24節気では清明の末候、虹始めて見る頃とある。
春の雨上がり、空に虹がかかる。これから夏にかけて夕立の後多くみられる。
さて、昨日に続き、夏井いつき先生の俳句教室。第三章、言葉の無駄遣いをなくせ・・とは?
なにせ俳句とは世界1短い17音の定型詩、いかに言葉の無駄遣いをなくし効率よい言葉をえらんで作者の言いたいこと、感動を読む人に伝えるかが重要。
作例1 元句:古き塔照らす月光君想う。月光があれば照らすは不要。古き塔は古塔でもよいのでは。これで5文字節約できる。添削:月光に古塔の影や君想う・・・影をいれることでより静寂感を深め、「や」という切れ字を入れることで映像のカットを変えて、君おもう作者の表情をクローズアップさせる。5字を節約して「影」という名詞とにのやという助詞や切れ字を使うことにおり、より深く鮮明に作者の思いを読み手に伝えることができる
作例2 元句:梅香る古都の通りや君恋し。古都といえば通りは連想される。「の通り」の4文字を節約してどんな君だったのかを表現する。 添削:梅香る古都や二十歳の君恋し
作例3 元句:行く夏を惜しむ夕日が浜てらす。ゆく夏という季語には惜しむ気持ちが内包されている。夕日とあればてらすは基本的に不要。 添削:行く夏や夕日の浜に一人立つ。行く夏や夕日の浜に我と犬・・・
説明する言葉は読み手の想像にまかせてできるだけ省き、映像や感銘対象の言葉をいれる。
写真も引き算の芸術といわれる。できるだけ余計なものは入れずに主役、脇役を明確にした方がより鮮明に見る人にインパクトを与えうる。
今日も1日、故内田康夫さんの旅情ミステリー小説三昧。32冊目の「多摩湖畔殺人事件」を読了。誠にもって読み始めたら止まらないミステリー小説。そこで一句。
ミステリー時を忘れて春の虹