海岸にて

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尖閣諸島と台湾

2008-06-19 | 国際・政治

  

尖閣諸島 台湾は冷静に問題処理を(6月18日付・読売社説)

 台湾は中国と接近するあまり反日感情まで共有するようになったのか。こんな苦言のひとつも呈したくなる。

 台湾の遊漁船が、わが国の領土である尖閣諸島周辺の領海に侵入した。その際に海上保安庁の巡視船「こしき」と衝突し、遊漁船は沈没した。

 台湾当局は事件処理よりも、尖閣の領有権保有の主張展開を優先させ、反日行動を煽ってきた。

 そもそも尖閣諸島は、町村官房長官が改めて表明したように、「わが国固有の領土であることは論をまたず、歴史的にも国際法上も極めて自明のこと」だ。

 馬英九総統は17日、台湾の領有権を改めて主張したが、日本とは平和的に問題を解決する姿勢も示した。反日感情をいたずらに刺激することなく、冷静に問題処理に当たるべきだ。

 第11管区海上保安本部は、双方に過失があったと判断し、遊漁船の船長だけでなく、巡視船「こしき」の船長も業務上過失往来危険などの疑いで書類送検した。

 日本の対台湾窓口である交流協会台北事務所の幹部が、台北県にある遊漁船の船長宅まで出向き、遺憾の意を表明した。賠償は法令に基づいて対応すると伝えた。日本側の措置は、冷静かつ妥当なものと言えよう。

 にもかかわらず、台湾当局は、事故後に抗議のため尖閣に向かった民間船を守ると称し、巡視船を9隻も出動させ、日本の領海を2時間半にわたって侵犯した。

 日本との関係改善を望んでいる中国は、今のところ台湾の動きに本格的に同調する気配を見せていない。一般の台湾住民も当局と一定の距離を置いているようだ。

 台湾当局の過剰とも言える反応の背景には、中国大陸出身者の多い与党・国民党が8年ぶりに政権の座に返り咲き、本来の反日的な傾向を一段と強く押し出している側面がある

 1972年の断交以来、最も良い状態と言われる日台関係を一方的に損なうような事態は、避ける必要があるだろう。

 わが国は7月1日から「領海外国船舶航行法」を施行する。

 これまで人命救助など正当な理由がなく領海内にとどまり、示威行動する外国船舶に適用できる明確な法令がなかった。今後は「立ち入り検査」や「退去命令」などが出せるようになる。違反者に対しては、刑事罰も適用される。

 日本の領海を侵犯する外国船舶は、日本側の対応の変化を認識しておくべきだろう。

(2008年6月18日01時50分  読売新聞)
  
   
   

尖閣諸島の領海に侵入した台湾遊漁船が日本の巡視船と衝突し沈没したことで、「交流協会台北事務所の幹部が、台北県にある遊漁船の船長宅まで出向き、遺憾の意を表明した。賠償は法令に基づいて対応すると伝えた」にもかかわらず、「台湾当局は、事故後に抗議のため尖閣に向かった民間船を守ると称し、巡視船を9隻も出動させ、日本の領海を2時間半にわたって侵犯した。」そうである。

台湾で、中国大陸出身の馬総統が誕生したことで、心配していたことが早くも現実のことになって表れてきた。中国政府は、台湾に対し、徐々にしかし強固な意思を持って中国の一地方としての意味付けを強めていくことだろう。「台湾海峡が中国の内海になるのは時間の問題」(こちら)  できれば台湾には、冷静さを失わず良好な日台関係を損うことのないように願う。

そんな中、「領海外国船舶航行法」が成立し、7月1日から施行されるとのことである。日本もこれでやっと領海内に侵入した外国船に法的に毅然と対応できることになる。

 

  

〈追記〉

日の丸燃やし「尖閣」抗議、台湾で反日団体

(一部抜粋) 

【台北=石井利尚】尖閣諸島(台湾名・釣魚台列島)近くの海上で日本の巡視船と衝突した台湾の遊漁船が沈没した事故で、同諸島の中国領有を主張する香港の反日団体「保釣行動委員会」と台湾の親中派活動家らは18日、日本の窓口・交流協会台北事務所の前で抗議集会を開き、「日本人は釣魚台から出て行け」などと叫び、日の丸を燃やした。(2008年6月18日22時26分  読売新聞)  

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080618-OYT1T00701.htm

 

他国の国旗を燃やすなど、台湾の中国化は(韓国もですが)著しいようです。とても残念です。

トップが代わってからまだ短期間ですが、中国側と台湾内の親中派が組めば、これほど早く様相が変わってしまうのですね。台湾の様子を見ていると、日本にも台湾と同様の要素は十分にあります。人事とは思えません。

  

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