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ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ」のシーズン1 エピソード1を見ました。
第1話のDVD版サブタイトルは「序章」となるようですが、これは「Pilot」の意訳なんですね。本来Pilotとはパイロット・フィルムのことで、シリーズに先駆けたテスト製作版のことをいうわけです。それをそのままきちんと1話目としてシリーズに組み込んでストーリーが無事展開してしまったわけですから、「序章」という意訳は問題なく思われます。
しかし、ここでは第1話のサブタイトルなのですから「水先案内人」とするのが最もよいのではないかと提案したいところです。
ストーリーは「T2」を受けて始まります。
あの事件から2年。1999年という終末予言の年。サラ・コナー、ジョン・コナー母子はマイルズ・ダイソン殺しの嫌疑でFBIに追われています。サラはいい仲になった男から指輪を贈られ、この場所に留まるのも潮時と、彼の元から姿をくらまします。リース姓を名乗って、転校した学校で、ジョンはひとりの女子高生に声を掛けられ、ときめきを覚えます。病欠した先生の代わりにやってきた男が、実はターミネーターで、ジョン・リースの名を確認するや、発砲を開始し、巻き込まれたようにして女子高生は撃たれてしまいます。逃げるジョン! 追い詰められ、あわやのところ、突っ込んできたピックアップ・トラックがターミネーターを跳ね飛ばし、ドライバーはジョンに急いで乗れと促します。ドライバーは撃たれたはずの女子高生。実は再プログラムされた味方ターミネーターのキャメロン(・フィリップス)だったのです。
敵ターミネーターはその後サラを捕獲、例によっての「声真似」で、罠を張って待ち受けますが、ジョンに扮装したキャメロンを「撃ち殺した」という誤認を誘って隙を誘い、サラを奪還して三人は逃走します。
銀行の厚い金属扉の内側に設えられた貸し金庫。そこには先行して送り込まれていた未来の技術者によって、この日のための「贈り物」が用意されていました。
タイムマシンです。三人は敵ターミネーターから逃れると同時に、ダイソン亡き後、次に「スカイネット」が誕生する年に、その阻止を目指して(推進者が何者なのか不明のまま)時を飛びます。2007年(つまり放映上現在)に、「ターミネーター」のタイムマシンのお約束どおり、素っ裸で……。
見事な第1話です。だからこそ、単なるPilotエピソードではなく、このPilotの意味を、サラとジョンを闘争の場に導く「水先案内人(パイロット)」たる味方女子高生ターミネーター、キャメロンのことと理解したい。それの方が格好いいじゃないですか!
……続きもぼちぼちと手に入れて、見て行きたいと思っています。