夕方の散歩、少し風が出てくる。
どこからともなく風に乗って漂ってくる、甘い香りに鼻をくすぐられる。
そんなとき周囲を見渡すと、近くに「きんもくせい」の樹を見つけることができるはずだ。
いつも何気なく通り過ぎてしまっているが、花を引き寄せ、匂いを嗅いでみる。
匂いを言葉で言い表すのは難しく、うまい表現が見つからない。
夕方の散歩、少し風が出てくる。
どこからともなく風に乗って漂ってくる、甘い香りに鼻をくすぐられる。
そんなとき周囲を見渡すと、近くに「きんもくせい」の樹を見つけることができるはずだ。
いつも何気なく通り過ぎてしまっているが、花を引き寄せ、匂いを嗅いでみる。
匂いを言葉で言い表すのは難しく、うまい表現が見つからない。
大きな木が日差しを遮っている場所で、ムラサキシキブの実が色づいていた。
春には花が咲いたのだが、今となってはどんな花だったのかを思いだせない。
やはり、この木の鑑賞対象はこの光沢のある「紫の実」であろう。
きれいに色づき、磨かれたように輝いている。
散歩の途中で見つけた「ギンナン」。
粒ぞろいの実がビニールの袋に入って、一袋100円の値段がついていた。
段ボールに手書きされた看板、そして料金箱、いずれも手作り感たっぷりである。
まず、焼くときに破裂するのを防ぐため、金づちなどで叩き、硬い殻に少し傷をつけておく。
それをフライパンなどで、十分火が通り、少し焦げ目がつくまで煎る。
熱いのを殻を剥きながら食べるのは、ビールの良いつまみになり、居酒屋さんのメニューでもよく見るひと品である。
ところで、ギンナンの実を拾ったことがある方はご存じのはずであるが、この果肉の匂いはキツイ。
それを、このようにきれいにするのは大変なのである。
どうやってあのくさい果肉を取り除くのであろう。
私は、拾ってきたギンナンを、土に埋めて果肉を腐らせる方法でやってみた。
ところがドジなことに、埋めたのを忘れてしまっていたら、翌春になっていっぱい地面から芽が出てきてしまった。
以来、ギンナンを拾うことはしなくなった。
まもなく陽が沈み、西の空が紅く染まり始める時間帯である。
上空には上弦の月が見えているが、光り出すまでにはまだ間があるようだ。
パンパスグラスの穂がきれいだ。
穂はすすきに似てはいるが、こちらの茎はしっかりと立ち上がっている。
お月様の光りには、やはり、なよなよとしたすすきの姿の方が合うように思う。