日々の逃避

ある大学教員の単なる独り言です。
バイオマテリアルとか高分子とかを研究している・・・かも。

今日から講義がスタート

2016年10月04日 | 日常

2限。2年生向けの生物化学の講義の第1回目。今日は、生体における低分子の役割について主に教えてみた。生物って面白い、と思ってくれる学生さんが一人でも増えるといいなぁ。

そのうち、タンパク質や皮膚構造の所まで話が進めば、「コラーゲンを塗るだけでOK」みたいなインチキ美容液の嘘と真実の見極めができるようになる。

さらに、代謝の所まで話が進めば、「リバウンドしないダイエット」の方法もわかるようになる。

もっと先の細胞の所まで話が進めば、「数秒で視界が消えるデモンストレーション」も楽しめる(今年は生体の別の原理も利用して、20秒ぐらいで視界が消える現象を体感してもらう予定)。

生物化学は、日常生活で必要な基礎知識の宝庫だ。今日は半年間の講義の導入として、生体高分子の材料応用(DNAナノワイヤーやDNA接着剤)について少し話してみた。学生さんたちが材料科学の分野で将来活躍する上で、生体高分子(核酸、タンパク質、多糖・・・)の基礎知識は持っていた方がいいと思う。ナイロンより強い繊維をクモの糸から作ったり、小さな鳥の動きから微小ロボットを作ったり、生物の皮膚をまねて撥水表面を作ったり ・・・ 世の中には「生物から学んだ材料イノベーション」も多くなっている。うちの学科の学生さんたちは、高分子・材料をバックグラウンドに持って社会に出ていくけれど、ぜひ生物(特に生体高分子関連のこと)の基礎知識も身につけて欲しい。せっかくなら、合成高分子だけじゃなくて生体高分子もわかる人材として社会に出て行って欲しい。そんな学科の方針があるのかないのかはよくわからないけど、とりあえず今年度からこの科目は「必修科目」に指定されている。学生のみなさん、がんばって勉強してください~。

午後。やらなきゃいけない細かい仕事が、なんだかたくさん。。。お~わ~ら~な~い~ぃ”ぃ”ぃ”。。。

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