映画とライフデザイン

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映画「レイルウェイ 運命の旅路」 コリンファース

2014-11-06 05:47:17 | 映画(洋画 2013年以降主演男性)
映画「レイルウェイ」はコリンファース主演の英国映画

戦争の捕虜収容所生活で、むごい拷問を受けた英国兵が、昔自分に仕打ちを与えた日本兵と再会するという話である。回想シーンとその後の話と交互に語られる。実話に基づくという。日本人として見ていて気分が悪くなる内容である。


鉄道好きな初老の男性エリック・ローマクス(コリン・ファース)は列車で美しい女性パトリシア(ニコールキッドマン)と相席となり、一目で恋をする。不器用に話をするエリックに、自分のことを素直に話すパトリシア。彼女の方もまたエリックに心惹かれる。2人の愛は一気に深まり、エリックはパトリシアへの愛を貫き結婚式を挙げる。式にはエリックの退役軍人会の仲間たちも出席していた。


エリックは若い頃に第二次世界大戦に従軍していた際の、過酷な戦争体験で負った心の傷に苛まれていたのだ。日増しに気難しくなり、自分の殻に閉じこもるようになるエリック。そんな夫をパトリシアは何とか救いたいという一心で、退役軍人会の仲間フィンレイ(ステラン・スカルスガルド)を訪ねて救いを求める。だが、フィンレイもまた戦争のトラウマから立ち直っておらず、同じ苦しみを抱えていた。


そんな中、エリックやフィンレイの悪夢のような体験に深く関わる、日本人通訳だった永瀬(真田広之)が、今も生きていることを新聞記事により知る。その記事によれば、彼は戦争体験を伝えようと寺院を建て、タイで暮らしているとのことだった。永瀬の生存に動揺を隠せないエリックの脳裏に、まるで昨日のことのようにはっきりと当時の記憶がよみがえる。

エリックは過去と決別し、パトリシアと人生を歩んでいくためにも永瀬と直接向き合うことを決意する。そして、エリックは単身でタイへと向かう。


1942年はじめに快進撃をつづけた日本軍が、シンガポールを陥落させる。それにより多数の英国兵が捕虜になる。その後、タイで鉄道を開通させるために強制労働を強いたという話である。その時に無線機をもって、本国と交信をしていた疑いをもたれる。この機械は受信専門で発信はできない。それなのに、本国に情報を漏らしていたと拷問を受けるのだ。

吐いてしまえときつい仕打ちを受けた英国兵は、そののち30年以上たってもそのトラウマから立ち直れないでいるのである。
イジメというのは、イジメたほうよりもイジメを受けた方がよく覚えているものである。自分の身になっても、遠い昔の出来事が昨日のことのようによみがえる。ましてや、むごい拷問である。忘れようと思っても忘れられないであろう。

それでも、相対した男と再会して許せないけど、許してしまう。その寛容さがテーマの映画だ。

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