花椿夕月の『雪*星*さざれ石』

日本映画ネタ、雑ネタなど

☆9月3日 映画「薔薇いくたびか」を見た

2017年09月03日 | この映画見ました

花椿です。

「薔薇いくたびか」、1955年(昭和30年)大映制作(モノクロ)。 主演

は若尾文子と根上淳であるが京マチ子、長谷川一夫、市川雷蔵、勝新太郎、船越

英二、菅原健二、山本富士子、南田洋子など新進気鋭の大映オールスターが全員

参加といった感じ。


個人的には22才(撮影時は21才)の若尾文子に興味があって見たけど、歯並

びが悪い上に眉毛が太かったり(これは昭和30年頃の流行かもわからんけど)、

全盛時のお色気感とか美女感はまったく感じられなかった。 だいたい当時の若

手スターはみんな歯並びが悪くて石原裕次郎なんかめちゃくちゃな歯並びやけど、

食糧事情が悪い時代に育ったのが影響したんじゃないかと思う。 

(ある時点から急にスターの歯並びが良くなったのは、全部差し歯にしたのか総

入れ歯にしたのか、いずれかじゃないだろうか?)


物語を簡単に書くと、東京芸大ピアノ科を若尾文子が受験する。 その時に隣席

にいた南田洋子と親しくなるんだが、たまたま迎えに来た南田の兄(根上淳)が

若尾を上野駅まで車で送った。 しかし受験の結果がはっきりするまで名前は言

わないという約束があって、結局、受験に失敗した若尾とは相手の名前も知らな

いまま別れてそれっきりになってしまった。


しかし、相手を愛してしまった2人はそれぞれ相手を探しまくるんだが、お決ま

りのすれ違いや誤解が重なってわからない。 そんなある日、若尾の親が世話に

なっている大金持ちの息子(船越英二)の求婚を断ることが出来ずに、若尾は全く

好きでもない船越と結婚する事になった。


ところが、これも若尾が根上の存在を忘れられない事に気が付いた船越から別の

男がいると疑われて、たった3日間で家を追い出されて離婚する羽目になったの

だ。 やがて若尾を探すことに必死の根上が新聞に人捜しの広告を出したのがき

っかけで、ようやく2人はめぐり逢ったわけ。 


これでハッピーエンドかと思ったのが大間違い。 若尾が正直に3日間だけ好き

でもない相手と結婚していたと告げたのが悪かった。 根上は若尾が純潔(処女)

の女ではなかったと知ってショックを受けて急に別れ話を持ち出した。 失意の

若尾は根上と別れ新潟へ旅発つ事になる。 


最後は根上家に若尾のピアノ教師をしていた京マチ子が訪問して「女の純潔は肉

体ではない、心なのですよ」と説得された根上が家を飛び出して上野駅へ行く。

そこで列車を待つ若尾を探し出して強く抱きしめるところで終わった。


はっきり言ってむちゃくちゃだ、この映画。 1年間も探しまくった相手の女が

純潔じゃなかったと知った瞬間にポイ捨てはない。 明らかにルール違反だ。

それとも昭和30年頃までは純潔でない女は結婚できない決まりでもあったの

か? とにかく今とは価値観が全く違う。 それをズブズブに感じた映画であ

った。 まあ、その時代の価値観を知るには参考になったくらいかね。


あと、まあ、俺が知っている根上淳は2時間ドラマで銀髪の中高年を演じる役者

ってイメージやけど、若い頃はメロ映画で2枚目してたんだな、今まで知らなか

ったよ。 大映のオールスターが楽しめるのもオモロいけど、男女の価値観がア

レじゃ見るのがやや苦しかった、この映画。 


じゃね、

3日、朝7時50分記。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ☆9月3日 映画「積木の箱」... | トップ | ☆9月5日 [暇ネタ]桑野み... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

この映画見ました」カテゴリの最新記事