「熱闘」のあとでひといき

「闘い」に明け暮れているような毎日ですが、面白いスポーツや楽しい音楽の話題でひといき入れてみませんか?

第60回 YC&ACセブンズ(2019.4.7)の感想

2019-04-14 10:20:52 | 関東大学ラグビー・リーグ戦


今年で60回目となるYC&ACセブンズ。この大会の魅力は長い歴史に違わぬ高いレベルを保っていること。出場チームの多彩さからお祭り的な要素もないわけではないが、チャンピオンシップの決勝戦は手に汗握る好ゲームとなる。日和にも恵まれ、サクラも満開の中で、記念大会にふさわしい思わぬファンへの贈り物が準備されていた。

■出場チーム

出場チームは例年通りで、社会人/クラブ8チームと大学8チームの計16チーム。大学は関東の対抗戦Gとリーグ戦Gからそれぞれ4校ずつで、顔ぶれは固定されている。また、社会人/クラブもほぼ常連チームの出場となった。ここ数年は大学チームが優勢だが、社会人/クラブが意地を見せるかも見どころ。

[社会人] ビッグブルーズ(IBM)、神奈川県選抜。千葉県選抜
[クラブ] 北海道バーバリアンズ、神奈川タマリバクラブ、湘南ベルマーレ、サムライセブン、
YC&AC
[大学(関東・対抗戦G)] 早稲田大学、慶應義塾大学、筑波大学、青山学院大学
[大学(関東・リーグ戦G)] 東海大学、流通経済大学、日本大学、中央大学

会場で配られたプログラムでまずは関東大学のリーグ戦Gのメンバーを確認。4チームともこの大会にはほぼ1本目でチームを構成しているが、1年生の有望選手を加えていることも多い。テビタ・タタフとアタアタ・モエアキオラが卒業した東海大学だが、バリバリのレギュラーに加えて新たな名前が2つ(ワイサケ・ララプトゥアとレキマ・ナサミラ)加わった。流通経済大には新たな名前はないが、こちらも1本目で固めた優勝が狙える陣容。

今年も多くの有望新人獲得に成功した日本大学には昨シーズンデビューを飾ったフレイザー・クワークらに加え、多くの新人が加わっている。中央大学は、成田と侭田のHB団など有力選手がズラリと勢揃いした陣容。ただ、この大会でスピードスターとして衝撃のデビューを飾った住吉のような人材を含んでいるかは不明。

そんな中、オープニングゲームを戦うホームチームのYC&ACと北海道バーバリアンズの選手達がピッチに登場し、第60回大会の火蓋が切って落とされた。

■1回戦8試合

[No.01]  ○YC&AC 42-12(前半14-5) ●北海道バーバリアンズ

優勝回数4回を誇るYC&ACもここ数年の戦績は冴えない。着実に力を付けている北海道バーバリアンズが優勢と会場の誰もが予想したが、メンバーを一新した強力チームになっていてあちらこちらで驚きの声が上がる。対戦相手の北海道バーバリアンズの選手達も「いつもとは全然違う」と面食らったに違いない。42-12の圧勝劇は想定外だったが、今大会、強力メンバーを揃えてもっとも注目を集めたチームにしては穏やかなデビュー戦だったことが後からわかる。



[No.02]  ○東海大学 24-17(前半19-0) ●日本大学

ピッチに登場した東海大の選手達を見て、強力な2人(テビタとアタアタ)の卒業による不在を感じさせない位に大型な選手達が加わったことがわかった。実際に彼らは本当に1年生なのかと思わせるくらいにパワフルな突破と身体能力の高さを見せつけた。対する日大も2年生のフレーザーが一回り分厚くなった姿で登場したのが目を惹いた。前半はいいところがなかった日大もメンバーを替えた後半に立て直しに成功。スコアを7点差まで詰めたものの、実質は前半で勝負を決めた東海大の圧勝だった。



[No.03]  ○神奈川タマリバクラブ 33-5(前半21-0) ●湘南ベルマーレ

監督兼任の福田恒輝や主将の竹山将史といったベテランが引っ張る神奈川タマリバクラブは、新たなメンバーを加えて今年も気合い十分でピッチに登場。対する湘南ベルマーレは登録メンバーがわずか9人で苦しい戦いを強いられる。後半に1トライ挙げるのがやっとで、前後半で5トライを挙げた神奈川タマリバクラブの圧勝だった。



[No.04]  ○筑波大学 28-12(前半14-7) ●義塾大学

対抗戦グループで組織的に戦う2チームの注目対決。慶應が先制した後、筑波が2トライを挙げて逆転に成功し前半は14-7で折り返し。後半は筑波が調子を挙げて2連続トライを奪い試合を決めた。なかなかのタレント揃いで楽しみ。慶應も1トライを返して意地を見せた。



[No.05]  ○サムライセブン 28-5(前半7-5) ●神奈川県選抜

アスリート軍団のサムライセブンに対し、林謙太、山本逸平、茂野圭輝といった拓殖大学で活躍した選手達を含む神奈川県選抜の対戦。ファエアマニ・オペティも懐かしい名前。試合はそんな選手達を揃える神奈川選抜の圧勝かと思ったが、力を発揮したのはサムライセブンだった。前半こそ7-5の互角だったが後半にサムライセブンが3トライ連取で圧勝と意外な結果となった。

