後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

日本の攻撃で沈んだ連合軍の60隻の潜水艦、嗚呼、戦争の悲劇!

2017年09月25日 | 日記・エッセイ・コラム
トランプ大統領と北のロケットマンの子供の喧嘩のような応酬を見ていると戦争が迫って来ているような感じがします。
戦後72年、平和だった日本の人々は戦争の悲劇と惨状を忘れたのでしょうか?
アメリカの尻馬に乗るような安倍総理の発言に多くの人が拍手を送っています。
今ここでもう一度、日中戦争と太平洋戦争で起きた悲劇を思い出してみたいと存じます。
戦後教育を受けた日本人は日本軍の中国大陸における日本軍の悪辣非道な残虐行為をさんざん教わり本や新聞で読みました、
満州引揚とシベリア抑留の苦しみを読みました。
そして太平洋戦争では「バターン死の行軍」や「アメリカ兵の生体解剖」で日本軍の残虐さを知りました。
これらの教育や出版物の情報はすべてアメリカ占領軍が日本に再び軍国主義が復活しないように日本人を徹底的に教育しなおす目的で行われたためだったのです。
従って日本人が戦争の悲劇といえば自分達の親、兄弟、そして日本民族が経験した悲劇だけを思い出します。そしてNHKの常套文句だった『戦争は嫌ですね』という軽々しい言葉を思い出します。
しかし戦争の悲劇を体験したのは日本人と中国人だけではないのです。太平洋地域で約12万人のアメリカ側の兵士が戦死したのです。12万人の兵士とその家族のそれぞれの悲しみがあったのです。
今日はこの連合国側の被害を考えることにしました。
そこでまず、日本軍が沈めた連合国軍の艦船 の概略を示します。出典の、http://kokoteikoku.web.fc2.com/Zakki/Senka.html に感謝し、その前半をそのまま転載します。

・・・日本軍の総合戦果(艦船)の集計を出してみました。・・・
主に太平洋戦記2の史実解説を参考としました。
間違ってるところもあるかと思いますので、気が付いた時に修正していきます。

連合国軍喪失艦船(太平洋戦域)
太平洋戦域で沈んだ連合国軍の艦船です。
喪失したというだけで事故なども含みますのですべて日本軍が沈めたというわけではありませんが、
間接的には貢献しているので日本軍の戦果に含めてもいいかと思います。

戦艦4隻
空母4隻
軽空母2隻
護衛空母(軽装備の空母)5隻
重巡洋艦11隻
軽巡洋艦6隻
駆逐艦74隻
護衛駆逐艦(軽装備の駆逐艦)4隻
潜水艦60隻

日本の潜水艦が撃沈した連合国商船184隻(907000総トン)
爆撃や砲撃などで沈めたものは不明

(1)アメリカ軍
戦艦  2隻(判定  難しいところ。普通の海上なら5隻撃沈だが、港で浅くて3隻復活してるので2隻か)
        オクラホマ(41.12.8  真珠湾攻撃により沈没したが浮揚のまま放置)
        ネバダ(41.12.8  真珠湾攻撃により大破着底したが浮揚修理で復活)
        アリゾナ(41.12.8  真珠湾攻撃により沈没)
        カリフォルニア(41.12.8  真珠湾攻撃により沈没したが浮揚修理で復活)
        ウェストバージニア(41.12.8  真珠湾攻撃により沈没したが浮揚修理で復活)
空母  4隻
        レキシントン(42.5.8  珊瑚海海戦にて沈没)
        ヨークタウン(42.6.7  ミッドウエー海戦後潜水艦の雷撃にて沈没)
        ホーネット(42.10.26  南太平洋海戦にて沈没)
        ワスプ(42.9.15  潜水艦の雷撃にて沈没)
軽空母  1隻
        プリンストン(44.10.24  レイテ海戦にて空襲により沈没)
護衛空母(軽装備の空母)  5隻
        リスカムベイ(43.11.24  潜水艦の雷撃により沈没)
        セントロー(44.10.24  レイテ海戦にて特攻機により沈没)
        ガンビアベイ(44.10.24  レイテ海戦にて砲撃により沈没)
        オマニーベイ(45.1.4  特攻機により沈没)
        ビスマルクシー(45.2.21  硫黄島沖にて特攻機により沈没)
重巡洋艦  7隻
        ノーザンプトン(42.11.30  ルンガ沖夜戦にて沈没)
        シカゴ(43.1.30  レンネル沖海戦にて沈没)
        ヒューストン(42.3.1  バタビア沖海戦にて沈没)
        インディアナポリス(45.7.30  伊58の雷撃にて沈没)
        アストリア(42.8.9  第一次ソロモン海戦にて沈没)
        クインシー(42.8.9  第一次ソロモン海戦にて沈没)
        ビンセンス(42.8.9  第一次ソロモン海戦にて沈没)
軽巡洋艦  3隻
        ヘレナ(43.7.6  クラ湾夜戦にて沈没)
        アトランタ(42.11.13  第三次ソロモン海戦にて沈没)
        ジュノー(42.11.13  第三次ソロモン海戦にて沈没)
駆逐艦  60隻          
        平甲板型(第一次大戦時の旧式駆逐艦)  11隻 
        ファラガット型  3隻
        ポーター型  1隻
        マハン型  7隻
        クレイブン型  4隻
        シムス型  4隻
        リバモア型  8隻
        フレッチャー型  19隻
        A・M・サムナー  3隻
護衛駆逐艦(軽装備の駆逐艦)  4隻
潜水艦  46隻

