※記事内風速表示は、毎秒値表示です。
①3月21日3時の天気図 気象庁HPより引用
②3月21日3時の日本付近雲画像図(赤外画像で拡大版) 気象庁HPより引用
③3月21日3時の全国ウインドプロファイラー風向風速分布図 気象庁HPより引用
前線が東海上へ抜けた21日未明から昼頃にかけて、県内ではおおむね北西風の強風が吹き荒れました。
甲府では3時04分に27・5m、10分間の平均でも15.5mを観測しました。
他、県内おもな各観測地点最大風速は以下の通りです。
韮崎 13・1m(北西風)
大泉 11・7m(北西風)
切石 11・0m(北東風)
大月 9・0m(南南西風)
河口湖 8・1m(北西風)
この強風のため 県内では、JR中央線のダイヤが乱れ、中央自動車道では、一部区間で、50キロ速度規制がしかれました。
この強風ですが、本ブログ3月2日の記事で紹介した様に、雲画像上で関東南岸に雲の帯があり(引用図②)、この、雲の帯を形成させている下層の上昇流が山梨県内の中層以下の下降流を強め、八ヶ岳おろしを発生させたため、と私は考えています。
さらに、引用図②より、日本付近は冬型気圧配置になっているものの、日本海では、冬型気圧配置時に発生する筋状雲がさほど発達していなく(つまり上空寒気流入はさほどでもない)、引用図④より、東北~関東付近にかけて、上空1000m~3000mにかけて、北西~西より風がおおむね20m以上と大変強まっており、こういう大気の状態であれば、山越えのおろし風が発達しやすい気象条件といえます。