[No.06]  ○青山学院大学 38-12(前半17-5) ●早稲田大学

メンバー起用が注目を集めた早稲田だったが、序盤からかみ合わずに青山学院に3トライを先行される苦しい展開。早稲田は前半の終盤に1トライを返すものの、後半も2トライを先行されて万事休した。青山学院もなかなかのタレント揃いで連携もよく圧勝も納得。今シーズンの飛躍も期待される上場のスタートとなった。



[No.07]  ○千葉県選抜 26-12(前半19-0) ●ビッグブルーズ

毎年、国体開催県の選抜チームが招待されるこの大会。今年は千葉県選抜が出場したがメンバーが分からない。周囲より聞こえてきた声からNECが主体らしいとわかる。一方のビッグブルーズはIBMのロゴを胸に戦う。千葉県選抜が混成チームとは思えないくらいに連携を良さを見せ、前半に3トライを先行。後半はビッグブルーズが反撃して2トライを返し緊迫した展開となるが、千葉県選抜が最後に1トライを追加して突き放し勝利を収めた。



[No.08]  ○流通経済大学 40-5(前半14-5) ●中央大学

中央大学に圧勝した流通経済大学はジャパンのCTBの期待も高まるタカヤワが看板スター。粥塚や積も成長が楽しみな選手達だ。しかし、この日注目を集めたのは成長著しいタマ・カペネだった。上位浮上を目指す中央大学だが、今年は成田と侭田のHB団で臨む模様。総力のあるレギュラー陣で戦いに望んだが、タカヤワとカペネに翻弄される形で6トライを奪われ厳しいスタートとなった。



■コンソレーション・トーナメント1回戦[4試合]

[No.09] ○日本大学 38-14(前半17-7) ●北海道バーバリアンズ

この大会での日大の伝統と言ったら関係者の方に叱られるかも知れないが、日大は午前中の試合が苦手。しかし、コンソレーションでは力を発揮するチームでもある。果たして、七戸、平川、黒川ラフィと言った俊足ランナー達にパワフルなジョセ・セルが居る北海道バーバリアンズを圧倒して、「コンソレーションの日大」をアピールした。北海道バーバリアンズは1回戦の予期せぬ敗戦のショックを受けていたのかも知れない。



[No.10] ○慶應義塾大学 33-15(前半12-5) ●湘南ベルマーレ

登録メンバーが少なくパワー不足の感があった湘南ベルマーレだが、前半は1トライを挙げて5-12と健闘を見せる。後半は慶應大に3トライを許し力尽きた感はあったものの、2トライを返す粘りを見せて場内を沸かせた。若い選手が多いだけに、経験を積めば強くなる可能性があることを感じさせた。



[No.11] ○神奈川県選抜 26-19(前半19-7) ●早稲田大学

曲者揃いの感がある神奈川選抜も日大と同じく朝の寝覚めが悪かったのだろうか。後半に息切れ感はあったものの、前半に挙げた3トライが効いて勝利を収めた。後半に盛り返したとは言え、早稲田の反撃は7-26と試合がほぼ決まってから。1回戦での完敗のショックを引きずっていたのかも知れないが元気がないのが気になった。


[No.12] ○中央大学 28-14 ●(前半14-7)ビッグブルーズ

先制は中央大学で、ビッグブルーズも1トライを返して拮抗した展開。しかし、中央大学はその後3連続トライを挙げて試合を決めた。キック、パスなど随所に巧さをみせた侭田の健闘が光った。とくにゴールキックは難しい位置からも含めて4本をすべて成功と、今シーズンこそは中央大のキーマンとしての活躍が期待される。



■チャンピオンシップ・トーナメント1回戦[4試合]

[No.13] ○YC&AC 33-5(前半19-0) ●東海大学

今年のYC&ACは別のチームとの警戒感を抱いて戦いに臨んだ東海大だが、どこかに大学屈指の強力な選手がいるという気持ちもあったと思う。しかしながら、YC&ACはそんな東海大のプライドを打ち砕くかのようにアタックを完全に封じ込め、前半に挙げた3トライで勝負を決めた。東海大は終了間際に1トライを挙げるのがやっとだった。ここで、YC&ACがとんでもないチームである(らしい)ことが明らかとなる。



[No.14] ○筑波大学 24-7(前半12-7) ●神奈川タマリバクラブ

神奈川タマリバクラブに名を連ねる名選手達(竹山将史、福田恒輝ら)は今年も健在。ここ数年も老獪さというかいやらしさで大学生を翻弄してきた感がある。先制は筑波大だったが、タマリバのすかさず1トライ返して7-5と逆転。しかし、その後は筑波大が3連続トライを挙げて圧勝した。突出した選手はいなくも筑波大のバランスの良さと若さが上回った感があった。

