スウェーデンの今

スウェーデンに15年暮らし現在はストックホルム商科大学・欧州日本研究所で研究員

サバ釣り、と私の中の大矛盾・・・

2006-09-05 06:07:15 | Yoshiの生活 (mitt liv)
堅い話が長くなったので、今回は軽い話題。

先日、友人に誘われてサバ釣りに行くことになった。ヨーテボリ沖合いの北諸島群の中のHönöという島から、小型漁船に乗り、針を海中に垂らしてサバを待ったのだ。

一つの糸に針を3つずつ付ける。そんな糸を漁船の左右に2つずつ、だから計3×2×2=12の針を使ったことになる。さて、餌は何を使うかと言えば・・・、実は梨、いや、無し。そう、針だけなのだ。銀色に輝く針(何の変哲もない、普通のシンプルな針)がニシンのような小魚に見えるのらしい。それを見つけたサバがパクリ、といくと、気がついたときには既に遅し。ということなのだ。針が錆びていると食いつきが悪いので、ピカピカに磨かれていなければならない。

針が小魚に見えるためには、船を常に進ませて、針を引っ張っていなければならない。針を垂らしてから5分もしないうちに、早速1尾が釣れた。その日は、風が強かったから、その日は獲物は難しいかも、という話だったから、なんだ、そんなに簡単に釣れるのか! と私も俄然やる気になる。垂らした糸を時折引き上げて、釣れたかどうか確認する。

船のもう片側で頑張っている、私の友人のほうの調子はどうかと、振り返ると・・・。あれ、どうも様子が変。そう、海は沖に出るほど波が激しくて、船酔いには絶好の場所。どうもやられてしまったみたいだ。

実は私も、辛くなり始めていた。波が激しくて船が揺れること揺れること。船酔いの兆候が出始めるとともに、海に振り落とされるのではないか、という不安のために手に冷や汗を握る事態になってきた。私は船が好きだ。海もロマンがあっていい。でも、水は大の苦手。そういえば、私は飛行機も大好き。大空もロマンがあっていい。目が悪くなかったら、今頃はパイロットになっていた(はず)。なんて言いながら、高所恐怖症、という大矛盾も抱えている。こんな大矛盾が私の中でどうのようにうまくかみ合っているのか、未だに理解不能だけれど。

幸い昼ごはんは軽くしかとっていなかったので、少しずつ深刻になってきていた船酔いも、一回吐いたらスッキリして、その後はサバ釣りに専念できるようになった。そうやって、一時間半ほどの間に、大きなサバが2匹、小サバが8匹釣れた。

まさに「まな板の上のサバ」。日本の新幹線もお手上げ、見事な流線型。(って、サバの頭の形をした新幹線が登場しても困るけれど・・・) 新鮮で、塩焼きが格別においしかった。