ゆいもあ亭【非】日常

映画や小説などのフィクション(非・日常)に関するブログ

SHIBUYAはわが青春の街

2006-06-30 | ドラマ
SHIBUYA――破滅せる都市

「仮面ライダーカブト」では、巨大隕石が落下、渋谷はそのために壊滅し、そこからは異界の虫(ワーム)が現れるというが、

「Sh15uya(シブヤフィフティーン)」では、15歳の子どもたちを矯正するため、あらかじめ「ヴァーチャルワールド」として存在するSHIBUYAは、「109」の隣に「108」が存在する「シブヤであって渋谷でない」世界である。

「109」のことを「マルキュー」と呼ぶ連中がいるが、あのテナントビルの経営が「トーキュー(東急)=10(トー)・(9キュー)」だということを知らないヤツが増えたんだな、と、そんな話題を語ったのは既に数年前だったのだが……「108」が「トー・エイ(ト)」のしゃれとは気づかなかったよ。まして、最終話であんな「絵」を見せられちゃ、ね。

「ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒」ではガメラが上空でギャオスと戦ったために、壊滅状態となり、数千人だか万人だかの行方不明者を出したことになっていたな。

……と、SHIBUYAばかりのことを書いていたが、「ウルトラマンネクサス」のクライマックスで、あの映画「ULTRAMAN」における新宿西口の戦いが情報操作されていたとわかったり……リアルと異世界のドラマの境目もなかなかよろしい感じになってきましたよね。

そういえば、アニメでも「かみちゅ!」のように尾道が舞台(!)なんて、そんな技もありになってきましたしね。

「嘆く視聴者」「響かない声」

2006-06-29 | ドラマ
「仮面ライダー響鬼」DVD Vol9

第33話「装甲(まと)う刃」 第34話「恋する鰹(カツオ)」 第35話「惑わす天使」 第36話「飢える朱鬼(シュキ)」の四本。

嫌がってばかりでも仕方がないので、見ました。

「平均的な作品」にはなり得ていると思います。

しかし、やはり、何かが不味い。

たとえば「あきら」の抱える事情が「あきら」の口からすんなり語られてしまうのだが、それは違うんじゃないだろうかと思うのである。

もっと、実際のシチュエーションの中で、両親を殺されていたという事実が立ち上がるというような、そういう感じが本当ではないだろうか。

「飢える朱鬼」で、鬼をやめさせられた女鬼=朱鬼と、鬼を目指す娘=あきらが「憎しみ・復讐」といったキイワードで対置させられているというのはわかる。しかし、そうであってさえ、「お前は魔化魍に両親を殺されたのだろう」「わたしは、憎しみも武器になると思うんです」みたいな会話でそんな素性を語ってしまうのはどんなものだろうか? あきらの物静かさと、健気さの秘密はもっときちんと修業を重ねてきた事実、「威吹鬼」を師匠というよりも兄と慕うことによって練り上げられたに違いない「頑張り屋」あきらが、突然ダメ娘になってしまったみたいな、これは納得できないという気がした。


桐谷京介というキャラクターだって、強引に明日夢のライバルとして現われたうえ、薄っぺらな経緯(消防士の父が人命と引き換えに命を失い、父を乗り越えるという息子の目標をも失わせたこと。これも、火災のフラッシュバックと、当人のセリフで示された情報だ)の持ち主であるのが残念で仕方がない。本来は、努(つとむ)くんが、リタイアした弟子という形で明日夢にゆっくりと「生きること」の意義に立ち向かうということを教えてくれたかもしれないのに。

残り3巻。頑張って見ようと思う。きっと、こうやって不平を垂れながら。

*実は「仮面ライダーカブト」も録画していたひとから借りて、11話まで見たのである。10話まで実に面白かったのだが、11話はとっても薄っぺらな話だった。そういうことで、12話以降、また見る気力が失せているのだ。残念ながら。

地獄の一年間を過ごした女。

2006-06-27 | ドラマ
時空侵略戦争」(Year of Hell)前後編(「スタートレック ベストエピソード3」

「地獄の一か年」という「異なる認識の世界」、傷つき致命的な状態に追い詰められたヴォイジャー。

例によっての、機知か気違いかわからない艦長の行動により、すべてがチャラになったかに見えるが……それこそ「異なる認識の世界」でのできごとであって、可能性の世界では皆が消滅してしまったと考えるべきなんだろうな。

そうやって見ると、「伝説巨神イデオン」の世界だって、「新世紀エヴァンゲリオン」の世界だって、異なる時空の、今ひとつの「可能性」という解決(SFのさまざまなテーマのうちでも、もっとも主要なテーマのひとつ)でしかないのだろう。

