やんまの気まぐれ・一句拝借!

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途中下車してしばらくは霧でいる ぽぽな

2016年10月30日 | 俳句
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月野ぽぽな
途中下車してしばらくは霧でいる
旅の途中でふいと途中下車した。その町は霧に閉ざされていた。自分とは一体何者?と自分探しの旅の中。花在れば花に喜ぶ自分有り、友あれば友に泪する自分あり。花鳥諷詠のどれにも感動している。今日の自分はどんな顏をするのだろうか。人生はよく旅に例えられる。旅は枯野を駆け巡り、果てしなき夢を見ては疲れて果てる。実在の肉体が霧の中を漂っている。俳句誌「角川・俳句」(2015年11月号)所載。:やんま記