自 遊 想

ジャンルを特定しないで、その日その日に思ったことを徒然なるままに記しています。

雑木林について

2014年11月10日 | Weblog


 冬枯れの季節に近い雑木林の中は、葉が散って明るい。
 雑木林という名前から連想すると、いろんな木が雑然と立ち並んでいる林と思われがちだが、人の手がかなり加わらないと維持できない空間だそうだ。
 理想的には18~20年に一度、根元から伐採する必要があるのだそうだ。一昨日買い求めた本にそう書いてある。
 昔は伐採した木を薪に使ったり、椎茸のホダ木に使ったり、枝葉は堆肥になったりしたが、だんだんとそういうエネルギーとして使われなくなったため、雑木林が放置されることになった。僕の育った山里の雑木林も荒れ放題になっている。
 雑木林の枝打ちや下草刈りによって、日当たりがよくなり、いろんな植物が芽を吹き出す。枝を払うことで幹はまっすぐに伸びる。人による管理がいきとどいた雑木林は、林床が広々としていて、開放感があるということになる。
 僕が棲んでいる近くにも小さな雑木林があり、時々散歩するとき、この歳になってもやはり開放感を味わう。この開放感はどこに由来するのだろうか。ずっとずっと昔の祖先が森で生活していた、その血が今に至るまで、知らず知らずの間に、受け継がれているからであろうか。