映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

「バッドエデュケーション」 ペドロ・アルモドバル

2008-09-17 08:06:40 | 映画(洋画:2000年以降主演男性)
ペドロ・アルモドバルはスペインの映画監督

日本では「オールアバウトマイマザー」で注目を浴びるようになった。そして「トークトゥハー」はオスカー脚本賞をとる。これは外国映画ではなんと名作「男と女」以来だそうだ。「ボルベール」はここでも取り上げた。

同性愛の話が強そうで後回しにしていた「バッドエデュケーション」を昨日見た。

人気映画監督のエンリケのところを幼馴染と称する男が訪れる。(これはいかにも探偵に依頼者が訪れるスタートから混迷させるフィルムノワール的だ。)
彼は脚本を持ってきて、それを映画化してほしいと希望する。エンリケは作品を読んで幼いころの思い出の話と理解する。それはキリスト教系の小学校での出来事。
神父との男同士の秘め事の話を基点にして、エンリケと男との小さいころの怪しい秘め事の話まで書いてある。。。。

いかにも見たくない脚本だが、ペドロ・アルモドバルは我々を一種の迷彩にはめ込む。映画の中の「映画」を用いて、現実と虚実がわからないようにする。
最近ではデイヴィッドリンチ監督の「インランドエンパイア」がこの手法だった。
デイヴィッドリンチほどの極度の迷彩は使わないが、ペドロ・アルモドバル独特の美しいコンテを次から次へと見せ、美術的(というべきであろうか)に見る人間を飽きさせない。
原色の使い方がうまい。スペインで多分漆喰だと思うが、ライトキャメル系が基調の色の壁にきれいに原色の小物を組み合わせる。色の組み合わせの妙ということを彼や美術担当が良く知っていないとこうはならない。出てくる俳優に昔のハリウッド映画のような美男美女は出てこない。(ボルベールのペペロネクルスは別だが。。。)むしろ若干落ちるのでは?というレベルである。
でも美男美女がでる映画よりもはるかに画像がきれい!!
デイヴィッドリーンの映画の美しさとも違う美しさだ。

次が楽しみ

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