花日和

恋ひわび しばしも寝ばや 夢のうちに 見ゆれば逢ひぬ 見ねば忘れぬ

密告・者

2012年05月22日 | 映画
《 密告・者 》 (原題 綫人~The Stool Pigeon~)



去年の11月に、はるばる遠い劇場まで足を運んで観たんですが...

劇場でパンフレットを売ってなかったので...家に帰ってからもういちど内容を思い返す作業が出来なくて...

記憶がちょっと曖昧になっていたので、もう一度借りて観ることにしました


以前...劇場で観た当時の感想はこちら...


あ...あれ?...なんか私ったら思いっきり 「陸毅さん 超~カッコよかった~」 ...とか言ってるし...(滝汗

感想も思いっきり陸毅さん目線だし...なんなんだよ...そのピンクのデカ文字にハートの多さは...

なんだか遠い昔のような気がするけど...たった半年前なんですね~

アハハ...アハハハハハハ...... (...もう笑うしかない (笑))

自分でもこの変わり様にはビックリですが...天意には逆らえません


で...もう一度観ての感想は...泣ける 前は全く泣けなかったのに...登場人物がみんな切なくて泣けます


ただひとりの妹を救う為に密告者の道を選ぶしかなかったサイグァイ(謝霆鋒 ニコラス・ツェー)も切ないし...

バーバイ(陸毅 ルー・イー)に捨てられて、サイグァイと逃げる決意をするディ(桂纶镁 グイ・ルンメイ)も哀れだし...



でも、誰よりも...心も身体も傷だらけな張家輝(ニック・チョン)演じるドンが痛々しくて...とにかく切なくて...

彼の演技にボロボロ泣かされました...



ドンは以前密告者をやってくれていたジャバー(廖啟智 リウ・カイチー)を救うことができず...

ジャバーは心に深い傷を負ってしまい...精神に異常をきたして路上生活者に...



そんな彼に責任を感じ、ジャバーの元を訪れては何かと面倒を見たり...ご飯を作ってあげたり...

上官として部下には「彼らは金を得て、俺たちは情報を得る...イーブンな関係だ」とか言ってるくせに

自分は非情になりきれず...密告者を捜査上のコマのひとつとして見れずにいつまでも苦しんで...

更にドンは、以前自分が妻を自殺に追い込んでしまったというもうひとつの心の傷を抱えていて...

その事でずっと自分を責め続けて...記憶を失った妻を見守り続けていますが...

殺風景な捜査部屋(?)の片隅で寝起きしてるのは...そんな自分への戒めなのかもしれません

過去の幸せそうなシーンや、劇中にかかる「月亮代表我的心」が余計切なさを醸し出しています...



お話の後半では、さらに妻を不幸な目に遭わせてしまい...ついにドンは自分が自殺未遂まで...

心身ともにますますボロボロになって行くドン...

密告者の人生まで全部背負い込み過ぎるドンは、この仕事には向いてないのかもしれません...

(あぁ...それなのに...前回のニック・チョンについての感想が「ズタボロ」だけだったなんて...張家輝对不起~


ちょっとお話が逸れますが...

また続きを読み始めた 《 北方三国志 》 で、ちょうど孔明が「諜略の為に部下の命を犠牲にするかもしれない...」

と悩んでいる場面なので...なんだかニック・チョン@ドンと孔明が重なってしまいました


劇場で観たあと、もう一度家でDVDを観るとまた違った目線で観る事が出来て面白いです

でも...やっぱり誰も救われない切ないお話です...最後になにか希望が欲しかった...



PS...

メイキングに、ニコラスが自らバリカンで坊主にしてるシーンがノーカットで入っていましたが...



なんか...とっても挑戦的な目をして髪を剃って行くところがカッコよかったです

いい男は坊主にしてもやっぱりいい男なんですね

坊主にしてもいい男 その1



坊主にしてもいい男 その2



うふふ...自己満足
コメント (6)
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