映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

高倉健 死す

2014-11-18 21:59:13 | 偉人、私の履歴書
高倉健が亡くなったと報道されている。
これは本当にショックだ。亨年83歳となれば、寿命と考えてもおかしくない。

でも残念だなあ!!
あなたへの復活が本当によかったので、もう一作期待していただけに本当に残念だ。


小学校に上がった後、五反田大崎橋にある東映の映画館にヤクザ映画の看板が目立ってきた。
幼稚園くらいから東映の時代劇を父母と見に行っていた。自分は大川橋蔵のファンだった。
それなのに怖いお兄さんの看板だらけになってきた。目をそむけるしかなかった。

そこの看板には高倉健の顔もあったはずだが、避けていたので印象にない。

その名を知ったのは江利チエミの夫としての存在だった。
我々は実写版「サザエさん」を見たくちである。マスオが川崎敬三で、波平が森川信、フナが清川虹子だった。
アニメでテレビ放映された時、実写の方がよかったのにと思ったくらい江利チエミが好きだった。
その夫があの怖い人だと思うと、恐れをなした。
2人の自宅が火事で燃えた時は、テレビや週刊誌で大げさに取り上げられていたと子供心に覚えている。


その後テレビ「時間ですよ」堺マチアキが憧れる存在としての高倉健も知ったが、怖いままだった。
もう少し大きくなった時幸福の黄色いハンカチ武田哲矢、桃井かおりという若手俳優と一緒に出演することを知った。あの高倉健に2人が恫喝されてしまうのではないかと人ごとながら心配になったくらいである。今となっては、何でそんなこと思ったのかは笑うしかないが、青春時の自分にはそう思うしかなかった。
この映画で見方が変わった。というよりもそれまで怖くて彼の映画は見れなかったのだ。

その後は徐々に見るようになってきた。
実際東映から足を洗って、昔ワルだったけど、今は堅気になっている無口な男というのを演じるようになった。
居酒屋兆治が一番印象的だったが、「八甲田山」「夜叉」「駅」と名作が続く。

そうしているうちにヴィデオで昔の映画が見れるようになった。
「飢餓海峡」の刑事役、「宮本武蔵」の佐々木小次郎役の若々しさは素敵だ。
ヤクザ映画も目をそむけずに見れるようになった。でもその時には自分は30代に足を突っ込んでいた。
網走番外地」で最初背広姿で刑務所へ引っ張られるシーンがこれだ。


自分のブログでヤクザ映画時代の彼の姿をとらえるようになったのは最近だ。
松田優作の遺作ブラックレインでのマイケルダグラスとの共演は大阪が舞台で、珍しくアンディ・ガルシアと歌っているのが御愛嬌だ。

こうしてみると、波乱の人生だったんだなあと思う。
文化勲章もらった時は自分のことのようにうれしかった。これをもらっているので死んだあとに国民栄誉賞なんていわれなくてもすむよね。でも最後可愛がっていた明治大学の後輩田中裕子あなたへを撮れてよかったよ。夜叉」での田中裕子の色っぽさは最高だったよネ。
報道では意外に田中裕子のインタビューがないが、最重要人物だと思う。


つつしんで冥福を祈りたい。
同じ年のクリントイーストウッドにはもう少し頑張ってもらいたい。

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2 コメント

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Unknown (marucox)
2014-11-21 20:35:18
こんばんわ。
おひさしぶりです。

彼の死を悼み、連日ニュースやワイドショーで
取り上げられている健さんですが
私も「幸福の~」あたりから、渋くダンディなイメージが
定着し、元やくざの役が多かったのに、
幅広い世代に人気が出たように思います。
公開時、「幸福の~」は元になった歌も知っていたし
エンディングもわかっていても、あの眩しく空にはためく
たくさんの黄色を見たときの感動は(若かったしなあ)
忘れられません。

そして、共演女優が年齢的にぴったりな倍賞千恵子から徐々に若くなり、いしだあゆみ、大原麗子と下がってきて
ついには娘世代と言っていい田中裕子、大竹しのぶまで
(つまりは’56年生まれの私世代)
それだけでもスゴイ人だと思いますョ^^;

どちらかといえば、演技派でも個性派でもなく
私など「飢餓海峡」の若い刑事役が一番演技が
うまかったんじゃないかと思えるほどです^^;
でも任侠もの以外はほとんど見ていますし、
魅力的な俳優さんだったと思います。
「鉄道員・ぽっぽや」くらいからは、大分衰えた
感がありましたが・・・・。
>「ブラックレイン」でのマイケルダグラスとの共演は
大阪が舞台で、珍しくアンディ・ガルシアと歌っている
のが御愛嬌だ。
大阪出身者としては興味深く、思い入れのある映画です。
A・ガルシア良かった。歌うシーンも大好きです。
返信する
健さん追悼 (wangchai)
2014-11-23 20:31:38
せっかくコメントいただいたのに、気づかずにすみませんでした。言い訳ですが、このところ飲み会が続きブログ更新がなかなかできないで失礼しました。

>公開時、「幸福の~」は元になった歌も知っていたし
エンディングもわかっていても、あの眩しく空にはためくたくさんの黄色を見たときの感動は(若かったしなあ)
忘れられません。

まったく同感です。
ドーンの「幸せの黄色いリボン」は当時中学生だった自分がヒットチャートオタクだったものでよく聞いたものです。歌詞の内容も知っていて、意識してつくったんだなあと思っていました。
この曲は割とジルバダンスによく合う曲なので、70年代あたりの曲をよくかける店で、今でもリクエストしてしまうことがあります。

それにしてもあの映画の大ラスに向かうときの感動はなんとも言えないすばらしい場面ですね。

>倍賞千恵子から徐々に若くなり、いしだあゆみ、大原麗子と下がってきて
ついには娘世代と言っていい田中裕子、大竹しのぶまで

田中裕子とのコンビが晩年いい感じでした。ここでも書きましたが、「夜叉」はすばらしい作品だと思っていますし、「あなたへ」も当然高倉健の指名でしょう。
あと昔の任侠もの時代は三田佳子とのコンビがずいぶんとありましたね。彼女も息子の不祥事で株を下げたので、今回あまり語られていませんが、吉永小百合のコメントよりもコンビが長いだけに重要ではと思うのですが。

>どちらかといえば、演技派でも個性派でもなく

同感ですね。
むしろ朴訥な雰囲気ですね。イメージにぴったりなのは宮本武蔵での「佐々木小次郎」役かと思っています。

>でも任侠もの以外はほとんど見ていますし、
魅力的な俳優さんだったと思います。
一度任侠ものも見てみたらいかがでしょうか。それはそれはぞくっとするくらいカッコイイですよ。

たまっていたブログネタもいくつかあり、そろそろエンジンかけるのに良いコメントをいただきました。
どうもありがとうございました。
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