[No.15] ○サムライセブン 26-17(前半7-17) ●青山学院大学

社会人/クラブ勢が今年も苦杯を嘗める中で元気いっぱいだったのがサムライセブン。日本初の7人制専門チームとして他競技経験者などのトップアスリートを集めたことに偽りはなく、アタックでは運動能力の高さを見せる。前半に3トライを挙げて試合を優位に進めたかに見えた青山学院だったが、後半は2連続トライを奪われて逆転を許す。粘る青山学院は1トライを返して2点差に迫るが、サムライセブンが1トライを挙げて止めを刺した。



[No.16] ○流通経済大学 45-14(前半17-7) ●千葉県選抜

大学生屈指の選手となったタカヤワが看板の流通経済大学だが、この試合でも目を惹いたのは緒戦と同じくタマ・カペネの成長ぶり。アメフトのような自由奔放なパスなど随所に見どころを作った。緒戦でビッグブルーズを圧倒した千葉県選抜だったが、前後半に1トライずつ挙げるのがやっと。前後半で合計7トライを挙げた流経大の圧勝だった。



■コンソレーション・トーナメント 準決勝

[No.17] ○慶應義塾大学 24-21(前半17-14) ●日本大学

慶應大と日大の戦いは手に汗握る攻防となった。日大がフレイザーやハラシリらが個の強さを発揮したのに対し、慶應大は組織で対抗。日大先制のあと慶應大が2連続トライで逆転。その後は日大と慶應大が1トライずつ挙げて慶應大が17-14のリードで折り返す。後半、慶應大がさらに1トライを挙げて逃げ切り体制に入るが、粘る日大も1トライを挙げてビハインドは僅かに3点。しかし、日大の渾身のアタックも実らずそのまま試合終了となった。



[No.18] ○中央大学 14-12(前半7-12) ●神奈川県選抜

中央大と神奈川県選抜も緊迫した好ゲームとなった。前半はまず中央大が先制しGK成功で7-0。神奈川選抜も巧さを発揮して2トライを連取し12-7と逆転に成功する。後半は中央大が1トライを挙げて14-12。僅差の手に汗握る展開も神奈川選抜が攻めきれずに試合終了。明暗を分けたのがGKで2本を確実に決めた侭田のキック力が決め手となったことだった。

■チャンピオンシップ・トーナメント 準決勝

[No.19] ○YC&AC 33-7(前半21-0) ●筑波大学

ホストチームであることはさておき、2試合で半端ない強さを見せて大会の主役に躍り出たYC&ACはどこも止められない。筑波大との対戦でも東海大とまったく同じように前半に3トライを挙げて試合を優位に進める。ファイナルスコアも東海大とほぼ同じ33-7だったが、東海大戦よりも対抗出来ていた感があるのは、組織的な対応が出来ていたためかも知れない。



[No.20] ○流通経済大学 33-12(前半12-5) ●サムライセブン

YC&ACの対抗馬として期待が高まった流経大だが、サムライセブンも2連勝で自信を付けている。流経大が2連続トライを挙げたことで一方的な展開となるかと思われた前半だったが、サムライセブンが1トライ返して気を吐く。後半も流経大が1トライ挙げた後、サムライセブンが1トライ返して7点のビハインドをキープ。しかし、ここでサムライセブンが力尽き、2連続トライを奪われて試合終了。結果は完敗だが、サムライセブンの健闘が光った戦いだった。



■コンソレーション・トーナメント 決勝
[No.21] ○慶應義塾大学 15-7(前半15-0) ●中央大学

敗者戦とは言え、勝利を重ねて決勝戦まで勝ち上がった2チームの戦いも見応えがあるものとなった。前半は慶應大が3連続トライでGKをすべて失敗ながらも15-0。後半は中央大が1トライを返しGK成功で7-15。しかし、中央大には1トライ挙げてGKを成功させても1点届かない8点のビハインドは大きかった。YC&ACの戦いもそうだったが、GK失敗でもいいので先に3トライを挙げて(2トライ2ゴールでは追いつけない)15点差以上のすることが必勝セオリーなのかも知れない。慶應大が見事コンソレーショントーナメントの覇者となった。



■チャンピオンシップ・トーナメント 決勝

[No.22] ○YC&AC 36-5(前半24-0) ●流通経済大学

いよいよファイナル。試合前のインターバルの間にも、グランド半面を使ったYC&ACの気迫のこもった練習が目を惹く。振り返ってみれば、YC&ACはここまでミスらしいミスがなく勝ち進んできた。個々の技術の高さとパワーもさることながら、組織的な連携も完璧。それは惚れ惚れするような練習風景からも伝わってくる。

そしてキックオフ。観戦位置をバック側の仮設スタンドからメイン側に移動し選手目線での観戦に変えたのだが、ピッチから伝わってくる気迫はここまでの戦いと明らかに違って感じられた。物騒な表現だが、YC&ACの選手達の表情からは殺気のような感情が伝わってくる。相手のアタックは一切許さないと言わんばかりに、キックオフから激しいプレッシャーで流経大の選手達に襲いかかってチョーク。あるいはブレイクダウンでボールを奪い取り、攻撃の糸口すら掴ませない。

