映画とライフデザイン

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映画「マグニフィセント・セブン」 デンゼルワシントン

2017-01-31 20:23:34 | 映画(洋画:2016年以降主演男性)
映画「マグニフィセント・セブン」を映画館で見てきました。


1961年のアメリカ映画「荒野の七人」のリメイクである。「荒野の七人」自体黒澤明監督の名作「七人の侍」を元につくられたのはあまりにも有名だ。しかし、マカロニウエスタン映画「荒野の用心棒」黒澤明監督「用心棒」のまさにパクリであるのと比較すると、「荒野の七人」ユルブリンナーやスティーブマックイーンなどのガンマンをクローズアップして西部劇風にかなりアレンジされている。この映画にも村を守るための要塞作りなど「七人の侍」の要素は入っているものの、まさに「荒野の七人」のリメイクと言っていいだろう。

出演者は「荒野の七人」同様かなり豪華である。前作とちがうのは武器に変化を持たせたことだ。先住民族の弓矢の名手、ナイフ捌きのいい男など一味ちがう。それがまた強い。この時代に東洋人は西部にいるのかな?黒人がリーダーになるのかしら?とも思うけど、考えすぎる必要はないだろう。いわゆる活劇の流れに身を任せて、単純に楽しめればいい。

南北戦争が終了した1865年からしばらくたったころ、金鉱を掘っている悪党バーソロミュー・ボーグ(ピーター・サーズガード)が開拓民がつくった町に押し入り支配しようとしている。町の教会はボーグの一味に焼かれてしまう。もう一度、来るといったボーグの一味に対抗するために、ボーグに家族を殺されたエマ(ヘイリー・ベネット)が中心となって金を集め、助っ人を探している。


そこで出会ったのが賞金稼ぎのサム(デンゼル・ワシントン)、ギャンブラーのジョシュ(クリス・プラット)だ。2人にエマが目星をつけた後で、流れ者のヴァスケス(マヌエル・ガルシア・ルルフォ)、スナイパーのグッドナイト(イーサン・ホーク)ナイフ遣いのビリー(イ・ビョンホン)など荒れ果てた大地にやってきた<ワケありのアウトロー7人>を雇って正義のための復讐を依頼する。

最初は小遣い稼ぎのために集められたプロフェッショナルな即席集団だったが、圧倒的な人数と武器を誇る敵を前に一歩もひるむことなく拳銃、斧、ナイフ、弓矢などそれぞれの武器を手に命がけの戦いに挑んでいく―。(作品情報より)


1.デンゼルワシントン
「荒野の七人」でのユルブリンナーに対応するリーダーである。ただ、「七人の侍」志村喬は剣の達人ということでなく、押し寄せる野盗たちに対抗しようと懸命に策略を練る。それに対して、ユルブリンナーはいわゆる腕ききのガンマンであるところが異なる。デンゼルワシントンはその流れである。しかも、ここでのデンゼルワシントン演じるサムはそつがないといった感じである。


監督とはデンゼルワシントンが自らアカデミー賞主演男優賞を受賞した「トレーニングデイ」で一緒に仕事をしている。しかも、そこでの相棒はイーサンホンクである。


2.対応するモデル
志村喬~ユルブリンナー~デンゼルワシントンという系統と同様の系統がいくつかできる。「七人の侍」ではなかったキャラクターが「荒野の七人」 では「ナポレオンソロ」のロバートボーンで、ここでのイーサンホンクが南北戦争では射撃の名手だったけど、今はPTSDに悩むというパターンで2人は共通する。

あとは宮口精二~ジェームスコバーンという熟練した孤高の剣士、ガンマンに対応するのがイ・ビョンホンということなのかな?


3.炸裂する機関銃
悪徳実業家というべき、ボーグは先に20人以上の腕利きのガンマンを送るが、雇われた7人に徹底的にやられる。このシーンは痛快である。1人かろうじて逃げた男からその話を聞き、ボーグは大勢精鋭をつれて町にやってくる。そこでも、「七人の侍」同様の守りの細工をたくさんつくって迎撃する。 意外にも頑張る町民と7人の助っ人の連合軍だが、敵はすごい秘密兵器を抱えている。機関銃だ。


明治初期を描いた「るろうに剣心」香川照之演じる悪漢が同じ形をした機関銃を撃ちまくっていたシーンを思い出す。この映画の設定と時期的にはほぼ同じである。町の中に攻め込んでいるボーグの味方をも機関銃で撃ってもいいくらいの勢いでボーグの手下が無差別に撃ちまくる。これには7人の助っ人もたまらない。危機一髪の町民だ。

4.最後残るのは
機関銃攻撃で危機一髪になった後、それでも7人の助っ人と町民はがんばる。 でも無差別攻撃にはかなわない。最終は正義が勝つといった展開に持ち込むのは想像できるが、コミカルな展開で小技を効かせて残りを走りぬく。結局残る人数は「七人の侍」と同じである。その人数の墓を見ながら助っ人たちは去っていく。


途中緩慢な展開もあるが、活劇としてはなかなか楽しい。でも「七人の侍」で見れた雨の中の迎撃のシーンのインパクトは21世紀を10年以上過ぎた今でも強い。どんなにハイテクなテクニックを使ってもやはり「七人の侍」にはかなわない。




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