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関東大学ラグビー・リーグ戦グループ2017(1部)第7節の試合結果

2017-11-05 10:51:51 | 関東大学ラグビー・リーグ戦


■第7節(11月3日)の試合結果

11/3(祝金) ●法政大学 38-40 ○関東学院 八王子・上柚木
11/3(祝金) ●拓殖大学 35-38 ○日本大学 八王子・上柚木

2週続きの悪天候を吹き飛ばすよな秋晴れに恵まれた文化の日。汗ばむような陽気の中で、上柚木運動公園陸上競技場では、10月29日の優勝決定シリーズに引き続き、入替戦回避に向けてのサバイバルシリーズも開幕した。

絶好のラグビー観戦日和の中で行われた2試合は、いずれも最後の最後まで勝敗の行方がわからない手に汗握る熱戦となった。第1試合では、関東学院が19点のビハインドからの大逆転劇を演じて嬉しい今期初勝利。敗れた法政は、自力での大学選手権出場の可能性が消滅した。また、第2試合でも日大が後半の拓大の猛攻を凌ぎきり、こちらも嬉しい今期初勝利。敗れた拓大は5連敗となり、入替戦回避に向けて後がなくなった。

◆第7節終了時点での勝敗表



■第8節(11月18日)の試合予定

11/18(土) 中央大学 vs 流通経済 11:30 江戸川陸上競技場
11/18(土) 東海大学 vs 大東文化 14:00 江戸川陸上競技場
11/18(土) 関東学院 vs 日本大学 11:30 山梨・御勅使南公園
11/18(土) 拓殖大学 vs 法政大学 14:00 山梨・御勅使南公園

各チーム6ラウンド目となる第8節は、江戸川と御勅使(山梨)に分かれて2試合ずつ。江戸川では全勝同士の東海大と大東大による優勝をかけた直接対決が注目カード。しかし、このままでは終われない流経大と順位をひとつでも上げたい中央大との熾烈な戦いも楽しみ。御勅使の2試合も敗れた方が確実に入替戦に近づくため激戦となることは必至。次週の1部リーグはお休みとなるため、調子を落としているチームの建て直しに期待したい。



■第7節の2試合の雑感



BKに豪華陣容を揃えた法政の圧倒的な攻撃力に対し、関東学院の組織ディフェンスがどこまで持ちこたえられるかが私的見どころだった。しかしながら、なぜかピッチに登場した法政の選手達からは東海大戦や大東大戦の時のような熱気が伝わってこない。開始早々に反則を重ねてラインアウトモールからあっさり先制点を奪われたところで悪い予感(別のチームになっている)が的中する。

その後も法政は関東学院の整った組織ディフェンスを前にミスを重ね、これまで猛威を奮ったアタックが機能しないファンにとってはもどかしい展開。ようやく19分に1トライを挙げて同点に追い付くが、ピリッとしない状況が続く。ここまでほぼパーフェクトだった萩原のゴールキックも、さほど難しくない位置ながら外れたことで不安はより強くなる。個人能力の差から関東学院はどこまで持ちこたえられるかという状況に変わりはないものの、結果的にかなり助けられたことは間違いない。

法政は前半終了間際に勝ち越しのトライを挙げ12-5で折り返し。後半はネジを巻き直してトライの山を築くことも期待された。しかしながら、法政にとっての悪い流れは止まらない。ラインアウトは絶不調でスクラムも押し込まれる。集中力が切れない関東学院の気迫に押された格好で4分、9分と立て続けに2トライを奪われて逆転を許すまさかの展開。

しかしここでようやく法政が目覚める。No.8斉田やWTB中井らの強力なランナーを擁する相手と1対1の勝負の連続になってしまったら関東学院も止める術がなくなる。13分、19分、22分、25分と怒涛の4連続トライを挙げて、あっと言う間に38-19のダブルスコア。残り時間から見ても勝負ありで、あとは法政がどこまで得点を伸ばすか。しかし、ここに大きな落とし穴があった。FWの要として法政に活力をもたらしていた途中出場のウォーカーがシンビンで一時退場となってから試合の流れが大きく変わる。

関東学院がドライビングモールで法政FWを20m以上押し込むなど息を吹き返す。30分からの気迫の3連続トライで40-38の大逆転に成功。最後のトライは左隅だったが、小出のGKが成功した場面では汗ばむ陽気にも拘わらず鳥肌が立った。法政で不可解だったのは、31分に5人のメンバーを一斉に入れ替えたこと。ゲームの流れを変えるには微妙なタイミングだし、コンビネーションが整わない状態にかえって不安が増すのでは?というのが率直な感想だった。

関東学院が逆転に成功した時、残り時間は約2分。ビハインドは2点で法政の最後の猛攻が続く。関東学院が渾身の組織ディフェンスで凌ぐものの、アタックを止め続けるのは難しいと思われた。果たして残り時間が殆どなくなってきたところで関東学院に痛恨の反則。途中出場だが尾崎なら十分に決められる位置で誰もがサヨナラPGを選択と思った瞬間、タップキックでのクイックスタート。関東学院が怒涛のアタックを凌ぎきり勝利を掴み取った。この瞬間に上柚木では思わず天を仰いだ法政ファンが多かったことは想像に難くないだろう。



第2試合はここまで調子が上がらない日大と拓大の全敗対決。ただ、日大に関してはアタックもディフェンスも形が出来ているというのが実感。拓大はこの日が初めての生観戦だったが、Jスポーツのオンデマンドで観た感じでは、ディフェンスに不安があり攻撃力のあるBK陣が十分に活かせていない印象だった。

攻め込んでも決め手に欠けたことで苦戦が続く日大は何とか先制点を奪いたいところ。拓大は序盤戦からキックを封印して自陣からもBK展開で攻めるが有効なアタックに繋がらない。そんな拓大がもたつく状況の中で日大が4分に幸先良く先制。拓大が1本返したものの、日大がその後3連続トライを挙げて前半を28-7で折り返す。

しかし、後半は大外に控えるランナーを活かす、拓大が本来目指す形が機能する。3トライを挙げた林謙太が絶好調でGK5本もすべて成功。日大は後半1トライを挙げるのがやっとだったが、結果的に11分に市川が決めたPGがナイスショットとなった。拓大の怒涛の反撃も実らず、38-35の1PG差で日大が辛くも勝利。大学ラグビーではあまり重視されない傾向があるPGだが、3点の重みを改めて感じさせてくれた。

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