ゆいもあ亭【非】日常

映画や小説などのフィクション(非・日常)に関するブログ

今日がお前の ラララ命日だ~

2006-10-31 | 映画
久しぶりに「ゼブラーマン」を見た。

まあ、骨子そのものがオタク心を刺激する作品なのであるが、忘れておったよ。今回は鈴木京香のゼブラーナースに大感動です。



冴えない中年小学校教師。妻は不倫、娘は援交、息子はイジメられっ子。趣味は特撮ドラマを鑑賞すること。その中でも彼が最も好きなのは幻の特撮ドラマ「ゼブラーマン」だった。

彼の住む横浜市八千代区で異常現象が多発する。実は30年ほど前に宇宙船が落下、その上に小学校が建築されたのであるが、遂に宇宙船の宇宙人が活発に活動を始めたのだ。

コスプレのゼブラーマンは本当のヒーローになれるのか……。


……ってな感じの話なのだが、子ども向け特撮だって大真面目で撮影もすれば、演じもする。しかし、この作品はそれとも違う意味で、おとなのけじめとも言うべき真面目さで撮影している点に好感が持てる。

使い古されたフレーズ「信じれば夢は叶う」でさえ、改めて心地よい。

おれの後ろに立つんじゃねぇ!

白黒つけたぜ!

うん。いいな。

小さき勇者たちの、勇気と友情のリレー!

2006-10-30 | 映画
小さき勇者たち~ガメラ~」を見た。

このDVD、10月27日発売だったのだ。10月27日はわたしの誕生日だ! で、自分への誕生日プレゼントで購入。DTSメモリアル・エディションをチョイス。今日のところは特典ディスクを見るのは先送り、本編のみを見た。

実はわたしは昔からガメラファンなのだ。

「大怪獣ガメラ」は昭和40年11月27日公開だが、さすがにあのモノクロ映画はちょっと遅れて見ている。ガメラ映画初体験は翌春の「大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン」だ。併営の「大魔神」ともども、魂を揺さぶられた。

その後、同級生たちが「荻窪東映・大映」で、東映動画と混成プログラムのガメラを見ているのを尻目に、「大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス」は「妖怪百物語」との二本立て、以下、大映純正二本立てを愛して来た。

そして、結局1本も劇場では見なかったのだが、あの平成ガメラ3部作は、わたしにとって指折りの魅惑のシリーズである。

だから! だから!

冒頭1973年という微妙な年を背景に、平成ガメラ風のギャオスを、平成ガメラ調のガメラが自爆で倒すところから、ぐいぐい引き込まれた。

卵から誕生した小亀と透(とおる)少年との出会い、母を亡くした透少年の愛称がトトであり、歩みの危うい小亀に少年が与える呼び名トトの重なり、隣家の少女が難しい手術を控えており、トトの卵の台座のような赤い宝玉をそのお守りとして借り出す設定、1973年の少年が成長した透の父の、港町の定食屋として根付いているさまなど、実に日常が丁寧に描かれる。

もちろんギャオス細胞とトカゲの融合体らしい新怪獣ジーダスは、なるほど、ジラースのもじりかも知れない。透のTシャツに「78」と書いてあること、あるいはジーダスが初めてその顔をぬっと突き出すさまが、大戸島のゴジラ登場シーンを彷彿とさせもする! しかし、強力な長い舌、全身のぬらぬらした生物感、どこか虹色の輝きを思わせる体表の質感が、「悪魔の虹」を放つ「バルゴン」を思わせるじゃないか!

小さき勇者たちという題名は、終盤、「赤い宝玉」の子どもによるリレーによってその意味が明かされる。「トト」に力を! その気持ちのリレーが、トトの勝利と自爆回避を成し遂げさせる。

平成ガメラのリアルの方向とは違う、いわば独自の寓話となりえた本作。お時間のある怪獣ファンは是非ご覧ください。

Hide and seek ハイダンシー (ハイド氏はどこにいる?) いえいえ、それは違います!

