味方からお膳立てされたウタカ選手が何度も何度も決定的チャンスを作るものの、相手DFに防がれたり韓国代表GKチョ・ヒョヌ選手の好セーブに阻まれるなど、決定機をモノにできなかったのは痛かったですね。蔚山が3点リードしている状態でボールを長い時間保持する守備重視のポゼッションスタイルをとっていたのもショートカウンターが発動しやすい条件になっていたかもしれませんが、シュートを25本も放つなどヴァンフォーレの堅守速攻のアグレッシブな姿勢はこの試合では韓国王者相手に十分通用していたと思います。前半の早い時間帯で1点を取ることができたら追い上げへのムードがさらに高まっていたと思うとやはり悔しいですね。

良かった点の2つ目は外国籍選手のクオリティの良さが目立ったこと。ヴァンフォーレはファビアン・ゴンザレス選手とウタカ選手を同時に先発起用するという思い切った策に出ます。そして相手の長身FW対策とセットプレーのターゲットとしてヘディングが狙える観点からマンシャ選手をCBの先発に抜擢。そして力強いドリブル突破が武器のアダイウトン選手を勝負どころで途中起用できるようにベンチに座らせるなど、チームが抱えている外国籍選手を最大限活かせる用意をしてきました。彼らはチームが組織的に機能するための最低限のタスクをこなしながらも自分たちが持っている個性を大いに発揮。ファビアン ゴンザレス選手は高さと速さ、ウタカ選手は相手との駆け引きの巧さやチャンスに絡む嗅覚、マンシャ選手は空中戦の強さと相手をいなすボールキープ力など良さを前面にみせていたと思います。そして後半開始からピッチに入ったアダイウトン選手は、左サイドに張ってパスをもらいそこから前に運んでいくドリブル突破を披露。相手に体を当てられても怯まないボディコンタクトの強さは蔚山相手にもしっかりみせられており、後半攻めるペースが落ちなかったチームの攻撃の起点となっていました。彼らは得点こそ奪えませんでしたが、相手に圧力をかけ続けるパワーを存分に発揮していたと思います。

良かった点の3つ目は最後まで諦めなかった気持ち。実質0対3から始まった試合で、前半11分に相手に決められて痛恨の失点をしてしまいます。なんとか追い上げようとするこちらの気持ちをポキっと折るような蔚山の得点に普通なら諦めムードが漂うと思いますが、ヴァンフォーレはそこの状態に陥らなかったのが今回の凄いところだと思います。ボールは保持されていても中盤での圧力を強めて相手の攻撃を最終ラインまで押し戻すと、そこから前線の選手たちが頑張って組織的プレスにハメる戦術を忠実に実行していました。スタートからハイライン&ハイプレスを継続していたので途中でバテて運動量が落ちることが想定されていましたが、篠田監督の巧みな交代枠の使用でそれを目立たせなかったのも良かったポイント。それとなによりクラブ初挑戦の大きな大会かつ貴重な経験ができる舞台をこのまま終わらせなくないという気持ちが選手のなかにもサポーターのなかにもあったので、一丸となって戦うヴァンフォーレを取り巻く力が120%の状態でアドレナリンが出ていました。良い雰囲気を作り出していたスタジアムのホームゲームの力もそこにプラスされていたと思うので、実質的な点差が離れていても勝負にこだわる集中力が持続した試合ができたと思いますね。この最後まで諦めない気持ちは後のリーグ戦にも活かされると思うので、この経験を糧にしてさらなるレベルアップを目指してほしいと思います。


【気になった点】
この試合気になった点は2点。まず1つ目は決定力不足。堅守速攻ショートカウンタースタイルから何度も決定機を作れていたことは良かったのですが、やはり巡ってくるチャンスに決めないと試合には勝てません。もちろん相手の最後まで足が伸びてくる粘り強いディフェンスだったりGKチョ・ヒョヌ選手のスーパーセーブもあったとは思いますが、勝負どころで冷静になる判断力があればそこもうまくかい潜れると個人的には思います。今回ヴァンフォーレはシュート25本のうち枠内シュートは9本も打てており、一般的には2〜3本は決められる確率と言えます。相手に先制点を奪われる前にも攻勢を仕掛けることができていたので、そこで成果を挙げられていたら試合状況はより好転していたかもしれませんね。この試合の蔚山は鋭いカウンター攻撃を仕掛けて数少ない決定機をモノにして2得点を挙げたように、強いチームには巡ってきたところを確実に仕留める力を持っていると思います。ヴァンフォーレはチーム力的にもその力が不足していたと言えるでしょうね。

気になった点の2つ目はカウンター攻撃への対応。個人的に蔚山が強いなと感じた部分があって、それは試合開始からしばらくの間、相手の様子を窺うパス回しを意図的にしてきたこと。最終ラインとボランチ&下がってきたサイドハーフでパスを繋ぎ、ヴァンフォーレのプレスの強度をエリアごと確認。ここにパスを回して逃れたら強烈なプレスを比較的受けずに自分たちの時間を作れるポイントを見つけ出し、またプレスを誘き寄せるようなバックパスでプレスに来る相手を釣り出しその裏のスペースを確認していたりと、こちらの情報を適宜集めながら試合を進めていました。前半11分のゴールシーンも右サイドでボールを回すと左サイドの小林選手が果敢に上がってくると判断した蔚山は、そこを起点としてカウンター攻撃を発動。見事スペースを有効に使って速攻をやり切り得点まで結びつけています。蔚山のカウンター攻撃のクオリティが高いのは事実としてありますが、まだ始まって間もなく疲れていない状態であそこまで綺麗なカウンター攻撃を受けるのは攻撃に意識が傾き過ぎて守備の集中力が途切れていたと言わざるを得ません。試合に勝つためにはそういうリスク管理もしっかりしなければいけないと思います。

この第2戦は1対2で敗戦。2試合トータルで1対5で敗れるラウンド16の結果となりました。蔚山との実力差は確かにありましたがこちらの決定機は何度もあったので、うまく戦っていたらその結果が覆っていた可能性は少なくないと個人的には思います。負けた悔しさは忘れないようにして次への糧にして、この戦いで得た収穫点や課題点はたくさん見つかったことでしょう。ましてや真剣勝負の場で蔚山のようなアジアを代表するようなクラブと対戦する機会は今後しばらくないと思うので、これからJ2リーグを戦うヴァンフォーレにとって貴重な財産になることは間違いないです。このレベルのサッカーを基準にして、要求高く厳しくこれから目標に向かって力強く戦ってほしいと思います。


…改めましてACLという舞台に連れてきてくれたチームに感謝!そしてヴァンフォーレサポーターを中心に、ヴァンフォーレのACLの戦いに興味を持ってくれた他のJリーグサポーターのみなさんもお疲れさまでした。ACLの戦いは終わりましたが、すぐにJ1昇格を目指すJ2リーグ戦が開幕します。Jリーグ連合軍の方々は各々のクラブの応援に戻ると思いますが、ヴァンフォーレサポーターは今度は山梨県のホームJITリサイクルインクスタジアムでその情熱をリーグ戦に傾けましょう!



【ヴァンフォーレ甲府×蔚山現代|ハイライト】AFCチャンピオンズリーグ23/24 ラウンド16 2ndレグ





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