幸隆の国から

歴史の跡、自然、いい湯などを訪ねて出掛けたときの記録。
また、四季折々、日々の雑感です。

五大山城のひとつ「七尾城跡」を訪ねて

2022-10-22 | お城

日本百名城の一つであり、かつ、「五大山城」にも挙げられる「七尾城」(石川県・七尾市)に行ってきた。

日本海に突き出した能登半島の、真ん中あたりに「七尾市」はある。

 

城山のふもとにある七尾城史資料館で情報収集をし、山頂近くの本丸駐車場に向かう。

「道が曲がりくねっていますから、気を付けて!」と資料館の方に注意された。

お言葉通りのカーブの多い道を登っていくと、10分ほどで駐車場に到着する。

杉木立の中を歩くと、すぐに平らな場所「調度丸」が現れ、上を見ると何段にも積まれた石垣が見えてくる。

 

「本丸」を目指して、よく整備された通路を進む。

先ほど下から見上げた石垣を右手に見る。

自然の石を加工せずにそのまま積んであるのが分かる。

一段ごとに人の活動できるスペースがあるのも、守る側の意図が見えるような気がする。

 

きつくなる坂を上っていくと、「本丸」への最後の登りとなる。

 

登りきるとそこが「本丸」である。

この城を攻めた謙信は、ここから望む景色をどんな言葉で表現したのであろうか。

本丸には遺構としての建物はなにも無く、「七尾城址」と刻まれた石碑が立つだけの広場が広がっている。

 

北の方角に目をやると遮るものは何もない。

七尾市街、その先は七尾湾であり、能登島が目の前にあり能登島大橋も見える。

 

登ってきた道とは違う道を下りると、「桜馬塲」、「二の丸」などを経て駐車場に戻る散策路が続いている。

 

途中の「九尺石」に立ち寄る。

「枡形」だと言われているが、残念ながら石垣は大分崩れかけている。

 

この城跡の見どころは石垣と何か所かの曲輪の跡であり、1時間もあれば見て回れる。

この山城には、見上げると首が痛くなるほど高い石垣は無い。

その代わり、地形(斜面)を有効に活用し、何段にも石垣を積むことにより高さを稼いでいるように見える。

 

さらに進み、すこし高度を上げたところには「城山展望台」がある(駐車場もある)。

そこから七尾城の本丸、それを支える石垣が見えるはずなので足を伸ばした。

私の勘違いか、周りの樹が生い茂って視界を閉じてしまったのか、期待外れに終わったのが残念である。