2006-10-24 | 映画
コミックス・ウェーブフィルム作品集、最後の1本「KAKURENBO」を見た。

ネタバレを微妙に避けつつ、紹介。こんな雰囲気ね。(キャラクター名はカンニング、あとは印象で書いているから正確じゃないよ)。



「御常夜様の御遊戯」という秘密の遊戯があると、子ども達は知っていた。ネオンサインの「ト」「コ」「ヨ」の文字を追うと、その祭りの場に誘われる。そして、七人の子どもが揃うとその「カクレンボ」が始まるという。そして、その遊戯に参加した子どもはそのまま行方不明となるという。

その日、集まったのは八人だった。

悪餓鬼ノシガは、カクレンボの鬼が本物だという風聞など絶対に信じない、と強がりをいっている。子分のタチジとスクを顎で使いながら、内心の惧れを気付かれないようにと、決まりとなっている狐面を深々と被っている。……三人。

双子の兄弟インムとヤンクには人知れぬ暗い過去があった。秘密の遊戯に「隠れる」つもりなど、さらさらない、鬼は倒す気構えである。……二人。

ヤイマオは弟分のヒコラとともに「ト」「コ」「ヨ」をたどる。ヒコラの妹が前の「遊戯」に参加して、以来行方不明なのだ。……二人。

ヒコラが気付くと、子どもたちが、ひぃ、ふぅ、みぃー……七人揃っていた。いや、あの小柄な女の子を入れて、オレたち八人いるじゃないか! 集まる子どもは七人のはずじゃないのか?

……その時、常夜の門が開き、秘密の遊戯の幕が開いた!



うーん。いいね、なんというのか、行ったことはないが、今はなき「九龍城(ガウロンセン)」みたいなんだな、舞台が。そこに、生体(バイタル)なのか、機械体(メカニカル)なのか、なんともいえない「鬼」が現われる!

で、オチは、まあ、「MATRIX」世界の成り立ちに似ている。そして、きちんと、「KAKURENBO」ならではのラストシーンに向かって話が収束する。

三作品中、まとまりの点では最上である。

他の二本ともども是非見て欲しいな。

呪いは実在する! そう、間違いなく「ノロイ」は呪われている!

2006-10-22 | 映画
ノロイ」を見た。呪われた作品だ、こいつは。

どう、呪われているか? 松本まりか、その後仕事あるんだろうか? そういう心配をさせるほどに、名前そのまま出しで、頑張るほど困っていたのだろうか、松本まりかは? そういう点が呪われているのである。

このDVDに先駆けて、昨年の劇場公開のころに「ノロイ―小林雅文の取材ノート」(林 巧 角川ホラー文庫)を読んでいた。だから、概略の筋立は知っていたのだ。

「杉書房」という架空の会社が出したという怪奇実話作家「小林雅文」の遺作「ノロイ」がまるまる含まれているという構成の、フェイク・ドキュメント・ホラー作品だ。

隣家から聞こえる、いないはずの赤ん坊の声。狂気を漂わせるその隣人、石井潤子。彼女の家にはなぜか鳩の死体が転がっている。

超能力小学生を発掘したテレビ特番。密閉したフラスコの中に、湖沼の水と新生児の毛髪と思しきものを実体化させた少女加奈は、その後謎の失踪を遂げる。

お蔵入りになった心霊番組。その気がかりなテープを持って小林との怪談トークに参加した松本まりか。彼女を透視すると招かれた堀光男という霊能力者は、狂気に捕らわれているとしか思われない言動を繰り返す。全身をアルミ箔に覆い、霊体ミミズの攻撃を避けるのだという。

これら、パラレルの事象が、ひとつの形象を描き始める。ダムに沈んだ村。「禍具魂(カグタバ)」「鬼祭(キサイ)」……。石井潤子は「鬼祭」の寄代を務めたことがあったのだ……。

うーん。こうして荒筋らしきものを書きとめていると、結構面白そうなのだが、この作品、まったくダメダメなのである。面白いのはラスト五分だけ!

しかし! その五分を楽しむためには、だるーい、だるーい、それまでを我慢して見るしかない!

変な「怪奇実話」の演出って、やっぱり嘘臭いなぁ、と思う人! ぜひご覧なさい。そして、笑って許してあげましょう。ね。

五歳のころ大好きだったソノシートは。

2006-10-21 | アニメ
「眠れる森の美女」を見た。

大好きな作品だ。

五歳のころ好きだったソノシートのひとつがディズニー作品の「眠れる森の美女」だった。

魔女の呪いで満16歳までに紡ぎ車の針が刺さって死ぬ、という。その呪いを緩和したのが良い妖精。死を退け、代わって愛情のキスを受けるまで眠るという。

真実の剣を掲げて、邪悪な魔女の化身であるドラゴンと闘う王子!

