映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

自己啓発と橘玲さんの本

2010-10-21 20:44:48 | 
月曜日から火曜日にかけて、会社主催の研修があった。
会社の研修センターに宿泊しての研修であった。
外部講師による研修は時折ある。自分と同じような立場の人たちが全国から集まり研修した。

正直こういうのは得意ではない。
どちらかというと、グループワークで人とコンセンサスを得ようなんて考えない方である。
トップダウンの方が下にいた場合も、上になったときも楽である。
新入社員で入ったときから、こういうときはハズレものだった。

研修が始まって6人づつのチームに分かれた。そしてあるロールプレイゲームをやった。
みんなが意気投合するためのゲームである。
やりだすと乗ってくるものである。

でも悪いくせで自分のチームが勝つために
人のチームから意見を聞こうとしていなかった。
それは失敗だった。
独断専行もあまり良くないことがある。
そういう自己啓発ともいうべき研修だ。

そんな研修に行くときに電車で橘玲氏の新作
「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」
を読んだ。
これが実におもしろかった。

勝間和代と香山りかの論争から話がスタートしている。
勝間和代が「努力をして、経済的独立を果たせば幸せになれる」という。
だから正しい習慣を立てて勉強に励もうという。
「やればできる」ことはあるかもしれない。
しかし、「やってもできない」ことが多い。
したがって、勝間さんの本を読んで自己啓発に目覚めた人もできないものはできない。
香山りかはそうして心を病む女性が続出すると勝間に反論する。

でも筆者は別に勝間女史を否定しているわけではない。香山をかばっているわけでもない。

筆者は言う。本質的な能力は遺伝によって決まる。自己啓発に関して否定である。
高度な資本主義社会では、数学や言語の特殊な機能が発達した人だけが成功する。
こうしたことは遺伝的で、意識的に開発することはできない。

(ただお金があっても幸せになるかはわからないと言ってはいるが。。。)
しかも子供の成長に親は必要ないと言い切る。

この言い方もちょっと行きすぎと感じる部分はある。
もう少し読んでみる必要性はあるが、論点はいいところを突いている。
毎度ながら何かを感じさせてくれる本ではあった。もう少し熟読したい。
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