バルト三国の金融危機について続けたいけど、ここで少し休憩。

300kmの自転車レースのあと、しばらく運動から遠ざかっていたけれど、今夜(土曜日)は
Midnattsloppet(真夜中ランニング大会)があった。真夜中(Midnatt)とはいっても
スタートは夜10時。
距離は10kmで
ヨーテボリの中心部を駆け巡る。
去年のこの大会もそうだったけれど、やはり今回もトレーニング不足だったので、45分以内のゴールを目標にしようと決めていた。
10kmの自己最高記録は40分だから、5分くらい余裕を持っておけば大丈夫だろうという考えだ。
この大会の面白いところは、日が暮れたあとに開催されることだけでなく、
参加者全員が同じ色のシャツを着て走るところだ。参加者は用意されたシャツをあらかじめ取りに行っておいて、それを着て会場に向かうことになる。
この日は日中、天気が良かったために気温が高かった。夜9時を回ると既に日が沈んでおり外は薄暗く、空気がひんやりとしているが、それでも日中の熱気が少し残っている。今年の
参加者は1万人強で、
男女が半々だという。(ちょうど一週間前にはストックホルムで同じ大会があったが、こちらは22000人ほどの申し込みだったとか)

写真はいずれも先週末のストックホルムのもの。大会主催者のホームページより。
スタート地点を探していると背が高くて痩せた男性が声をかけてきた。同じ経済学部で環境経済学(水産資源)の研究をしている助教授の
ホーカンだった。彼は私より一つ後ろのグループでスタートだ。「気楽に走るよ」とのことだった。
スタートして400メートルほどで「ふくらはぎ」がつりかける。足を完全には伸ばせない。どのランニング大会でも同じだけれど、スタートから3-4キロほどの区間ではいつも
「何でこんなに辛いことをやっているんだろう!?」と自問をする。とにかく最初の区間が大変だ。でも、3-4キロほどを過ぎると第二エンジンが次第に温まってきて火がつき始め、推進力を生み出してくれる。この
「調子が出始める」ときの感触がいつも楽しい。
でも今回は、最初のエンジンしか動かず、既に「プスプス」と音を立てているような状態だ。しかし、それでも頑張って走って、そろそろ6kmくらいかと思ったら、まだ4km地点だと知ってショックを受けた。
ホーカンにいつ追い越されるか気がかりだった。背が高い人が追い越すたびに後ろ姿を彼の後ろ姿(←そんなによく覚えているわけではないので想像図)と照らし合わせた。そういえば、彼はこの6月まで一年間、アフリカ西海岸の研究所で客員研究員をしていた。もしかしたら、アフリカの地でバリバリ鍛えていたかもしれないから、いつ抜かれるか気が気ではなかった。
そうそう、
海パン一つに浮き輪を付けたランナーに3キロ地点で追い越された。この大会には、実は
「仮装部門」が用意してあるので、仮装で走ってもいい。でも、たいていそのような参加者は速さを競わないので、一番最後のグループでスタートするのだが、中には仮装しながらスピードまで競う人もいたのだ。何と、浮き輪を付けた彼は
裸足だったから驚いた。(他には、
スターウォーズの白い
クローン兵がドンケツのほうにいたが、コスチュームが硬そうで関節が曲げられず、早歩きだった)
結局、7kmくらいでやっと第二エンジンに火がつき、難所の坂道も何とかクリアして、アヴェニュー通りを走ってゴールした。目標どおり
45分だった(正確には20秒ほどオーバー)。ホーカンは5分後にゴール。
次は9月に一つか二つ、ランニング大会と自転車大会に出たい。