クライマックスまで何度も繰り返して聞いたものだ。

今回、チャイコフスキーの楽曲に合わせて歌われる歌の歌詞が変わったいるのに気が付いた。

昔憶えた歌詞の方が良かった気がするが、まあ、悪くはないかな、新しい詞も。

デジタル補正されただろう、美麗な画面に酔った。

いやー、昔の、本物のディズニーアニメはただならぬ力の入りようだ、というのが今回の感想。ライブアクションに基づき見事にアニメ化された人間の動きは凄いのひと言だ。

いやいや、最近の作品にはない迫力である。

「白雪姫」「シンデレラ」「眠れる森の美女」すくなくともいずれかは必見である!

アートゥー・ディー・トゥー、会えて良かった!

2006-10-20 | 映画
例の日本語吹替え版「スター・ウォーズ」を見ている。

ルーク・スカイウォーカー……マーク・ハミル(奥田瑛二)
ハン・ソロ……ハリソン・フォード(森本レオ)
レイア姫……キャリー・フィッシャー(森田理恵)
オビ=ワン・ケノービ……アレック・ギネス(河原崎国太郎)
ダース・ベイダー……(南原宏治)

確か、24年前の公開版である。「エピソードⅤ/帝国の逆襲」の吹替え版は、初公開当時に数館で公開されたのであるが、エピソードⅣについてはリバイバル時にこの吹替えが公開されたのである。同時上映はオリジナル自主制作版「THX-1138/電子的迷宮」だった。

以来、夢にまでみたこのヴァージョンだが、いい味出しているのは森本レオ! うーん、奥田瑛二はイマイチですな。

で、このDVD、買ってしばらく経っているのだが、今日見た理由は、今日の今日、「帝国の逆襲」を買ってきたから。

返す返すも残念なのは、「ジェダイの復讐(帰還)」だけはこのメンバーの吹替えがないんだよね。

ブレイブといえば。

2006-10-17 | アニメ
いさましい(ブレイブ)といえば、「ブレイブ・リトルトースター」だ!

「人類皆殺し」の! 「虚像のエコー」の! 「プリズナー」(「プリズナー№6」ノベライズ)の! SF作家トーマス・M・ディッシュ原作の「いさましいちびのトースター」をアニメ化したディズニー作品である。

山小屋に遺棄された家電製品たちが「信じられない旅」の末にご主人のロブ少年(6年余の歳月が彼を大学生に変えているが)の元にたどり着くまでをお特異のミュージカル風演出を随所に織り交ぜつつ描いている。

日本語吹替えが、

ブレイブ:   山瀬まみ (トースター)
ブランキー:  千秋   (電気毛布)
ランピー:   モト冬樹 (卓上ライト)
カービー:   小倉久寛 (掃除機)
チャット:   森川智之 (ラジオ)

と、まあ、それなりではある。

しかしまあ、一番感心したのは、原作を読んでいる段階ではあまり気付いていなかったが、この話、「信じられない旅」すなわち「奇跡の旅」のオリジナル版「三匹荒野をゆく」に、なんとまあ、似ているじゃないか!

ディズニー実写の傑作を、ディッシュ原作を介してアニメで見ることになるとは思わなかった。

実は、ディズニーの昔の実写作品では「海底2万マイル」の次に好きなのが「三匹荒野をゆく」なのである!

……ということで、お時間があったら、原作ともども「ブレイブ・リトルトースター」見てみてくださいね!

ギャラクシー・エンジェルZのDVD1巻目がとっても安かったので

2006-10-13 | アニメ
買って、見ました。

あんまりバカな作品だというのに、どこかSFらしさが妙に漂うと思ったら、本気で水野良が関わっているのね。

「ロストテクノロジー」の回収と管理という「GA」たちの任務というのをマジで考えると、いやー、とんでもないトラブル続きだから、「ダーティ・ペア」のパロディみたいに思っていたけれども、「うる星☆やつら」なんかよりもよっぽどSFしている回があったと思っていた、わたしの感覚は狂っていなかったんんだ。

まあ、この「Z」第1話の回収したロストテクノロジーを胡椒と間違えて宇宙の夜鳴きラーメンに振りかけてしまうというトラブルの発端のバカバカしさは溜まりませんが……透明薬のトラブルとお化け屋敷に隠れ潜む強盗と、まあ、そんな発想は凄いかも! そして、ミルフィーユ以外は透明になってしまい、声だけでキャラクター名を連呼というシナリオの発想はなかなか。続編ながらも第1話なので視聴者に名前を覚えさせようという、うん、そういうわけだ。

続きは売っていなかったので、単品買いですが、実は同時購入が「ジャングルはいつもハレのちグゥ」1巻だったりします。