(2)イギリス軍
戦艦  2隻
        プリンス・オブ・ウェールズ(41.12.10  マレー沖海戦にて沈没)
        レパルス(41.12.10  マレー沖海戦にて沈没)
軽空母  1隻
        ハーミス(42.4.29  セイロン島沖海戦にて沈没)
重巡洋艦  4隻
        コンウォール(42.4.5  セイロン島沖海戦にて沈没)
        ドーセッシャー(42.4.5  セイロン島沖海戦にて沈没)
        キャンベラ(42.8.9  第一次ソロモン海戦にて沈没)
        エクセター(42.3.1  蘭印にて砲雷撃により沈没)
軽巡洋艦  1隻
        パース(42.3.1  バタビア沖海戦にて沈没)
駆逐艦  8隻
潜水艦  4隻

(3)オランダ軍
軽巡洋艦  2隻
       ジャワ(42.2.27  スラバヤ沖海戦にて沈没)
       デ・ロイテル(42.2.28  スラバヤ沖海戦にて沈没)
駆逐艦  7隻
潜水艦  8隻

(4)ソ連軍
潜水艦  2隻

以上の表で注目すべきはイギリスの潜水艦4隻とオランダの潜水艦8隻が沈んでいることです。
多くの戦後教育を受けた日本人は太平洋地域で連合国側がイギリス、とオランダを含めて、れだけ数多くの悲劇が起きたことを知りません。

それでは上に示した表は正しいでしょうか?私は原資料のアメリカ海軍がネット上に発表している以下のような情報を確認しました。

(1)「第二次世界大戦中のアメリカ海軍の喪失艦一覧」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E4%BA%8C%E6%AC%A1%E4%B8%96%E7%95%8C%E5%A4%A7%E6%88%A6%E4%B8%AD%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E6%B5%B7%E8%BB%8D%E3%81%AE%E5%96%AA%E5%A4%B1%E8%89%A6%E4%B8%80%E8%A6%A7

(2)Tabular Summary of U.S. Submarine Losses During World War II
https://www.ibiblio.org/hyperwar/USN/rep/WDR/WDR58/WDR58-II.html

原資料は沈没した場所の正確な経度と緯度と月日が示されています。
そして数を付き合わてみると上で示した数字には2,3隻の誤差があるようですが大体において正しいことを確認しました。

さて表題に「日本の攻撃で沈んだ連合軍の60隻の潜水艦・・・・」と示したのは多くの潜水艦は潜水中に爆雷(Depth Charge)によって操縦装置が破壊され浮上出来ずに将校も兵士も窒息死したのです。
戦死の悲劇の深さに上下の差は絶対にありません。しかし潜水艦に閉じ込められ死んでゆくのはやはり大きな苦しみに違いありません。
それを想像しただけで戦争のはかり知れない残酷性が再び認識せざるを得ません。
くどいようですが、戦死の悲劇の深さに上下の差は絶対になのです。補給が無くて南の島々で、そしてその他の戦線で餓死した日本兵と、それぞれの家族の悲しみを思うと戦争の悲劇の大きさと多様性に慄然とします。

トランプ大統領と北のロケットマンの子供の喧嘩のような応酬に扇動されて戦争賛成の気持ちにならないようにすべき時ではないでしょうか。そして戦争の犠牲になった敵味方の全ての人々の冥福を祈ります。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたしす。後藤和弘(藤山杜人)
===参考資料==================





(1)「特攻隊による400隻艦船の損害に関する米海軍からの公開一覧表」
2017年09月22日 、http://blog.goo.ne.jp/yamansi-satoyama に掲載。

(2)List of Allied vessels struck by Japanese aspecial Attack weapons.
(英語の一覧表は枠で区切ってあり、詳細で明快です!)https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_Allied_vessels_struck_by_Japanese_special_attack_weapons
これはアメリカ海軍の公式記録で、以下の資料の原資料になっています。

(3)「特攻攻撃が与えた意外に大きい連合国側の損害の一覧」
2017年8月14日掲載、後藤和弘のブログ記事
http://blog.goo.ne.jp/yamansi-satoyama/d/20170814


