能登の旅は、七尾市から半島の反対側の輪島市へ移動。
七尾の居酒屋のご主人から、朝市に行ったら「蒸したての”えがらまんじゅう”をぜひ」と勧められていた。
朝市通り、朝市の始まるのを待って、教えてもらっていた場所を目指す。
「蒸したて!!」と書かれた”えがらまんじゅう”を並べたお店があった。
こしあん入りの大福にもち米をつけて(まぶして)、それをセイロで蒸したこの地方のスイーツ。
黄色の色はクチナシの花を使って着色しているそうだ。
買って帰るのではなく、「その土地の名物はその土地で味わう」のが一番だと思う。
早速、えがらまんじゅうをほお張りながらブラブラ朝市をひやかして歩く。
思いのほかお店の数が少ない。
通りの両側に、びっしりと隙間のないほど並ぶテントや屋台を想像していたが意外であった。
客の数も、歩行者どうしの肩が当たるぐらいに混んでいるのかと思っていたのだが・・・。
「旦那さん、見てってちょうだい!」、「お土産にどうですか!」などとかけられる声もまばらである。
それでも、輪島の朝市である。
「のどぐろ」や「ふぐ」など、輪島らしいおいしそうな魚が並んでいる。
和菓子屋さんと、輪島塗の漆器屋さんの女将さんらしき人に伺ってみた。
「コロナが始まって以来、すっかり寂しくなりました」
「お客さんも少なくなり、出店者も減ってしまいました」と、口をそろえる。
「通りの空いたスペースを指し、ここも3軒もお店が出ていたのですが、このところ見ませんね~」とおっしゃる。
恨むべくはコロナであるが、こればっかりはどうしようもない。
少しでも早く終息し、この輪島の朝市にも普段の賑わいが戻ることを祈ろう。