そういう意味では「ラン・ローラ・ラン」だって、「リプレイ」だって、そのひとつだとさえいえる。

さて、アイデアとか、主題とかは、これで語りえたとして、

うん。オバサン艦長、やっぱりいいな。前巻で「ヴィディア人の協力」を見ておいてよかった。

チャコティの誕生日のプレゼントというネタといい、「家族が集う家としてのヴォイジャー」という考え方といい、オバサンながら、やっぱり、可愛いじゃないか。

そう、書いておいて気付く。

もしかしたら、ジェームズ・Tやジャン・リュックのことを、女性視聴者は本気で「可愛い」とか思っていたりしたのかしら、と。

これは新鮮な驚きだ。

……ということで、やっぱり、わたくし、キャスリン・ジェインウェイとヴォイジャーに、いま、一番魅力を感じます。

最初で最後のもの。

2006-06-26 | 映画
地球最後の男 オメガマン

980円ラインで買って、先日見た「地球最後の男 オメガマン」。

チャールトン・へストンの主演作品。

チャールトン・へストンといえば、最近は「ボーリング・フォー・コロンバイン」の悪役俳優(?)だな。マイケル・ムーア監督の揶揄にも負けず、アメリカの自由のために全米のライフル保持希望者の権利を守っている「行き過ぎたタカ派」。

しかし1970年代のSF映画では最高のヒーローだった、ように思っていた。

旧作「猿の惑星」(1968)「続・猿の惑星」(1970)のテーラー役が印象的で、続くSFヒーローが「オメガマン」と「ソイレント・グリーン」(これもワーナー980円ラインで発売中だ!)だったと思う。

「大地震」の結末で、愛人ジュヌビエーブ・ビジョルドを置いて、激流に消えた妻エヴァ・ガードナーを(命を捨てて)追って行ったっけ。

今回見たら、いやいや、鼻持ちならないヒーローぶりに、まさに原作のタイトル“I am legend”を想起。「わたしは伝説」、そう、もはや伝説であって、現役じゃいけないのだと自ら言っているように感じた。

真っ赤なオープンカーに、金ぴかのダッシュボード。高そうなカーステレオ(8トラックのカセットが素敵!)。「吸血鬼」どもの姿を見かけるとライフルぶっ放して……。古い世代です、あなたは。

音楽のチープさにも感動した。70年っぽさっていうか、そういう軽薄な感じがくすぐったくも心地よい気がする。

で、恥ずかしくも磔刑のキリストのごとき姿で息絶えている。自らの血から開発した「吸血鬼」の細菌に対するワクチンを残して、子どもたちや若者に感謝されながら。


*仮面ライダーアギト。AgitΩの中にアルパとオメガが入っているのは……そう、アギトの因子は神その人と比肩するのでしょう。それで「アギト」における青年「神」は「アギト」の因子抹消に必死になったのでしょうかね?

蝙蝠騎士は吸血鬼になった?!

2006-06-25 | ドラマ
ヴァンパイアホスト」Vol.1

Episode1吸血鬼連続殺人事件・事件編と解決編の前後編が収められている。

「仮面ライダー龍騎」の仮面ライダー騎士(ナイト)であった松田悟志が吸血鬼・蘇芳(すおう)を演じている。テレビ東京の深夜という、いかにも何でもありな枠で放映されたようだが、なかなか面白かった。


 女子高生狩野莉音(小向美奈子)のコスプレ具合も楽しいし(ホストクラブ「クランケンハウス」の準備時間に清掃などのアルバイトに雇われた。このEp1で、「吸血鬼」に襲われた親友を探して。なぜかメイド服とかチャイナドレスをあてがわれる、そういうコスプレ)、ホストクラブ経営者天藍も佐野史郎が演じるだけに、怪しく、なんかいわくありげだ。


Episodeは全部で6話、12週放映されたようなので、全4巻のDVD、続きも楽しんで見てみたい。


由貴香織里の「夜型愛人専門店」という原作マンガも気がかりだが、まあ、それは後回しかな。

ヒーローの二つ名、悪玉(the villain)の通り名

2006-06-24 | 映画
アンブレイカブル」を見た。

さすがナイトシャマラン! 面白かった。 オチの心地よさに痺れた。

「シックス・センス」(Sixthってシックススだよなって思いつつ、でも、そこまではっきりは発音しないのかな?)よりも、「サイン」よりも面白かったぞ! 

それで、世間様のご意見はと、ネット検索したら……皆さん付いて行けなかったご様子ですね。

先ず、この作品をわたしがどう見たかというと、「アンブレイカブル」というタイトルが、列車脱線大惨事から奇跡の生還をしたデビッド・ダンの「傷つかない」特性だという、まあ、前情報に沿って見始めたが、

早期に提示される傷つく男イライジャとコミック(・ヒーロー)との出会いというをモチーフを受けて、Unbreakableがヒーローの二つ名、つまりIncredibleとかInvincibleとか、Amazingとか、はたまたMan of steelとかDark knightとか……そういう類いなのじゃないかと気付いた。(これらの二つ名が、どのヒーローのものかわかるだろうか? 最近のヒーロー映画ブームでアメコミ系の知識を持った人も多いと思うけれども……どう?)

