スキー界で輝くフィンランドの星は、こんな名字。
アホネン6連勝、東が9位 W杯ジャンプ個人第11戦
ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプは3日、伝統のジャンプ週間第3戦を兼ねた個人第11戦(HS130メートル、K点120メートル)を行い、ヤンネ・アホネン(フィンランド)が243.8点(128.5メートル=最長不倒、120メートル)でW杯ジャンプの記録を更新する6連勝で、今季10勝目、通産28勝を飾った。
日本勢は東輝(日本空調)の9位が最高。2回目に122.5メートルを飛び、219.9点。19歳の伊東大貴(土屋ホーム)が11位、葛西紀明(土屋ホーム)は20位、宮平秀治(ミズノ)は29位、船木和喜(フィット)は30位。 (朝日新聞 ネット版 05/01/04 00:34)
------
このほかに、かつてはアイスホッケーの選手で「アホカイネン」という人も登場。実は彼ら日本人とフィンランド人のハーフで、父親が大阪の吉本出身だったのです。ということはもちろんありません。
「ネン」という語は名字に使われる接尾詞。フィンランド語で「~の子」という意味を表すという。だから、「アホカイネン」は「アホカイ」の子、「アホネン」は「アホ(!)」の子、ということ。
ここまで書いたからには、ついでに他にも書いちゃおう
パーヤネン
http://eunoske.jugem.cc/?eid=2
オッラ・アホカイネン
http://www.moimoifinland.com/thisweek/nimet.html
日本でこのような名字の付け方はめったにないが、北欧ではよくあるパターンだ。スウェーデンで一番多い名字は「エリクソン(Eriksson)」と「ヨハンソン(Johansson)」らしいが、スウェーデン語のsonは英語と同じで「息子」を意味する。だから、近代にかけて名字が一般の人々の間で使われるようになっていくときに、適当な名字が思いつかないときは、父親が「ヨハン」だから、自分はその息子ということで名字を「ヨハンソン」にしようとか、近現代でも次男坊が分家をつくって独立するときに、父親の名前が「エリ(ッ)ク」だから新しい名字は「エリクソン」にしようということだったのかもしれない。
ごくたまにしか耳にしないが「モンスドッテル(monsdotter)」という名字もスウェーデンには存在する。dotterというのが英語のdaughterと同じ意味だから、これは「モンスの娘」という意味の名字。スウェーデン・ヨーテボリ(Goteborg)警察が活躍するアクション三部作、”Zero tolerance (2000)” ”Body guard (2001)” ”The third wave (2003)” に登場する同僚の女性警官はこの名字。
周りの国々を見渡してみると、デンマークの童話作家で「アンデルセン」という名字があるが、これももともと「アンデルの息子」という意味。senはデンマーク語やノルウェー語における「息子」。クロアチアの国際機関で働いていたときの同僚であったノルウェー出身の警察担当官は「アントンセン (Antonsen)」という名字だった。
ここまで書いてみて、はて英語で同じような名字の付け方があるかな、とふと思うが、アメリカ合衆国を見た場合、ここは移民の国なので、いろんな起源言語による名字があって、一定のルールを見つけだすのは難しい。映画Matrixの主人公の名字である「アンダーソン」というのもあるが、こういった家族は北欧からの移民の子孫なのだろう。
イギリスに目を向けると「トムソン(Thompson)」なんていう名字があるが、彼らの先祖が北欧からの移民というわけでなく、イギリスでも一部でこのような名字の付け方をするのかもしれない。英語も北欧語ももともと同じゲルマン語のルーツだから。(但し、フィンランド語だけはウラル・アルタイ語族) イギリスのことはあまり知らないのだけれど、「ロバーツ (Roberts)」とか「アダムズ (Adams)」というような ”s” で終わる名字があるような気がする。「アダム(Adam)」「ロバート (Robert)」というのはもともと名字ではなく下の名前ではないだろうか。だから、これは私の推測だが、”s” というのは所有格で「~の(息子)」という意味ではなかろうかと思う。
名前というのは、面白い。
清水圭探偵が視聴者からの依頼で『フィンラン
ド人の名前には語尾に【ネン】の付く人が多い
ですが、それだったらU+301DセヤネンU+301F・U+301Dチャウ
ネンU+301F・U+301DナンデヤネンU+301F……と云った大阪弁
の名前の人も居るのか調査をして下さい。』…
…の依頼で、在日フィンランド人に会い、フィ
ンランドの電話帳でU+301DパーヤネンU+301FにU+301DアホカスU+301F、U+301DアホU+301F、U+301DイカライネンU+301F……の名を
見付けていたのを想い出しました。
又、清水圭探偵が会ったフィンランド人の名が
U+301DイカライネンU+301Fと云う名で、イカライネン氏
は『イカライネン、マタライネン』とギャグを
飛ばしてました。
又、フィンランドに住むU+301DパーヤネンU+301F氏に電
話を入れ、『アホチャイマンネン、パーヤネン』
を云わせてました。
は如何なる解釈かなぁ?