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12345・・・無限大  一粒の砂

「一粒の砂」の、たわごと。
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もう一つのポンペイ

2008年05月23日 07時05分21秒 | Weblog

最近は、イタリア関連の番組に特別目が行くのである。 NHK地球ドラマチックという番組(英国の会社が制作したドキュメンタリー)を見た。

我々は、ヴェスビオス火山・ナポリやポンペイなど名前程度は承知しているが、それ以外のことには全く疎いのである。ヴェスビオス火山は、最近では1944年に噴火をして以来平穏を保っているが、立派な活火山である。

ポンペイの町を壊滅させたのは、西暦79年8月24日、午後1時頃から噴火をはじめ数日間大きな爆発を繰り返した大噴火である。その規模は、広島型原爆の数百倍だったというのである。

 

最初の噴火で、人口数万人のポンペイの町は一瞬にして廃墟と化したのである、そのため、後の時代に沢山の遺骨などが発見され世界に知られたのである。

「もう一つのポンペイ」と呼ばれているのは当時人口4千人の町「ヘラクレネウム」である。

ヴェスビオス山から南方にあるのがポンペイ、西にあるのがこの「ヘラクレネウム」そして、北西にあるのがナポリである。

真夜中頃から、激しい火砕流がこの「ヘラクレネウム」を襲った。海岸に面したこの町は、一瞬にして、25から30mの高さの土砂に埋まり、直ぐ近くにあった海岸線は500m沖に移動したのだった。

18世紀に農民が井戸を掘っていて遺跡のあるのに気付き、ブルボン王朝は宝物の発掘には大変力を注いだのだが、歴史・考古学などの文化・文明には関心を持たず、長い間、放置されていたのである。

ようやく今世紀になって、学術的な発掘が始まったのだが、非常に深い土砂に埋まった関係で、現在はこの遺跡の上に沢山の人家が建ち、発掘も思うに任せないのである。

ポンペイと大きく異なるのは、非常に深い土砂に埋まったことから、

1. 多くの建物が、ほぼ完全な状態で発見されたことである。例えば、公衆浴場・民家・町の中心的な建物などである。
2. 下水溝もほぼ完全な状態で、さらに下水溝の底に溜まっていた各種の残渣物がそのまま発見された。
3. 激しい一瞬の火砕流のため、有機物(食べ物・木片などが)も発見されている。


現在まだ十分の一程度の発掘のようであるが、今後どんな発見があるのか興味深深である。

この番組では、この火山周辺に住んでいる数百万人の人達の安全対策が不十分なことを警告していたが、それらのことは、我々に日本人にも無縁でない。

とはいえ、自分だけは大丈夫と思いたいのが人情である。

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