彼女のニックネームをタイトルにした。
彼女は両親と思われる年齢のカップルと三人組だった。
目鼻立ちのはっきりした彼女は旅行客にしては少し華やかな装いで、化粧をしない若い女性も多い中、きれいに化粧をして金髪で垢ぬけて見えた。
マダムも然りだったが、ムッシュはいかにも人の良さそうなこれもフランス人に多く見られる特徴の一つだが髪が少なく、田舎のおじさんと言った感じで二人の女性とは結び付かない不思議な三人組であった。
しかし私はこの手のムッシュがとても好きである。
彼女たちはアルザスから来ていると言った。前年にアルザスのコルマールと言う小さな可愛い街に行ったことを話すと「コルマールの近くよ。あなたコルマールを知っているの?」と大喜びだ。
もちろんすぐにアドレス交換した。
出会いの印象はこれだけであったが、その後メールのやり取りで、この時のカップルは両親ではないことが分かった。
でも仲良しで時々一緒に旅行に行くようで、昨年はオランダに一緒に行った写真が送られてきた。
日本食も好きで。「作ったわ」とこちらが顔負けの見事な巻きずしの写真を送っても来た。
若い人らしく、マンガから日本に興味を持ったと言うことだ。
彼女は画家で、たくさんの油絵の写真も送ってきた。道理でセンスがいいはずだ。
また「ツナミ」と名付けている犬もいて、小さな娘もいるがその時はまだ正式に結婚をしてなくて、昨年結婚式を挙げたとの知らせが写真とともに届いた。
ご主人は飛行機が怖くて一緒に来れなかったということだ。
彼女とはそんな出会いだったのだが、その年のクリスマス、サプライズがあった。
大きな箱で国際宅配便が届いた。
彼女からだった。
開けてみるとシャンパンで有名なランスの生まれだと言う彼女からシャンパンとシャンパンとともにいただくビスケット、私の大好物のベルギーブランドのレオニダスのチョコレート、それにカードが添えられていた。
嬉しかったのは言うまでもないが、なぜ私に?あの時少し話しただけなのにと、驚いた。
それから毎年彼女からこんなクリスマスプレゼントが送られてくるが、まだこちらはお返しらしいお返しをしたことがなく、申し訳なく思っている。
アルザスはまだストラスブールを訪ねていないので、次回は訪ねてみたいと思うのだが、どうなることやら?
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