花椿夕月の『雪*星*さざれ石』

日本映画ネタ、雑ネタなど

☆12月23日 映画「朝霧」を見た

2019年12月23日 | この映画見ました

花椿です。

映画「朝霧」を見た。 同名の映画が3本制作されているが、俺が見たのは

1955年(昭和30年)11月に東宝が配給した山田真二、久保明、青山京

子、岡田茉莉子、杉葉子が主演した青春メロ映画の方だ。


はっきり言って数か月前に「ロマンス誕生」を見た時に山田真二のファンにな

るまで、こんな映画がある事実さえ知らなかった。 しかし俺の場合はいった

ん好きになると徹底してこだわる方だから、山田真二のフィルモグラフィは全

て見なければいけないという気分に支配されて日本映画の巨大コレクターに照

会した。 そしたらあった。 


「朝霧」「哀愁の街に霧が降る」「若い樹」「ロマンス祭」など俺が見たいと

思う山田真二が主演するレアな映画作品がみんなあった。 大喜びしながらそ

の中で一番古い「朝霧」から見ることにした。 


ストーリーを簡単に書けば、山田真二が信州で大学生をしている。 ある日、

親友の久保明とリンゴ園の中で農家の娘である青山京子と知り合った。 とこ

ろが青山は貧しい一家を助けるために芸者として売られる身である。 それで

山田は必死の思いで過酷なアルバイトに励み青山を苦境から救い出そうとする

が事故死してしまった。


それを知った久保はすでに芸者に身を落した青山の元へ行き山田の訃報を知ら

せた。 泣き崩れる青山。 久保はどうする事も出来ず涙を浮かべながら立ち

去るしかなかった。 映画はそれ以外に久保と岡田茉莉子との関係やら、久保

の姉(杉葉子)と岡田の父親(志村喬)の愛人関係の話やらが同時進行の形で

描かれる。 


俺の評価はランクA(水準作よりは上)であるがランクAA(最上級)には達

しない。 何でか言うと山田真二の死が電報の知らせという形で唐突に出て来

るのも驚いたけど、その前後がさっぱりわからない。 最初から省略するつも

りだったのか、時間の都合で仕方なくカットしたのか知らないがご都合主義と

評されても仕方あるまい。


主役は久保明であるにしても山田・青山の青春コンビが映画の途中で急に消え

たのはレモンのない紅茶みたいなものである。 その点はちょっとガッカリだ

ね。 しかし全体的には友情とか人間愛とかが、これでもか、これでもかと善

意の塊のような作品作り。 このマジメさは凄い。 あまりに感動して久しぶ

りに画面を見ながら泣いたよ、俺。


1955年(昭和30年)11月封切。 モノクロ作品だ。 松本城や上高地

がロケ地になっているが色彩で見たかったね。 それと、このブログの「山田

真二スナップショット#17」に「朝霧」の挿絵を出してます。


写真1.

山田真二と青山京子。 青山京子は庶民的な顔立ちでそんなに美人女優じゃな

いけど俺は好きだね。 清純派。

写真2.

松本城を背景に山田真二と青山京子。

写真3.

リンゴ園の中で。 右から山田真二、久保明、青山京子。

写真4.

上高地で久保明と岡田茉莉子。

写真5.

久保明が芸者になった青山京子に山田真二の死を知らせる場面。


じゃ、またね。

2019年12月23日、午前2時50分記。
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