悪妻愚母&鬼嫁

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「珍妃の井戸」を読む

2005-09-05 18:34:00 | 本 コミック
 浅田次郎「珍妃の井戸」を読んだ。「蒼穹の昴に続く感動の中国ロマン」というので期待。う~ん。

 「蒼穹の昴」は、清朝末期、変法派が一掃され、主人公の李春雲は宦官トップになったところで、梁文秀の波乱に満ちた人生も日本への亡命をしたところで終わっている。読者としてはその後が知りたくなるもの。

 そこで「珍妃の井戸」。1900年義和団の乱後、清朝はますます混迷を極め、西太后が復権し、光緒帝は中南海に幽閉され廃位、その後大阿哥となっていた端郡王載漪の子溥儁も、追い出されている時代。

 そんな時、義和団の乱の混乱にまぎれて、光緒帝のもっとも寵愛をうけた珍妃が井戸に投げ込まれて命を落としていたことがわかる。誰が、何のためにという謎は中国進出をもくろむ各国の利害に絡む。英国、ドイツ、ロシア、日本の貴族たちが聞き取り調査を始めるが、まず、こんな聞き取りができるという設定はありえないので、読み続ける意欲が失せる。歴史上の人物と創作した人物が混在するがゆえに、事実として受け止められる設定にして欲しかった。たとえば各人の回想ぐらいにして貰えたらありがたかった。

 定説は西太后が殺したことになっているらしいが、そこに、浅田次郎は新たな見解を示す。各人の証言(トーマス・バートン、蘭琴、袁世凱、光緒帝側室瑾妃、宦官劉蓮、光緒帝、そして、最後の珍妃の独白)によって事件当時の各々の立場や考え方を明らかにすると共に、作者は当時の状況を噛み砕いて読者に説明してくれる。

 手法は面白いし、内容にも興味をそそられた。さすが浅田次郎と思う。でも、ちょっと、がっかりだったかな。「蒼穹の昴」並みの出来を期待してしまったので。

横浜茶屋 あんみつ 銚子屋
東京に行ったときは紀の善、梅園にふられ、梅田にも立田野が無くなってしまった。このところ、あんみつ禁断症状が現れそう(笑)。そこで目にしたのがこれ。名前と、創業1935年と言う所に惹かれて。カンヅメよりはましだけど、生にはやはりかなわない。あんみつの命、餡が甘すぎ、えんどう豆がカチカチでは、、、。禁断症状はやまず。