そして、彼の夫婦仲の落ち着きの悪さ、子どもともうまくないらしい様子から、超人の元祖を思い出しながら見たわけである。

「スーパーマン」? いや、そのアイディアのさらに元だ。

フィリップ・ワイリーの「闘士」( Gladiator  1930)だ。この古典的SFこそ元祖超人(スーパーマン)テーマの傑作であり、文字通り1938年の「アクション・コミックス」で始まった「スーパーマン」のアイディアのもとのひとつになったに違いない作品なのである。

しかもこの古典SF、超人の悩みをきちんと描いている。いかに超絶的腕力と不死身の体があっても解決できないことはいくらでもある。家族の生老病死などというものには非力なのだ。(苦悩するヒーロー、「スパイダーマン」とかが「新鮮」だったひとは必読!)

そういう作品を頭に思い描きつつ見ていたので、デビッドの妻との仲、子どもとの仲ということも、なるほどと思っていたから……あのオチはなるほどありだな、と胸に染みてきたのであった。

オタクにして、オタクを見抜き得る、という見方を要求するのがナイトシャマランなのだろうよ、きっと。

*あとは旧作「翼のない天使」を確認することと、「ヴィレッジ」が「期待通り」か確かめなければ。「スチュアート・リトル」と「スチュアート・リトル2」も見終わっているが、これはちょっと違う話題になりそうかな、と思う。

*「サイン」より、SCARY MOVIE3(=最“狂”絶叫計画)が面白いという意見は、きっとあるのだろうな。

*オチの直撃はしていないけれども、見た方はこの記事の題名に気付いてね!

御行為奉(おんぎょう したてまつる) ……りん……。

2006-06-23 | 映画
巷説百物語 狐者異(こわい)」を見た。

同じWOWOW放映だったのだけれど、旧作とはかなり雰囲気が違うねぇ。それもそのはず、堤幸彦演出ではありませんか。

かなり「バカな」演出もあり、それはそれ、しかしながら、大筋は原則どおりという傑作であった。

しかも、次巻は「巷説百物語 飛縁魔(ひのえんま)」である。

きちんと「続巷説百物語」の筋をきちんと完結させるつもりなのだろうか?

アニメ版では既に「巷説」」と「続巷説」がきちんと映像化されているようだが、残念ながらそれも未見だったので……。

今回の主要キャストは、又市=渡部篤郎、おぎん=小池栄子、事触れの治平=大杉漣、山岡百介=吹越満。なかなか雰囲気がある。

まあ、正直なところ、原作に及ばないが、笑って見ていられるレベルだから、まずまず傑作の部類じゃないかしら。深刻ぶらないのが、いかにも堤幸彦流だし。

今度「飛縁魔」も見てみよう、っと。そう思える作品でしたよ。


Look alive!(気をつけろ!) It's alive!(生きているぞ!)

2006-06-22 | 映画
ラリー・コーエンの「ザ・スタッフ」を買った際に、「500円ラインなら文句ないな。『悪魔の赤ちゃん』とかも出ないかな」と、gooサイトの日記に書いたのであるが、

さすがに500円ではないが、980円ラインで7月の14日に「悪魔の赤ちゃん」と「悪魔の赤ちゃん2&3」の2枚で発売されるとわかった。

悪魔の赤ちゃん」(IT'S ALIVE)

生まれた赤ん坊が産科医と看護婦を殺して行方不明に。凶暴な「IT(それ)」は、次々とひとを殺すが、母を殺すことはできないという、涙なしでは見られない感動作品。

「悪魔の赤ちゃん2」(IT LIVES AGAIN )は、悪魔の赤ちゃん現象が一組の夫婦だけの問題ではなかったという、群れをなす「IT」のお話。そして「悪魔の赤ちゃん3」(ISLAND OF ALIVE )は、殺す代わりに流した島で育った「IT」たちが、船で本土に再上陸する話。

とにかく変な作品なので、久しぶりに楽しんで見たいと思う。あと3週間ほどで発売! 楽しみだ。

ラリー・コーエンといえばあとは「空の大怪獣Q」(WINGED SERPENT)、「新死霊伝説」(A RETURN TO SALEM'S LOT)、製作・脚本の「マニアック・コップ」(MANIAC COP)シリーズなど、チープなモンスターや殺人鬼の映画を生み出し続けている監督だ。

「マニアック・コップ」(「地獄のマッドコップ」というもの凄いテレビ放映題名もあったな)の、不死身のマッドコップも真っ青な、むっくり起き上がる死体(本来NGのはずのシーン。アングルが変わる前に、殺された役を演じている役者さんがむっくり起き上がってしまう!)もまた見たいな、と思ったら、なんと、「マニアック・コップ」シリーズは2作目まではDVD出ているのだね。あとは廉価版期待だ!