流経大はボールを持っても前に出ることができず、敵陣に入ることも殆どないままに4トライを奪われて0-24。こんなに情け容赦なく厳しいセブンズはまったく観た記憶にないくらいの完璧な前半だった。YC&ACはアタックでもお手本のようにスペースを作ってキックパスからトライと世界の技を次々と披露する。

しかし、一方的な展開のはずなのに、テンションが全く落ちないのも不思議。その原因は、実力では及ばないと分かっても諦めずに闘志で応戦した流経大の選手達の気迫にあると気付く。後半はYC&ACのテンションが少し緩んだこともあり、何度か流経大があともう少しでトライという場面もあった。流経大がゴールラインに到達したのは試合終了間際だったが、感動的な幕切れでもあった。今まで観たセブンズで最高に記憶に残る試合と言っても過言ではない。



■ホストチームからの最高のプレゼント

YC&ACに始まり、YC&ACに終わった感が強い第60回大会。このとんでもないチームは、その後の情報でNZのセブンズ元代表など強力な選手達によって構成されていたことが分かった。しかも、彼らは数日前に香港で行われていた香港10s(10人制ラグビー)に参戦し、プレートトーナメントで優勝を果たしたばかり。6戦して1敗で、その敗れた相手はチャンピオンに輝いていることから優勝する力はあったことになる。

素晴らしいプレーと圧倒的な強さで観客を魅了したチームは、対戦相手のとくに大学3チームとってもかけがえのない経験を与えたことになる。また、日本では観ることの出来ない10人制ラグビーのことをもっと知りたいという気持ちにもなる。セブンズの試合形式に近いが、アタッカーが増えると捉えれば、より厳しいディフェンスが求められる。しかしながら組織での対応ならセブンズよりも15人制に近いとも言える。束の間のYC&ACの選手達のプレーからいろいろなことが連想される。1日間に亘る濃厚なストーリー展開に、ラグビーの奥深さを学んだという意味でも忘れられない体験となった。
コメント

関東大学ラグビー・リーグ戦G(1部)2018 第7週の試合結果

2018-11-25 09:01:54 | 関東大学ラグビー・リーグ戦


リーグ戦Gも大詰めの7週目。11月17日と18日の両日に入替戦回避をかけたサバイバルグループの重要な2試合が行われた。今シーズンから新たな試合会場として使用が始まったセナリオハウスフィールド三郷。先だっての日大と法政の試合は自動車ルートの選択を誤り遅刻の失態を演じてしまったが、今回は東北自動車道から外環を使ったため余裕で会場に到着し第一関門はクリア。

ただ、ここの第2関門は観客席。陸上トラックがあることはさておいても座っての観戦は臨場感が乏しい。2日間ともにチームテントが立っている側から選手目線で観戦することにしたが正解だった。秩父宮で試合ができる上位グループの試合のような整った環境ではないものの、ベンチからの熱い激励(もちろん心ない野次や叱責は一切なし)に観戦している私も元気を貰うことができた。



■第7週(11月10日)の試合結果

11/17(土) ○日本大学 47-10 ●専修大学 セナリオハウスフィールド三郷
11/18(日) ○拓殖大学 12- 7 ●中央大学 セナリオハウスフィールド三郷





第1日目は日大と専修の対戦。ここまで既に2勝を挙げてアドバンテージがある専修に対し、日大は敗れると入替戦が濃厚となり負けられない。余裕を持つ専修にお尻に火が付いた日大がチャレンジという形で、闘志満々で試合に臨むことは十分に予想できた。キックオフから僅か3分でその日大がFWのパワーを見せつけてアサエリがトライ。その後、専修が反撃に出て1トライを返すものの、アドバンテージの逆効果でテンションが落ちていたのか専修はチームに勢いがない。

FWでアサエリ、BKではフレイザーが元気いっぱいの日大がFW戦を制し、その後着々と加点し試合を優位に進めた。そして最終スコアは47-10の思わぬ大差。この勝利により、日大の6位以上が確定したのに対し、専修は最終戦に敗れると7位で入替戦。それ以上に元気が観られないのが気になる。昨年のほぼ同じ時期に1部再昇格に向けて気持ちを高めていたことを思いだして欲しい。





第2日目はここまで全敗同士の言わば最下位決定戦。あとがなくなった形の中央大も拓大も気合十分でそれはピッチサイドで観ていてもひしひしと伝わってくる。まずはパワーで勝る拓大がに中央大陣で攻め続ける。スクラムやラインアウトなどFWのセットプレーでは圧倒できるものの全般的に選手が硬く成っている印象。中央大の執拗な抵抗もありブレイクダウンで時間をかけてしまうことと、アタックのテンポも単調なためゴールラインが遠い状態。中央大がペースを掴む形となり、BKでボールを前に運ぶ場面が増えていく。しかし中央大も決め手を欠き、前半は両チームともに無得点で終了。

後半はディフェンスで自信を掴んだ形の中央大が拓大陣深くで攻め込む状況。ここは拓大が粘り強いディフェンスで耐える。そして7分、自陣でのターンオーバーからタテに抜けてボールを繋ぎマヒナがようやく先制トライ。その後も両チームによる激しい攻防が続くが30分に拓大が追加点を奪って勝負あったかと思われた。しかしながら中央大も粘りを見せて36分にトライ(ゴール成功)を奪い7-12で僅かに5点のビハインド。本当にどちらに転ぶかわからない状況で拓大が中央大の猛攻を凌ぎきり、最下位転落のピンチから逃れた。



