『らくだばオーナー』井之口らくだ。の笑いと感動日記

2009年2月25日念願の夢叶って『関西酒場らくだば』を開店。その日々、経験する笑いと感動を日記にしてご紹介。

「止まない雨はない」「明けない夜はない」

2005-10-10 | Weblog
入社2年目で、ワインバーなんてできるの?

って、いってもどうしようもなく、7年前の6月、京都河原町「パパミラノ」に
私は、新店配属されました。

2階は、トラットリア、1階は、カフェ、地下1階は、ワインバー。
ビルまるごと、イタリアンのお店でした。

当時、油田店長(現在、本部スタッフ)が、ビルの総店長。
その頃は、まだ、わが社には、ソムリエが3人くらいしかいませんでした。
油田店長は、そのうちのヒトリ。
オレ、すげぇヒトの下で働けるぞ。

【初対面の日】油田店長、パカパカ、たばこ吸っている。
え?ソムリエって、味覚、必要ないの?って思うぐらい吸ってた・・・。
世界のソムリエ、田崎真也も、ひょっとして、現実は・・・。

地下1階を任された、私。
ワインなんて、その前に勤務していた南欧地中海レストラン「ワンサカンサ」で
半年ぐらいかじっただけ。

カウンターは6席ぐらい。「照らし」といわれる、お寿司屋さんのネタが
入ってるようなショーケースがありました。
そこには、チーズが常時、10種類ぐらいありました。
チーズも、ワインと同じくらい、無知な私。。。6Pチーズしか知らね~よ。
スイスのラクレットというチーズをじゃがいもにかける料理が
名物料理でした。ハイジの気持ちが理解できるぐらい美味しいチーズでした。

入口は、かなりしゃがまないと入れない、背の低いドア。
店内は、スペインのバールを意識した内装。洞窟風だったので、
まさに隠れ家的存在。(オープンしてからずっと隠れたままでしたが・・・)

そんな、私の愛した「VinoBar PaPamilano」が
本日、閉店いたします。

そこの前田チーフは、オープンからずっと、店を守り続けてくれました。
腹回り2mはあるぐらい、でっかいチーフでした。
チーフが、オープンキッチンでパスタを作ると、やっぱり美味しそうに
みえます。だって、ウエスト3mですよ。
本当に、そこの料理は美味しかった。

止まない雨はない。
明けない夜はない。
終わらない冬はない。

自然の神様は、そういいました。

でも、「閉まらない店はない」のでしょうか。
お店が閉まる理由はいろいろあると思いますが、
やはり、閉店というのは、寂しいものです。
自分のいた店なら、なおさらです。

カウンターひとりで、寂しそうに飲んでるから、話しかけたら
実は、その日、誕生日だった天野さん。

彼氏の話をいつも自慢げに話してくれた平田さん

いっつもベロベロの賀来夫妻。

いつも、コンパしてた山崎さん。

謎の黒い帽子、黒いジャージのおっちゃん。

白髪のセクハラおじいちゃま。

数々のお客様との出会いがありました。
あ~寂しいな。

でも、パパミラノ閉店のおかげで、当時を振り返ることが
できました。
前田チーフと久々に電話で話すことができました。
元気そうでなによりです。
きっと、ウエスト4mはいってるだろな。
仲良しの多田さんともメールできました。
久々にパパ時代のアルバイトとも連絡がとれました。

最後のお別れパーティに参加できなかったのは
残念ですが、そこで培った経験は、今でも、私の一部として
DNAは生きております。

パパミラノ河原町店よ、さらば。
そして、心から感謝いたします。

また、イツカ。

10月10日、「とーとー」閉まりました。

おいおい、ええ話、ダジャレで済ますな・・・。(パパミラノ従業員一同の声)