ゆいもあ亭【非】日常

映画や小説などのフィクション(非・日常)に関するブログ

「2」を語る前に、少し語っておこう、「エクソシスト」!

2006-08-23 | 映画
「エクソシスト」(THE EXOCIST)にまつわるあれこれを書き出してみようと思う。

1.イラクの遺跡

考古学者でもあるメリン神父が指導しているイラクの遺跡。ディレクターズ・カット版ではシークエンスが長くなりすぎているので印象が薄れるが、「パズズ」の頭部とともに出土したコイン(オリジナルでは「時代が違う」と言っている)は、ディミアン・カラスのメダイなのである。全編の「予兆」をなす印象的なシーンなのだが。終盤、石段に身を投げたあのカラスのメダイだ。鎖ごと千切れて宙に舞うショットがあるが……。意味はあるのだろうか?

2.音声解析を行うスタジオ

壁面上部に「TASUKETE」と書いてある。もちろん、そこに持ち込んだ録音物を採ったもと、リーガンの肌に浮かんでいた「Help me」の日本語をローマ字表記したものと思しい。

3.病院の精密検査

公開当時も一番怖かったのはこのシーン。「エクソシスト」公開時はわたくし、高校生でしたが、後に大学のとき、同級で以前に「脳腫瘍を疑われたことがある」女の子の話を聞いたが、そのときにその話をとてもリアルに脳裏に描けたのは……思えば「エクソシスト」のこのシーンが浮かんだのだろうと思う。
ホント、スパイダーウォークより怖いですよ。
なお、「犬神の悪霊(たたり)」でも泉ジュンが診察を受けるシーンがあるが、明らかに「エクソシスト」のこのシーンを意識したもの。

4.精神病院重度患者病棟

そして、これまた怖ろしく、悲しいのがディミアン・カラス神父の母親が収容された病棟。「死」に到る病としての、老いは本当に悲しくも怖ろしい。

5.キンダーマン警部

リー・J・コッブがいいなぁ。「エクソシスト3」のジョージ・C・スコットよりも断然いいなぁ。
コロンボばりで、「こんなときに、なんですが、サインをいただけますか?」とかね、カラスとの映画談義もいい。これがあってこその「エクソシスト3」なんだがなぁ。
リー・J・コッブの飄々とした雰囲気がよかったのに。善人に見えるか悪人に見えるかというようなことではなく、ジョージ・C・スコットだと変に真面目すぎていけない。

6.要所要所の顔

心霊写真ではないけれど、あたかもそんな感じで要所要所に「顔」が挿入されるんだよなぁ。

7.チューブラー・ベルズ

マイク・オールド・フィールドのフル・ヴァージョンって、あの当時以来聞いたことがないね。なんか、だらだら長いだけだってようにも思う。