■第8週(11月25日)の試合予定

第8週(11月25日)は秩父宮と前橋(敷島公園)に分かれてのリーグ最終戦で、全ての試合が注目カード。各チームのラストファイトをしっかり見届けたい。

11/25(日) 流通経済 vs 法政大学 11:30 秩父宮ラグビー場
11/25(日) 大東文化 vs 東海大学 14:00 秩父宮ラグビー場
11/25(日) 拓殖大学 vs 専修大学 11:30 前橋・敷島公園サッカーラグビー場
11/25(日) 中央大学 vs 日本大学 14:00 前橋・敷島公園サッカーラグビー場
コメント

関東学院大学vs 東洋大学(関東大学リーグ戦G2部-2018.11.04)の感想

2018-11-16 02:06:51 | 関東大学ラグビー・リーグ戦


國學院大の逆転勝利の余韻覚めやらぬここ国士舘大学のグラウンド。第1試合は立正大サイドで観戦したが、今度は東洋大サイドに移動する。そこはまだ國學院大学の関係者による大きな歓喜の輪があり、1部昇格に向けて一歩前進を果たしたチームを讃える熱気に包まれていた。さて、第2試合は関東学院と東洋大学の全勝対決。ここで勝利を収めたチームがまず1部リーグ昇格チャレンジへの1枚目の切符を獲得する。いつしか雨も止み、秋晴れとはいかないもののまずまずのコンディションとなった。

関東学院は昨シーズン1部リーグで戦いながらも無念の入替戦敗戦となりここに居る。入替戦ではパワー不足を露呈して前半は圧倒されたものの、後半にサイズのある選手を投入してからは勢いを得て5点差まで肉薄したが一歩届かなかった。降格が決まったあと、女子マネージャー達が大粒の涙を流して泣きはらしていたことが今でも心に深く残っている。そんな悔し涙を流さないためにも戦力アップを図ってきた関東学院。春シーズンから好調が伝えられ、全勝でここまで来た。ただ、前節の國學院大戦では2点差の薄氷を踏むような勝利だったことに一抹の不安を抱かせる。一方の東洋大もここまで全勝。かつて1部で戦った経験を持つこのチームも昇格への熱い想いがマグマのように堪っているはず。



◆前半の戦い/2部リーグとは思えないスピーディーな展開に舌を巻く

颯爽とピッチに登場した両チームだったが、困ったことに遠目ではジャージーの見分けがつかない。関東学院は濃い緑で東洋大は濃紺なのだが同じ色に見えてしまう。辛うじてパンツの色(関東学院が白)で識別できる感じだから、キックの時のオフサイドを判定にも支障を来すのでは?と思われたくらい。どちらかがセカンドジャージーならば問題ないように思われたのだが。

そんなちょっとしたモヤモヤ感の中で試合が始まったが、キックオフから目の覚めるようなゲーム展開に目を奪われた。ボールがスピーディーかつワイドの展開される中での攻守の切り替えもありどんどん目の前の選手達のプレーに引き込まれていく。関東学院ならこれくらいできておかしくはない。しかし、東洋大もまったく遜色ないくらいにボールを動かすことができている。そもそも、これだけ統一された意思のもと、組織的にボールが動かせるチームが1部リーグに何チームあるか?というのが現状であることに一抹の寂しさを感じる。



そんな中での3分に早くも東洋大に激しいディフェンスからのターンオーバーにより先制点が生まれる。GKは失敗したものの、5-0での東洋大リードに早くも関東学院はピリピリしたムードに包まれる。8分、今度は関東学院が東洋大陣22m付近でのラインアウトを起点として右オープンに展開し右WTBがトライ。GK成功で7-5と逆転に成功。両チームによって繰り広げられる激しい攻防に観戦している方もヒートアップの状態になってしまった。

このトライに勢いを得た関東学院がペースを掴む。13分にも東洋大陣でのラインアウトを起点として絶妙のウラチョン(ウラへのチョン蹴り)をCTB12の選手が拾ってトライ。GK成功で14-5と関東学院がリードを拡げる。しかし東洋大も負けていない。18分、関東学院ゴール前のラインアウトを起点としてモールを形成しゴールラインを超えたもののグラウンディングできずにパイルアップ。東洋大は直後の5mスクラムからオープン展開でトライを奪う。GKも成功で12-14とビハインドを2点に縮めたところで東洋大応援席が大いに盛り上がる。「行けるぞ!」というムードがピッチ上に充満するような感じ。関東学院サイドの様子は推し量るしかないのだが、危機意識を抱いたファンも多かったのではないだろうか。

このトライに勢いを得て、前半の後半は東洋大のペースで試合が進む。とくに30分を過ぎたあたりでは関東学院は自陣ゴールを背に守勢に回る苦しい展開。しかし、ここで、あと一歩のところを踏みとどまれたことが大きかった。前半は一進一退の攻防の中、関東学院が2点のリードで終わるものの、内容的には東洋大がやや押し気味の印象。HB団がテンポよくボールを動かす東洋大恐るべし! それと同時に関東学院危うし?の前半でもあった。



