映画とライフデザイン

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告発の行方  ジョディフォスター

2011-11-12 19:51:21 | 映画(洋画 89年以前)
「告発の行方」はジョディフォスターが最初にオスカー主演女優賞を受賞した作品だ。レイプ裁判をテーマにしている。ジョディフォスターが迫真に迫る演技をするが、検事ケリーマクギリスがかっこいい。演技もさることながら裁判のテーマには考えさせられることも多い。



酒場から飛び出してきた若い男が、公衆電話から警察にレイプ事件が起きていると通報している。半裸の女性ことジョディフォスターが追うように通りに飛び出し、必死に車を止めて乗り込んだ。。。
病院にシーンが移る。ベッドに横たわる負傷したジョディフォスターを3人の男達が犯したのだという。ジョディから事情を聞いた女性検事補ことケリー・マクギリスは、ジョディと保安官を伴って酒場に行き犯人を確認する。数人がしめされる。犯人はすぐ判明した。
やがて事件の捜査は進む。犯人側の弁護人は被害者も酔っていたこと、挑発したことなどを指摘する。検事補はレイプ後の汚らわしい証拠写真を示す。しかし、遊び人の被害者に必ずしも有利とはいえない。結局軽い傷害で済まそうとする弁護側との話し合いで過失傷害となった。9か月の拘留で済む。
被害者ジョディは検事補を激しく責め、深く傷つき悲しみにくれた。ある日ジョディは、レイプのとき酒場にいて犯人達をあおった男に偶然出会う。男がからかい、怒ったジョディは彼の車に自分の車を激しくぶつけた。負傷して入院するジョディを見舞った検事補ケリーは、再び事件を裁判の場で争う決意を固めたが。。。


レイプした男たちはすぐにつかまる。あっさりした展開かと思い、しかも検事、弁護側が裁判官の裁定ですぐに刑が確定する。それだけでは非常に単純な展開だ。でもそれだけではすまさない。
なんとレイプの当事者でなく、それをあおった連中を訴えようとするのである。この映画の争点は当事者ではない第三者の有罪無罪の裁判なのである。
いじめをしている人間のまわりでそれをあおった人間に罪があるかどうかという話と同じである。凄い話だ。この映画を見た人は誰も今までの自分を振り返って、同じような場面に出会ったと思うであろう。弁護人はいくらなんでも当事者じゃないんだから、いいじゃないかという。しかし、検事補は有罪に執着心を示す。この攻め合いはなかなか見モノだ。

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