今日遅めの昼食を取りながら、五輪中継を見ていました。
北島康介選手の200m平泳ぎの金メダルに沸いた後、柔道男子100k級の鈴木柱治選手まさかの初戦敗退にショックを受けました。
柔道については、古くより受け継がれている一本を取る柔道が、ポイントを取ることが優先される「JUDO」に変わりつつあるという報道をよく耳にします。
私もほんのわずかだけ空手をやり、格闘技好きの立場からすれば、武道が本来持っている精神や考え方を大事にしたいという意見には大賛成です。
しかし、善し悪しは別にして、現在の柔道が五輪では「JUDO」である以上、そのルールの下で勝利を目指していくのがアスリートともいえます。現に、「JUDO」でも金メダルを取った日本人選手もいるのですから。
柔道にしても水泳にしても、冬季五輪のノルディック複合にしても、日本人が勝ちだすと日本人に不利なルール変更が行われるなんて話は以前よりあります。しかし、そうしたルール変更を止めることができないでいる実態もあります。
谷亮子選手は、自身を「柔道家」と呼ばれることを好まず、「アスリート」と称していると聞きました。「人を殺す術」としての武術が現代では成立しない以上、アスリートとして結果を出していくのがプロということでしょうか。
日本人に不利なルール変更を止める各競技団体幹部の皆様の奮闘を期待するとともに、あくまで現行ルール下での勝利を目指す選手の皆様の健闘をただ×2祈るのみです。
ちなみに、日本古来の「柔術」を「柔道」として世界に広めた嘉納治五郎は、自身は古来の柔術も身に着けた上でレスリングやボクシングという西洋起源の格闘技にも精通し、格闘技者として社会体育としての柔道の普及にも努めたそうです。
全日本選手権では一本を取る「柔道」もでき、国際大会では「JUDO」で勝負しても勝てる。そんな日本柔道であったら素晴らしい!なんて思いました。
日本男子柔道で、現在の所ただ一人金メダルを取った内柴選手が決勝で一本を取った技が関節技であったところに「JUDO」で「柔道」を貫いた意地を見たような気がします。(あくまで私の思い込みです)
以上、1年足らずで空手に挫折してしまった「ヘタレ格闘技好き」の独り言でした。