映画「ともしび」:スリリングな無言劇 2019年04月13日 14時47分33秒 | 映画(新作レヴュー) ほとんど台詞はない。いわゆるスコアと呼ばれる音楽もない。物語の核になる夫が犯した犯罪も,家を訪れてドアを叩く被害者の親の罵詈雑言と,偶然発見した「証拠」らしき写真によって,間接的に語られるだけ。原題である「アンナ」という演劇教室に通う老年の家政婦の所作を,ほぼフィックスのカメラで捉えた物語は,思いの外さまざまな感情を呼び起こすドラマだ。 映画のほとんどは,夫が収監された後に一人残されたアンナの生 . . . 本文を読む