◆後半の戦い/前半とはうって変わり完璧な出来を見せた関東学院

前半は東洋大の食い下がりを許した形の関東学院。しかし、後半はマイボールキックオフからギアを一気にトップに上げて東洋大陣に襲いかかる。相手の蹴り返しに対するカウンターアタックからボールを繋いで一気にトライラインまでボールを運んだ。開始から1分が経ったかどうかのタイミングでの鮮やかなノーホイッスルトライだった。関東学院は畳みかける。4分にもトライを挙げて28-12とリードを拡げる。このキックオフ早々のワンツーパンチは確実に効いた。

関東学院の試合は昨シーズンの入替戦以来。それからもうすぐ1年が経とうとしているわけだが、もしも?が許されたとして、昨年がこのチームだったら最下位になることもなかったのではと思わせる位に選手達の体格が一回り大きくなっていることが目を惹いた。とくに新人FBの川崎清純の191cm、105kgは1部リーグの15番の選手達を見回してもないサイズ。結果的に何度もキックオフの時に関東学院の選手達を間近で見る形になったのだが、既に1部リーグの面構えになっているように感じられた。1部を経験している選手が少ないとは言え、王者のDNAはしっかり受け継がれているとみるべきか。



その後も関東学院のアタックが冴えて15分に再びウラへのキックからトライを追加する。さらに20分、今度は相手ボールスクラムを強力にプッシュしてターンオーバーに成功してBKに展開してトライ。前半はやや劣勢とみられたスクラムもしっかり立て直した。42-12と関東学院がリードを大きく拡げたところでほぼ勝敗の行方は決まった。20分から30分にかけての時間帯には東洋大が攻勢に出て関東学院陣内で得点を伺う展開となるものの、惜しいミスもありなかなかトライラインを超えるまでに至らない。アタックもさることながら、関東学院の伝統といってもいい組織的なディフェンスが見事だった。

ゲームも終盤に近づいた30分以降の時間帯になると東洋大の選手達に明らかに疲れが見え、関東学院の自在にボールを操る展開となる。これも伝統と言っていいと思うが、関東学院の選手はボールを持った段階で必ず個々の判断が入る。ルーティーンワークでボールを回すことはなく、また、パス自体もオフロードのような「結果オーライ系」のものはまず使わない。パスの方向、長さ、速さにタイミングを工夫すれば相手ディフェンスを突破出来ることをお手本のように示してくれる。1部上位チームでもノールックパスやオフロードがかなり流行しており、その失敗がピンチを招く場面が多いことに改めて気付かされた。

関東学院は32分と42分にも得点を追加。やはり大型FBの川崎がライン参加すると関東学院のアタックは迫力を増す。また、この日光ったのがルーキーで司令塔を務めたSO芳崎のゴールキック。右隅や左隅といった難しい位置からも確実に決めて8/8のパーフェクトを達成。1部2部を通じてももっとも安定したプレースキッカーと言っていいだろう。前半とうって変わって、後半の関東学院は6トライを奪い無失点の完璧な内容。と同時に入替戦の切符ゲットも決めた。この内容なら来る入替戦も不安なく戦えるだろう。



◆試合後の雑感/1部チーム偵察隊には戦慄の内容

入替戦も近づいた時期での2部リーグの4強対決とあって、間違いなく1部リーグでこの中のチームと戦う可能性があるチームからはビデオを抱えた偵察隊が派遣されていたはず。自分達のチームと見比べながらも試合が進むにつれて(とくに第2試合は)危機感が募っていったのではないだろうか。「絶対に最下位になってはならない。」はおそらく各チームの共通認識だったと思われる。相手が東洋大あるいは國學院大にしても、パワーで対抗できたとして早いテンポのラグビーに巻き込まれたら厳しい戦いを余儀なくされる。それくらい1部リーグの関係者にとっては身の引き締まる試合内容だったと思われる。

逆に気楽な偵察隊気分で観ていた私にとっては、より楽しみが増したと言える。はっきり言ってしまうと観に来て良かった(一度は必ず観るべきだ)という気持ちで一杯。関東学院と東洋大あるいは國學院大のファンやチーム関係者の方々にとって気になる実力がどのくらいあるのか?だが、関東学院は現段階で1部リーグに所属したとしても上位の一角に食い込む力はあるように見えた。ただし、入替戦で戦うチームは強度の高いチームとの試合経験を積んでいる。2部リーグのチームにとっての不安材料はここだと思われ、また1部のチームはパワーで圧倒する戦いを挑んでくるはず。

内容は良くてもそれだけでは勝てないのがラグビーの理不尽なところ。それと、大学ラグビーにおいてもっとも恐ろしい敵は「己自身」であることは長い観戦歴のなかでも度々感じている。チームは1週間で(とくに悪い方に)変わってしまうことは普通に起こる。まだ少し先だが、自分達のラグビーに自信を持ち、そして慢心を抑えて戦って欲しいと切に願う。
コメント