(4)「何故多くの人は特攻は無駄だったと信じているのか?」
2017年9月12日掲載、後藤和弘のブログ記事
http://blog.goo.ne.jp/yamansi-satoyama/d/20170912

(5)「特攻で損害を受けた艦船の一覧」(日本語の一覧表です。)
https://ja.wikipedia.org/wiki/特攻で損害を受けた艦船の一覧



孤独な老人の問題を考える

2017年09月25日 | 日記・エッセイ・コラム
最近の日本では高齢化がどんどん進み独り暮らしの老人が次第に増えて来ました。
このような老人は一見孤独で淋しいように見えます。そして誰にも看取られずに死んでしまう孤独死も起きます。
今日は老人の孤独の問題を考えてみようと思います。単なる問題提起であり、正解ではありません。
まず一人暮らしだからといって不幸とは限りません。独り暮らしだからと言って孤独で悲しいとは限りません。
孤独な老人を助けようといろいろ干渉して嫌われることもあります。だからこの問題は簡単な問題ではありません。

そこで議論をなるべく客観的に進める為に一人暮らし老人のいろいろな状態を分類してみます。
(1)これといった原因も無いのに、生涯独身だったので、自然に一人暮らしの老人になっている状態の人々。
(2)長い間幸せな結婚生活をしていたが夫婦のどちらかが亡くなり、そして子供がいなかったので一人暮らしになった人々。
(3)別居している子供や孫もいるが、幸せだった夫婦の一方が亡くなってしまい一人暮らしになった状態の人々。
(4)何度か結婚と離婚をした経験があり、子供もいるが、終いには一人暮らしになってしまった人々。
(5)同性婚をしていて一方が亡くなって一人暮らしをしている人々。この場合は子供はいません。
(6)種々の障害が原因で結婚が出来なくて一人暮らしをしている人々。

上記のように一人暮らしの老人にはいろいろ違った事情があるのです。
ですから一人暮らしの老人を助けようと安易に近づくのは必ずしも良いとは限りません。
人によって孤独が好きで他人に干渉されることを嫌う人々もいます。
それでは一人暮らしで淋しく、不幸で、孤独に悩んでいる人々は上記のどれでしょうか?
(1)の人々は孤独に慣れていますから問題がありません。
(2)の人々は一番悲しい老境を送っているのではないでしょうか?
(3)の人々は子供や孫がいるので一人暮らしでも悲しくありません。何処かで子供や孫が元気に育っていると考えると孤独を感じないのではないでしょうか?
(4)の人々は何度か離婚の経験があるので人生の悲しみに対する耐性が出来ているので、あまり心配しなくても良いのではないでしょうか?
(5)の人々は悲しみに沈んでいると考えられます。
(6)の人々には深く同情せざるを得ません。

以上のように簡単に書くと、皆様は孤独感はそんな簡単に割り切れるものではないとおっしゃると思います。
大体において孤独で、不幸と思い込んでいる人々に対して、他人がその悩みを解消することなど簡単には出来ないのです。

しかし、そのような孤独な老人を助ける方法は一つあります。それは一人暮らしで困っていることを具体的に支援することです。
車の運転が出来ずに買い物や病院通いが出来ない一人暮らしの老人は車で送迎してあげることです。体が動かず、庭が雑草だらけになっていたら雑草刈りをしてあげるのです。一人暮らしの老人の生活を少しでも楽になるように助けるのが良いと思います。
しかしそれもうるさがられないようい控え目にするほうが良いようです。

一人暮らしをしている老人には全く社交性が無く、偏屈な人もいます。そのせいで一人暮らしの老人になっている人がいます。こういう場合は要注意です。どんなに善意で支援して上げても感情的に拒絶され挫折させられることがあります。私はそのような善意の人を知っています。心から尊敬しています。

人間は非常に複雑です。孤独を愛しながら、他人の支援や愛を期待するものなのです。
ですから孤独な老人を助けることは至難の技なのです。

これを書いてしまえば鼻白む方々も多いと思いますが、まあ書かせて下さい。
キリスト教では神様やイエス様が人を愛していますと教えています。
私も神様やイエス様を愛しています。ですから全く孤独になっても信仰の篤い人には孤独の悲しみが無い筈です。しかし人間は弱いものです。イエス様の愛に、四六時中確信が持てないのです。
今日の記事は家内が私より先に旅立ってしまった場合の心の準備として書いたのかも知れません。困ったものです。
さて皆様は孤独を感じ不幸を感じるときがあるでしょうか?

今日の挿し絵代わりの写真は心が豊かになるような広い明るい風景写真です。9月15日に甲斐駒岳、八ヶ岳、白樺湖、車山、霧ヶ峰などで撮った風景写真です。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたしす。後藤和弘(藤山杜人)