ではでは。いよいよ残るは「Q」と「新・死霊」だな。

「悪魔の赤ちゃん」を、購入し、ワーナーをその気にさせて、「新・死霊」から出してもらえるように努力、かな?

*画像はパペットらしい。新作ムービーがどうこうと書いてあるようだが……?

黒い穴、まさか中がそんな風になっていたとは!

2006-06-21 | 映画
ブラックホール

USSパロミノ号が、ある幽霊船をキャッチした。それは20年前に行方不明になった巨大宇宙船USSシグナス号であった。そしてシグナス号の向こうには、巨大なブラックホールが今しもシグナスを飲み込まんばかりに渦巻いていた。シグナス失踪の原因を探るべく、パロミノ号はシグナス号とドッキングしたが、シグナス号では生き残りのラインハート博士と、赤い巨躯を誇るロボット=マクシミリオンとその配下のロボットたち、それに異様なヒューマノイドたちが活動していた。ラインハートは、20年間もの間、このブラックホールと向かい合い、研究していたのだ。しかし、この博士には不可解な部分が多くあった。パロミノのロボット=ヴィンセントと見かけは同型で、倉庫から発見された生き残りロボット=旧型(オールド)ボブの口からラインハートの野望とヒューマノイドの恐るべき秘密が明かされる。この秘密を知ったため、パロミノ乗員はラインハートから攻撃される。銃撃戦のさ中、シグナス号は大隕石群に遭遇、安定を失い、そのままブラックホールに吸い込まれ始める。ブラックホール突破用にラインハートによってプログラミングされた小型脱出船を奪ったパロミノの生き残りは死中に活とばかり、ブラックホールを目がけて突っ込んでいく。

……ここで描かれる「ブラックホール」の秘密(?)がとんでもないのである。邪悪なロボットであるマクシミリオンと、野望の博士ラインハートが合体し、真の魔王と変わる。炎が吹き上がる地獄の中心に立つ魔王の足元では、かつてのシグナスの乗員たちが変えられた下僕であるヒューマノイドたちが平伏している。そして、この「地獄」を通り過ぎると光溢れる「天国」が! そして未踏の美しい宇宙へと到達するのだった……。

わたくしの手持ちは字幕なしの英語版VHS。ウォールト・ディズニー・プロ作品なんだから、DVDを出してもいいだろうと思うのだが……。

「何かが道をやってくる」だって、「ドラゴンスレイヤー」だって、日本版DVD出していいはずだぞ。ウォールト・ディズニー・プロ作品、大雑把にそのころにやった作品でDVDになっているのは「トロン」ぐらいじゃないかしら? 「ブラックホール」と「何かが道をやってくる」と「ドラゴンスレイヤー」のDVD化も熱望したい!

リバイアサンは終末を告げるのか?(崩壊したのはソ連でした)

2006-06-20 | 映画
リバイアサン」(LEVIATHAN)

ジョージ・P・コスマトス監督 ピーター・ウェラー アマンダ・ペイズ出演

ジェームズ・キャメロンの「アビス」(THE ABYSS)、ショーン・S・カニンガムの「ザ・デプス」(DEEP STER SIX)とともに「深海SF」ものとして同時期に制作公開された作品。

とりあえず、あれもこれもDVDになっているジェームズ・キャメロン作品(わたくしだとて、例えば「タイタニック」も「アビス」も持っていますよ。)に比べて、「リバイアサン」も「ザ・デプス」もDVD化はされていませんね。

「リバイアサン」はソ連の沈没船の名前。(まだソ連があったんだよ!)深海底の資源採掘基地のメンバーがこの謎の沈没船を発見する。その中から持ち帰った金庫の中身はウォッカだった。これを飲み干した基地人員に異常が起こる。リバイアサンは遺伝子転換により深海で活動する新生物を作ろうとしていたのだが、失敗の挙句、故意に沈められた船だったのだ。

基地人員に起こった異常は、遺伝子レベルでの変貌であり、恐ろしい怪物と成り果て、他の人員を襲い始めるのだった……。

アマンダ・ペイズの下着姿が(「エイリアン」のパクリといわれるだけあり、リプリー=シガニー・ウィーバーとちょうど同じような場面で)いいんだな。それだけでもまた見たいと思う。

あーあ。またVHSテープを引きずり出そうかな……。