「ゼロの焦点」は松本清張の北陸を舞台にしたあまりにも有名なミステリーである。それを広末涼子、木村多江、中谷美紀の3人若手女優を中心としたメンバーで映画化した。この小説に流れるムードは白黒のイメージだが、カラー作品でしか見せられない色を効果的に映像に用いて作り上げた。野村吉太郎作品というよりも横溝シリーズの市川昆のタッチに近いものがある。飽きさせないで終盤盛り上げていくのところは監督の手腕か?
最初に小説を読んだ時、非常に暗い気持ちになった。北陸の荒波を映像で見せられると、その気持ちに何かが加わる。後半戦を中心に何かジーンとくるものがあった。
お見合いでの結婚式から7日後、仕事の引き継ぎのため金沢に向かった鵜原憲一こと西島秀俊は予定通り東京へ帰ってこなかった。妻の禎子こと広末涼子は不思議に思い、夫の消息を追い金沢へと旅立った。ちょうど海から死体が発見されたが、無残な死体に夫の面影はない。夫の同僚の力を借りて行方を探しだす。夫の得意先なら手掛かりが得られるかとレンガ会社へ向かった。お世話になったらしい。そこで社長夫人の室田佐知子こと中谷美紀と受付嬢の田沼久子こと木村多江に出会った。しかし、手掛かりが得られなかった。一方、その失踪と時を同じくして連続殺人事件が起きる。いずれも夫に縁のある人であった。。。。。
ネタばれスレスレであるが、戦後日本がすべてを失った後、生活するために自分を売った女性たちのことが語られる。溝口健二監督の映画作品に出てくる女性像である。昭和30年代前半というと非常に微妙な時期であったと思う。もはや戦後ではないと語られ始めたというが、そのころの映画を見ていると、女性の弱さというものが語られる。同じ匂いを見せるととともに映画が盛り上がる。
現代版としての配役は適切だと思う。
演技および演出には問題ない。北陸の冬の寒さもよく画像でとらえている。雪景色が美しい。
凍える中、夫の行方を模索する主人公の様子がけなげだ。
でも映画を盛り上げたのは中谷美紀であった。妙に美しい。
最初に小説を読んだ時、非常に暗い気持ちになった。北陸の荒波を映像で見せられると、その気持ちに何かが加わる。後半戦を中心に何かジーンとくるものがあった。
お見合いでの結婚式から7日後、仕事の引き継ぎのため金沢に向かった鵜原憲一こと西島秀俊は予定通り東京へ帰ってこなかった。妻の禎子こと広末涼子は不思議に思い、夫の消息を追い金沢へと旅立った。ちょうど海から死体が発見されたが、無残な死体に夫の面影はない。夫の同僚の力を借りて行方を探しだす。夫の得意先なら手掛かりが得られるかとレンガ会社へ向かった。お世話になったらしい。そこで社長夫人の室田佐知子こと中谷美紀と受付嬢の田沼久子こと木村多江に出会った。しかし、手掛かりが得られなかった。一方、その失踪と時を同じくして連続殺人事件が起きる。いずれも夫に縁のある人であった。。。。。
ネタばれスレスレであるが、戦後日本がすべてを失った後、生活するために自分を売った女性たちのことが語られる。溝口健二監督の映画作品に出てくる女性像である。昭和30年代前半というと非常に微妙な時期であったと思う。もはや戦後ではないと語られ始めたというが、そのころの映画を見ていると、女性の弱さというものが語られる。同じ匂いを見せるととともに映画が盛り上がる。
現代版としての配役は適切だと思う。
演技および演出には問題ない。北陸の冬の寒さもよく画像でとらえている。雪景色が美しい。
凍える中、夫の行方を模索する主人公の様子がけなげだ。
でも映画を盛り上げたのは中谷美紀であった。妙に美しい。