関東大学ラグビー・リーグ戦G(1部)2018 第6週の試合結果

2018-11-15 01:53:02 | 関東大学ラグビー・リーグ戦


雨天の試合が多く、時にピッチが田圃のような状態での試合もあった昨シーズンに比べると、今シーズンは本当に天候に恵まれている。リーグ戦Gの各チームの残り試合は2つ。第6週はまず優勝争いに絡む上位4チームによる「決勝リーグ」の第2ラウンドが第1ラウンドと同じく秩父宮ラグビー場で行われた。

■第6週(11月10日)の試合結果

11/10(土) ●法政大学 17-39 ○東海大学 秩父宮ラグビー場
11/10(土) ○大東文化 46-14 ●流通経済 秩父宮ラグビー場





第1試合は前節に流経大と引き分けた東海大に法政がチャレンジ。後半は法政が持ち前の攻撃力を発揮して多くの見せ場を作ったものの、前半に失点を重ねたことが響き法政の完敗だった。専修の結果次第という他力本願的な要素もあるが、法政の最終戦は上位グループキープがかかった試合となる。一方、得点の上では快勝だったものの、東海大は乱戦を辛くも制した感がありなかなかチームが纏まらない。大学選手権を前に、残る公式戦は優勝がかかった大東大戦のみとなるため、どんな形でチームが出来上がるか予断を許さない状況のように見えた。



第2試合では全勝街道をひた走る大東大に流経大がチャレンジ。優勝に向けて気合十分で戦いに臨んだ流経大だったが攻守ともに隙を見せない大東大の前に失点を重ねて完敗。大東大は大学選手権に向けていよいよチームが固まってきた。盤石のスクラムを武器として、FWの得点力が高いのはもちろん、両WTBの決定力も高い。大東大は対戦相手にとってディフェンスの的を絞りにくい厄介なチームになっている。最終戦の東海大戦でどこまでチーム力が上がっているか、大学選手権を前にして期待も大きい。



■第7週(11月10日)の試合予定

第7週(11月17日と18日)はサバイバルグループの第2ラウンドがセナリオハウスフィールド三郷で行われる。4位の可能性もある専修が優位で、日大も一歩リードの形だが、まだまだ余談を許さない状態。2部リーグでは関東学院の調子が上がっており、東洋大と國學院大も侮れない力を持っていることが気になるところ。三郷では秩父宮の決勝リーグ以上に熱い戦いが繰り広げられることが期待される。

11/17(土) 日本大学 vs 専修大学 14:00 セナリオハウスフィールド三郷
11/18(日) 拓殖大学 vs 中央大学 14:00 セナリオハウスフィールド三郷
コメント

立正大学vs 國學院大学(関東大学リーグ戦G2部-2018.11.04)の感想

2018-11-10 03:09:13 | 関東大学ラグビー・リーグ戦


リーグの終盤戦は熾烈な優勝争いと入替戦回避をかけた壮絶なサバイバル戦。しかし、それは1部だけのことではない。2部でも1部昇格(あるいは復帰)を夢見るチーム同士の熱き戦いがあり、もちろん入替戦回避に向けた戦いも同じようにある。どうしても大学選手権の戦いもある1部だけが注目を集めることになりがちだが、2部の戦いが内容で劣る(面白くない)ということはない。それは後ほどたっぷり書くとして...

1部と2部のチームが相まみえる機会として、春の関東大学ラグビーフットボール連盟主催の「セブンズ・ア・サイド」(通称:リーグ戦セブンズ)がある。1部側のチームのスタンスもあるが、ここでは2部所属校が1部所属校を破ることは普通に起こっている。ラグビーの内容ではむしろ逆転しているのではないかと思わせることもしばしば。実際に2014シーズンと2015シーズンには2年連続で2校同時入替も実現している。直近の昨年末の入替戦にしても、専修大学が関東学院を破って復帰、立正大学は拓殖大学と引き分け(その場合は1部が残留のルール)で涙を呑んだ。

そんなこともあり、この時期になると入替戦出場の可能性があるチームからは「偵察隊」が派遣されることになる。2部リーグ第6節の2試合が行われるここ国士舘大学にも間違いなく1部の3チームから偵察隊がビデオを抱えて訪れているはず。普段は1部の試合を追いかけている私も気分は偵察隊であったりする。この日に限っても昨シーズンは入替戦で涙を呑んだ関東学院と立正大学の状態はどうか、あるいはここまで好調な東洋大と國學院大の実力は如何に?と使命感を帯びていない気楽な観戦者ではあるのだが。

さて、この日の2試合はここまで1敗同士で相まみえる立正大vs國學院大と全勝対決となった関東学院vs東洋大。とくに、前節の試合で関東学院に対し僅か2点差での惜敗を喫した國學院大の戦いは要注目。また、別会場で戦う山梨学院は苦しい戦いが続いている。風雲急を告げる2部で何が起こっているのかなど興味は尽きない。



