某ファンサイト管理人の音楽随想記

ジャンル縦横無尽の音楽コンシェルジュ。知っておきたい名曲・アーティスト満載。全音楽ファンに捧げるちょい濃い目のBlog!

「Amazing Toys」-須藤薫-

2006年01月06日 | ♪国内 -女性


「Amazing Toys」-須藤薫-(アルバム)1982年
Produced & Directed by Kaoru Kawabata/川端薫
Co-produced by Masamichi Sugi/杉真理
Arrangement by Masataka Matsutoya/松任谷正隆

 

日本のPop Music史上、名盤中の名盤!

楽曲の質、アレンジの職人技、ミュージシャンの卓越したプレイ、音響的なレベル、どこを取っても素晴らしい!!!当然ながら名盤として最近リイシューされました(^^)。

企画から制作、録音、マスタリング、更にアートワークまでに至る迄、全ての過程に才能あふれた素晴らしいスタッフが集結しています。もちろん、だからといって素晴らしい作品が約束される訳ではない事は、他の多くの例で明らかです。そこが大衆音楽のマジックでもある訳ですが、これは大成功例ですね(^^)。

それにしても・・・です。五十嵐浩晃さんの時にも書きましたが、昨今はこういう、ある種の豪華な(でも当時は割と普通でしたが)多くのスタッフというか人間が関わる作品は、本当に無くなってしまいました・・・。90年代にセールス面で成功した"看板プロデューサー"制作方法の確立と、デジタル機器の進化に伴う制作コストの削減の圧力から、一気に、経費がかかるこのような制作方法を切り捨ててしまったのだと思います。更にはパソコンの普及拡大にともなう音楽のコピーの常態化が、結果的に、制作サイドへの利益の還元がどんどん薄くなり、この手法が採りたくても採れなくなってしまった物と思います。

瀬尾一三さんが自分を称して最後のアレンジャーと言っていましたが、その真意は、仕組み/音楽システムとしてこの制作方法が絶滅してしまった事を意味しているのだと解釈しました。今、スタジオミュージシャンという職業が、デジタル機器に取って替わられ殆ど成り立たなくなってしまっています。つまり職人さんや職人技がどんどん消え失せていってしまっていることも意味していると思います。

これからの日本の大衆音楽は、(職人技が消えた分)個人発の"嗜好や質"にどんどん収束され、その音楽の発信人との"感性のマッチング"だけが音楽を選ぶ基準になって行くことでしょう・・・。既に今でも"音楽としての完成度"はあまり重視されない状況にすでに入り込んでいますしね・・・

だからそういう意味で、90年代前半以前迄のPop音楽は、これからは"国宝級"の大切な音源になるでしょう。特に多くの人材が集結して制作された70年代~80年代のPopMusicは、今後とも(いろんな要素を考えると)とても再現不可能だと思うから。

だ・か・ら・・・

正座して、心して、聴いて下さい>(特に)若者 (<ちょっと本気だぁ(笑))

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