映画とライフデザイン

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映画「LIFE!」 ベン・スティラー

2014-03-26 12:02:58 | 映画(洋画 2013年以降主演男性)
映画「LIFE」を映画館で見てきました。
これは想像よりもよかった!何よりも映画を見た後味がいい。

現代アメリカ映画を代表するコメディアンであるベン・スティラー自らが監督する主演映画である。予告編で見たときにはある変人の物語のように感じて、見るつもりはなかった。ただ、ショーン・ペンが出ていることだけが気になっていた。彼の出演、監督作品でハズレはない。しかも、ショーンペンは天才的ロケ・ハンターである。「イントゥ・ザ・ワイルド」「プレッジ」などいつも美しい風景をバックに楽しまさせてくれる。「きっとここが帰る場所」もそうだ。彼が出演するだけで、映画の内容からして同じような展開になると予測できた。その直感は当たっていた。グリーンランド、アイスランドなんて、自分はおそらくは生涯行きそうもない場所をロケしてくれた。ダイナミックで美しい映像だ。心の底から爽快な感覚を持つことができた。しかも、ベンスティラーだけでなく、オスカー俳優の大物ショーンペン、シャーリーマクレーンの2人が熟練の演技でうまいくらいにスパイスを利かせてくれる。実にお見事!

アメリカのグラフ誌「LIFE」は1936年の創刊から2007年に休刊されるまで、世界で幅広く読まれていた。主人公のウォルター・ミティ(ベンスティラー)は写真管理部で働くLIFE誌のネガ管理者だ。独身のウォルターは毎日変化のない日々を過ごしていた。唯一の楽しみは、現実から逃避する空想をすることだった。美人で子連れの同僚に魅かれていた。しかし、経営不振でLIFEの廃刊が決まった。会社に整理担当者が来て、リストラが始まりだしたのだ。そんなある日、LIFE誌の最終号の表紙を飾る大切な写真のネガがないことに気付いた。ネガの行方を確認するためにカメラマン(ショーン・ペン)を探しにでる。ウォルターは一大決心をしてグリーンランドに向うのだが。。。

昔アンカレッジ経由でパリに向かう飛行機の中からグリーンランドの大陸を眺めたことがある。地図上でいつも気になる場所だった。そこへ主人公が向かう。のどかな港町から見る海岸の地形が美しい。そこで主人公はヘリコプターに乗り込む。そしてヘリコプターから海へ飛び込む。さすがにサメはニセモノだろうけど、実際にベンスティラーが荒海に飛び込んでの撮影に挑戦している。この臨場感ある映像が凄い。

そしてアイスランドに向う。カメラマンがアイスランドから空路移動するという話を聞いた。あわててそばに向おうとする主人公は、自転車で懸命に追いかけるが、そこはものすごい火山地帯だ。
スケートボードに乗り込み、懸命に追いかける。爽快な映像だ。そして向った場所で、火山の噴火に直面する。桜島の噴火のような噴煙を避けるように逃げていく。このあたりの映像は見ていて楽しい。
結局カメラマンはヒマラヤへ行ったらしい。そこで現地人2人を雇い登っていく。雪山を空の上から映し出す映像もダイナミックだ。

このあたりの映像美は実にすばらしい。
行ったことないところへ連れてくれるのがうれしい。

最初ニューヨークの真ん中で主人公が妄想するシーンを映し出す。CGバリバリの楽しい映像だ。
これはこれでいいのであるが、旅に出た後は実写の凄みを見せてくれる

ショーペンの出番は少ない。でもとっても味がある。彼は額のしわがトレードマークである。
今回山の上の撮影ということで、たぶん一緒に登ったんだろう。そういう苦労を思わせるような味のある顔をして出てくる。しわがいい感じに映る。
そこで2人が交わす会話もいい。

シャーリーマクレーンの母親役がやさしくていい感じだ。最近ジャックブラック主演「バーニー」で稀代の意地悪ばあさんを演じた。
ここでは正反対。年をとるにつれ、「奥様は魔女」の母親のような役も増えてきた。往年のオスカー俳優だけに緩急つけた演技がお見事
ここに来てジャンヌモローもそうだが、最後の華を見せてくれる。


そしてオチに向う。
ヒッチコック映画で「北北西に進路をとれ」のマイクロフィルムとかキーとなっている小物(マクガフィン)が出てくる。ここではネガである。
25番と指定されるが、24番、26番あっても肝心な部分が抜けている。両方の写真にある手がかりを追って向ったグリーンランド、アイスランド、ヒマラヤに行く。
最終に向けて、どうなるのか?推理小説のような楽しみができた。
そして最後に種が明かされる。これがいい!

気分よく映画館をあとにできた。

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