◆前半の戦い/お互いに攻めあぐむ中での拮抗した展開

第1試合はお馴染みのオレンジのジャージーに身を包んだ立正大と小豆色がチームカラーの國學院大の対戦。双方ともに既に1敗を喫しているため、1部昇格の戦いに向けた2枚の切符を掴むためには絶対に負けられない戦い。ピッチに登場した両チームの選手達を見比べてみると、留学生3名だけでなく明らかに立正大の方がサイズが2回りくらい大きく見える。1部でも遜色ないくらいと言えるだろう。戦う前から立正大がパワーで國學院大を圧倒するであろうと誰もが感じた中で試合が始まった。

予想通り序盤から体格差の優位を活かす形で立正大が優位に試合を進める。渾身のタックルで対抗する國學院大は防戦一方だが、立正大も有効にボールを運べているわけではない。また、立正大はとくに自陣からはキックが多い展開。それもコンテストキックではなく、エリアを取ることが狙いのロングキック。このことが寧ろ國學院大に蹴り返すかボールキープするかの選択肢を与えていたことは否めない。そんな状況に1部での立正大の試合ぶりが思い出された。概ねの印象は「大人しいチーム」で、身体をガチガチ当てるよりもキックが多いプレースタイルは変わっていないようだ。

先制したのは立正大。11分にFWでボールを前に運んだあと、左に大きなスペースができたところで巧みなキックパスが決まりトライ。ゴールキックも成功でまずは立正大が7点をリードした。立正大がキック主体ということもあり、ボールを持つ機会が多い國學院大は立正大とは逆に自陣からでも9シェイプを使いながら順目にボールを動かしていく。意図がはっきりしていて大きな選手達を相手にしてもボールを簡単には失わないのラグビーは見応えがある。ただ、この日は連携がうまくいかなかったのが、BKでアクセントを付けるところでミスが目立った。気負いもあったのだろうか。

お互いが決め手を欠く中でスコアは7-0のまま前半の終盤にさしかかる。32分、國學院大が立正大陣に奥深く攻め入ったところで立正大に反則。國學院大はゴール正面の好位置でショットを選択し3点を返した。結果的にだが、この3点がものを言うことになる。そんな拮抗した試合展開の中で、立正大がサイズを生かし切っていないことにも気付く。國學院大のタックルがしっかりしていることもあるが、それだけではなさそう。前半はそのまま7-3と立正大のリードで終了した。



◆後半の戦い/國學院大が見せた驚異の粘りに拍手しかない

後半もキック主体の攻めの立正大に対し、ボールキープで攻め上がろうとする意図が明確な國學院大の図式は変わらない。お互いに決め手を欠き、攻めあぐむ状況の中で23分にようやく得点板が動いた。立正大陣22mライン手前のスクラムから國學院大がオープンに展開しラック、そこでできた相手DFの穴をつく形で右WTBの選手が一気にタテに抜けて約30mを走りきりゴールラインまで到達。ゴールキックも成功して國學院大が10-7と逆転に成功した。

ここでようやく立正大が目覚めた。キック主体の攻めから個々のパワーを活かす形でボールを繋ぎ攻め上がる。これも回想だが、1部で戦っていた立正大が終盤に見せる猛攻に「なぜ前半から積極的にこの形で攻めないのか?」と何度も感じた事を思い出す。立正大のパワフルな攻めに國學院大は自陣で防戦一方となる。ただ、立正大の攻めは単調の感が強い。外に大きくボールを動かしてエッジを効かせればゴールラインまで届きそうな場面でも内、内に攻めてしまう。

残り時間が少なくなった36分にようやく立正大がトライを挙げ、GKも成功で14-10と再逆転に成功。このままボールキープで時間を使えば勝てる所まで来た。しかし、ここからの國學院大の(そのパワーはどこに残っていたのか?と思わせる)勝利を目指す執念は見事だった。「ここで負けたら終わりだ。」といった思いを全員でシェアする形でキックオフに対するカウンターアタックからモールを使いながらで力強く前進。そしたチーム関係者の想いはゴールラインまで届いた。ゴールキック成功で14-10と再々逆転に成功する。

もうあとがなくなった立正大。キックオフから國學院大に強力なプレッシャーをかけ、ゴール前でマイボールスクラムの絶好のチャンスを掴む。FWでボールを前に運んでゴールラインを超えればサヨナラトライ。しかし、國學院大は自陣を背にした大ピンチを凌ぎきりターンオーバーに成功。ボールをタッチに蹴りだした時は手元の時計が44分だった。劇的な勝利に國學院大學関係者から大きな歓声が上がる。こんな試合は1部でもなかなかないというくらいに感動的な幕切れだった。



◆試合後の雑感/國學院大の渾身のディフェンスなくして語れない試合

立正大がもっと巧く攻めていればという印象はあるものの、大きな相手を畏れずにタックルに次ぐタックルで身体を張り続けた國學院大の渾身のディフェンスが呼び込んだ大勝利。國學院のラグビーと言えば花園で多くの実績を誇る「久我山」であったり「栃木」であったりと高校がすぐに思い浮かぶ。しかし、これからは大学もプレゼンスを増して行くのではないだろうか。そんな熱き戦いだった。このあとに行われた第2試合で「偵察隊」はさらなる驚きを経験することになる。
コメント